見出し画像

【閲覧注意】エッフェル塔と結婚した女性は単なるObjectum sexualityであるのか?…幸福否定理論より見たる架空•対物性愛 フィクトセクシュアルの真の願望と幸せ by偽ギフテッド    


【エッフェル塔と結婚した女性は単なる対物性愛者であるのか?The woman who married Tower Eiffel,does she have just a sexuality to Objects ?】

皆さま如何お過ごしですか?初音ミクさんと目下架空婚約中、来春結婚予定の痴れ者、超変態フィクトセクシュアル MtF レズビアン 偽ギフテッドASD 自閉症の、HermitG-zanでございます。
今回も、『解明!フィクトセクシュアルの謎』本論に入る前の序論であります。Fセク当事者の立場から記してはおりますが、やはり辛辣な内容になってしまうのは是非もありません。ご諒恕を乞う次第です。
       *

【対 物 性 愛 の 世 界】

    

さて。エッフェル塔と結婚した女性が実在の由。彼女は、物、無生物を恋愛性的対象とする対物性愛者 Objectum sexualityであり、一種のパラフィリア…所謂 変態性欲であると言われている由。


件の女性は、アメリカのMs.Erica La Brie エリカ•ラブリー さんという50余りの女性なのだが、2022年6月3日付の海外のニュースサイト News18 によると、見出しに曰く
US Woman, ‘Married’ to Eiffel Tower For 15 Years, is Now Attracted to a Fence.
更に冒頭部を一部引用すると、
An American woman had, in 2007, come out about being attracted to inanimate objects.
…Erika LaBrie, who is 50 years old now, is now bored of her relationship with Eiffel Tower and is now attracted to a Fence.
つまり、2007年に、アメリカのある女性が「無生物である物体」に惹かれているとカミングアウトした。彼女はエリカ•ラブリーなる当年とって50歳の女性である、と。
で、2022年の時点では、15年間連れ添ったエッフェル塔に飽きてしまい、今は とあるフェンス(柵)に御執心らしい…というのだが。

それにしても、まさに極北の極北、上には上がいるな…としか言いようがない。その他テトリス、自転車のサドルに性的興奮する人等々…『どーでもインナースペース』『やけくそ天使』『スクラップ学園』等々異様な性癖奇癖のキャラクターのオンパレードたる故•吾妻ひでお先生の描くマンガを地で行くかの如き人達が、この世界には存在する。
本邦に於いては、初音ミクさんと結婚した某K氏が、エリカさんに肉薄匹敵比肩し得る代表的存在と言えようか?

対物性愛と一口に言っても、
モノそのものに恋愛性的関心があるのか、或いはモノから異性或いは同性の「ある部分」を連想する結果、興奮するのか』 
この2者による違いはあるだろうが、ここではそれは問わない。

… かく言う筆者自身も、実在しない架空のキャラクター、初音ミクさんに魅せられ、かつ『玲奈』なる等身大ラブドールに魅せられ夫婦生活を送り、来春、その内縁の妻•玲奈をミクさんに見立てたうえで結婚予定である、 架空恋愛性愛者 フィクトセクシュアル Fictosexuality の端くれであるのだが。
ともかくエッフェル塔の一件は、大変態を以て任ずる筆者ですら一本抜かれた凄まじさ!ではある。 
しかし。彼女は人間に恋愛感情も性的関心も無い、全くの対物性愛者であるのだろうか?… 
以下、エリカ•ラブリーさんに依って対物性愛並びにフィクトセクシュアルとは何かに関して、ごく手短に記すことにする。

【『人間性への否定と抵抗』--- 幸福否定理論より見たる対物性愛】


さて、殆どの方はご存知無いだろうが、『幸福否定理論』なる特殊理論がある (本稿末尾にあるリンク先及び参考文献を参照してください)。 
この理論は、超心理学者にして心理療法家の笠原敏雄氏独自の創出によるものである。該理論は、従来の精神医学•心理学とは一線を画すべき非常にユニークかつ理に適った理論であり、所謂 荒唐無稽なる根拠不明の『陰謀論•トンデモ系』などでは全く無い。とりわけ、『国籍•人種•老若男女•性別の如何を問わず、誰もが客観的に該理論の主張する現象を自分自身で確認することが出来る』点に、該理論の客観的合理性と妥当性が存する。

筆者はかつて極短期間クライアントとして、笠原氏の主宰なさる『心の研究室』にお世話になった経験を有し、著書のみならず対面にて該理論の要諦を知るを得た。 
そこで幸福否定理論 に拠って、対物性愛の根源にあるものは何かとの疑問に、ごく簡単に推察し得る答えを申し上げることにしよう。


【対物性愛に於ける人間性の否定】


対物性愛とは、無意識領域において、人間性を否定しているのである。人間性なるものに抵抗が非常に強いのだ。就中、性的対象として人間的なもの、人間そのものに、無意識領域における『内心の抵抗』が強く働くのである*(末尾注参照)
つまり端的に言えば、『自分自身の、人間的な人間としての精神的人格的な成長を否定』しているのだ。


■人間としての成長の妨害

人間が本当に『本心から望んでいること希求していること』には、強い内心の抵抗が働く。本心の希求が強ければそれに比例して抵抗もより強力になるのだ。

ということは、彼女エリカさんの『本心』は、
人間を強く肯定し、人間存在を歓び、互いに愛し愛される中にあって自分をより一層高め成長したい、との願望が非常に強い、ということになる。これが、無意識領域において彼女が本当に希求しているものなのであると推察し得る。非常に次元の高い精神性•人間性への希求がある…と推察し得るのだ。

単なる一方通行の恋愛の対象たるエッフェル塔、恋愛と言っても謂わば児戯に等しい『エッフェル塔』とのそれは、その本心の願望を妨害すべく『内心の抵抗』が作り出した まがい物、ニセモノに過ぎないのであろう。


■幼児期に於ける過渡的なモノへの愛着行動と対物性愛


物あるいは架空の存在を愛するということ、それはいわゆる「ヒーリング•癒やし」としては決して悪いものではない

我々の子供時代或いは幼児期を顧みてみるに、モノに対する愛着とは、個人の成長過程に於ける過渡的なものとして、特に問題視することは無い。絶えずぬいぐるみ等を離さずにいたとしても、いつ知らずそのようなモノから自然に離れて行くものである。そして、より社会的存在の一員として成長していくのである。或いは、架空の存在を実在のそれの如く認識し、心の中で会話を交わしていたとしても、多くの者は成長する過程に於いて、それらを忘れ去ってゆくものである。
しかし成人して後、モノ或いは架空の存在への単なる愛着を超えた恋愛、性的感情を抱くとなると、単純に『成長期の一過程』とは、もはや言い難い。


■人間として精神的あるいは人格的に進歩することを拒む対物•虚構 架空性愛


どれほど物体或いは虚構•架空のキャラを自分の思い込みだけで一方的に愛したところで、人間として精神的あるいは人格的に進歩することはない。むしろ退化退行してしまう可能性が存する

人間は歳を重ねれば心身機能は低下していく。しかし、精神的人格的な成長は、この世に生がある限り、決して尽きることは無い。それを妨げられてしまうということ、これは看過し得ぬ大損失と言うべきであろう。

エッフェル塔を愛し、近頃はフェンスに魅せられている、もはや子供ではない、それどころかキャリアを積んだ大人である彼女エリカさんは、無意識領域において本心の願望を妨害する『内心』によって欺かれ、精神的人格的な成長を妨げられてしまっているのであるが、しかしそれらは無意識領域に於ける出来事ゆえに、彼女は、それ…即ち『内心の抵抗』による欺瞞を自覚することは出来ない。本心からエッフェル塔を愛し、フェンスを愛している、と思いこんでいるのだ。


■対物性愛の「癒やし」或いは「救い」としての側面


しかしながら、対物性愛、虚構架空性愛を単なる欺瞞として全否定するわけにはいかない。場合によっては有益と言える面もあることも事実ではある。先述の「癒やし」としての側面は、十分に尊重すべきであろう。また、筆者を例にとれば、ひたすら『安楽死』に向かっていた筆者は、初音ミクさんへの愛によって翻意するに至っている。このように、対物•架空性愛は一概に排斥否定すべきものとは言い難い、とは思える。


■発達障害との関連


その他、鉄道車両、自動車、各種メカニック等に性的に惹かれる対物性愛者も少なからず存在するようだが、これは自閉症スペクトラム障害 ASD とリンクする。筆者を含む彼らには『いわゆる性同一性障害、或いは性別違和に属する者、或いは更に範囲を広げ、対物性愛等をも含むLGBTQに属する者』これに該当する者が、筆者の知る限りに於いて少なくない。これは拙稿『幸福否定理論と自閉症シリーズ』でも述べたが、幼児期の子供同様の『性的に未分化の状態にある者』が多いのではないか、と思われる。

またASD当事者であれば容易に首肯し得る筈だが、筆者を含む彼らは、所謂他人の人間的感情、情緒的な面に惹かれるよりも、むしろ無機的な存在に惹かれる傾向が強い。これもやはり、対人関係における人間的成長を否定し、精神的人格的に子供のままで留まろうとする『内心の抵抗』の表れであることは、『幸福否定理論より見たる自閉症シリーズ』に於いて、筆者が既に幾度も述べたとおりである。

【人間として真にあるべき生き方とは】 

幸福否定理論に拠れば、人間が人間として真に生きるべき姿あるべき姿とは、 
『例え如何に抵抗が強く、かつ苦痛苦悩に満ちていたとしても、自己の真に希求する状態で生を全うすることにある』 
と言えよう。 

■架空恋愛性愛•対物性愛者の真の願望とは

幸福否定理論に拠るフィクトセクシュアルの解明』本論に先立ち結論をここで言えば、

架空恋愛性愛•対物性愛者の真の願望とは、人間同士による関係の中で恋愛•結婚•性生活を営み、互いを高め合うことにあり、そこに最高至高の歓びと幸福が存する』のである。

しかしながら、筆者を含む当事者はそれを自覚し得ぬし、仮に自覚できたとしても感情論としては到底、幸福否定理論によって解明された『フィクトセクシュアルの真の願望』など受け入れられるものではない。筆者も当事者のあなたも、心からキャラを愛しているのだ。それが実は、
本心』の願望を妨げている『まがい物』だ、と言われても、困惑するか腹が立つか馬鹿馬鹿しいと一蹴するしかない。或いは「相手が物だろうと架空キャラだろうと愛は愛だ!」と、駄々っ子の如くゴネるしかない (情けないが、筆者自身も第三者から見れば、そんな駄々っ子の一人であろう)。
      * 
フィクトセクシュアル当事者にとって、自分の『本心』の欲求など感情的に受け入れ難いものであることに加え、人間性及び人間的なるものに対して余りにも強く働く『内心の抵抗』は、到底個人で克服出来るものではない。 
これを根本から解決し得る、明確な根拠及び合理性を有する唯一 の (恐らく) メソッドが、幸福否定理論に則った『感情の演技』なる心理療法技法であるのだが、それを本稿で取り上げるにはもはや紙数も尽きてきた。既発表の別稿を参照して頂ければ幸いである。


【終 わ り に】

『例え如何に抵抗が強く、かつ苦痛苦悩に満ちていたとしても、自己の真に希求する状態で生を全うする』
これは万人に開かれている道であるが、そこに至る者はごく少数の者 (一例を挙げればカトリックの聖人、仏教の高僧、或いはあらゆる肉的世俗的なもの、とりわけ自己中心の自我から解放された者) でしか無いのは遺憾である。それ程までに厳しい道なのである。
しかしながら、健常者とはあらゆる面に於いて全く異質な感覚を有する自閉症 asd者或いは架空•対物性愛者は、全くの心機一転によって、その人間たるものの最高度の段階に至る可能性は、むしろ健常者よりも高いのかも知れない。
(了) 

     *
*注 : 必ずしもそうでない場合もあり得るので、断言は出来ない。確実ならしめるためには『感情の演技』等を用いて『反応』を確かめつつ絞りこんでゆく必要があるのだが。 

      *
追記 : フィクトセクシュアル 架空性愛或いは対物性愛に関しては、後刻、
『キレやすい高齢者•AIの台頭•深刻化するいじめ問題•細分化し恣意的になった多様性•結婚を避ける若者』等、人間性の在り方或いは精神性の否定が露骨になっている現代を俯瞰した上、更には『そもそもの幸福否定の基となっているものは何であるのか』、という点について、今少し詳細に取り上げたいと思います。
また現在、この note に於いて、該性愛に関して幸福否定理論の観点から記そうとしている方が、筆者の他にも いらっしゃるようです (筆者の如き、当事者の方では無いようですが )。そちらの記事を参照されてもよろしいかと存じます。
     *

※『幸福否定理論』、『内心の抵抗』に関しては、以下の記事『〜解明!フィクトセクシュアルの謎  序章〜』をご覧下さい。↓


※幸福否定理論に拠る『感情の演技』に関しては、以下の記事を参照してください。また、末尾の参考文献をお読みになることをお勧めします。
恐らく、普通一般人とは異なる感覚の持ち主なるFセク当事者の皆さんは、該理論そして『感情の演技』が如何なるものか、理解し得るのではないかと、当事者の一人として期待しているところです。↓


Copyright ©HermitG-zan
2024 All rights reserved


••••••••••••••••••••••••••••••••

【参考文献】

●本心と抵抗~自発性の精神病理 / 笠原敏雄著 すぴか書房刊

●幸せを拒む病 / 笠原敏雄著 フォレスト出版刊

●幸福否定の構造 / 笠原敏雄著 Amazon on-demand edition 心の研究室 刊
     
      *

■補訂履歴 
●Nov 30. 2024  1st edition 

●Dec 10. 2024   
『人間として真にあるべき生き方とは』追加

●Dec 12. 2024  補筆

●Dec 15.2024 
■ 終 わ り に『例え如何に抵抗が強く、かつ苦痛苦悩に満ちていたとしても、自己の真に希求する状態で生を全うする』を追加

●Dec  17.2024
『■発達障害との関連』に追加補筆

●Dec 20.2024
『『人間性への否定と抵抗』 幸福否定理論より見たる対物性愛』に加筆。

●Dec 24.2024
『幼児期に於ける過渡的なモノへの愛着行動と対物性』『人間として精神的あるいは人格的に進歩すること無き対物•虚構 架空性愛』の二項を追加。

#架空性愛