見出し画像

【経費?予算?】どこのお金を揺さぶれるかで、売上げは大きく変わる

商売において高額商品やサービスを提供する際に、個人の財布にアプローチするより、会社や団体などの資金の方が話が進みやすい、という話

「石山さん、この工事来期の予算で具体的に検討するのでよろしくお願いします!」

先日現地調査に出向いたとある大手民間企業の担当者の方に言われたひとことである。



数百万という高額な工事にもかかわらず、躊躇せずに検討するとは驚きであったが、ある程度大きな会社や団体がかけられる予算はわたし達が考えるより大きいことがほとんど。

昨日の投稿で売上げの内容が重要、と書いたが、売上げの内容とは自社が対象とする顧客層に理想的なアプローチでなるべく大きな売上げを得るプロセスのことである。



冒頭のケースが、対象顧客で、しかも自社のアプローチで問い合わせがあり、高額な工事が受注され、それが一定の間隔でリピートされるようなら売上げの内容としては最高だろう。

実際にそう転がるかは別として、自社にとって最適な売上額を考えたとき、その売り先はその金額を支払う能力があるだろうか?



300万円という金額を「高い!」「ローンなら」と躊躇する顧客層に対し、「安っ!」「もう少しハイグレードなものはないの?」という顧客層だっている。

個人の消費者である場合、この差は単純に収入格差であるゆえ、高額商品を売る場合は富裕層であることが条件になりがちだ。いわゆるマス層である場合、よっぽど切羽詰まった状態か、欲求が常識をはずれて発動している可能性でしかありえない。



富裕層市場は飽和状態で、後発での参入はハードルが高い。であるならば同じ300万円をムリなく支払う能力のある顧客層にシフトすればいいのだ。

それがある程度の規模の会社や団体であり、そういったケースの場合担当者や決裁権のある方は特に自身の懐が痛むわけではないので、条件が合い、予算内の話であれば驚くほどすんなりことが進む。



対象顧客を探す場合、ニーズと同じくらい支払い能力のある層に訴えかけることが重要だ。

例えば進学塾のケースだと、ニーズとして学力を上げたいのは学生であるが、学生自体に高額な費用を支払う能力はない。であるならば、親やその上の祖父母に進学塾の重要性を説き、費用を捻出させるようなアプローチ必要である。

欲しい売上額を支払える顧客はどこにいるのか?そこを考えると自社の顧客への方向性も変わるかもしれない。

誰の財布を揺さぶれるかで、売上げの難易度は変わる


いいなと思ったら応援しよう!