新人ブログ【最終回】「編集者に必要なものって?」 編集企画インタビュー〈後編〉

皆さん、こんにちは。入社1年目の新人Nです。
5月から書いて参りました新人ブログも、いよいよ今回で最終回となりました!
 
前回に引き続き、今回も編集部企画課のOさんNさんへのインタビュー記事となっています。
 
「編集者は土日も悩んでしまう」というご苦悩の吐露で終わっていた前回……。
気になる続きをご覧ください!
 

休日にも編集者らしさが!

 (前回のラストから)
Nさん:キャッチコピーとかタイトルとか、私はすごく苦手で。でもここってかなり売り上げに関わる重要な部分ですよね。心くすぐる言葉を見つけるのは大変だなって思います。本屋さんに行ったりネットを見たり、街中の広告を見たり。言葉集めの日々です……。
 
Oさん:そこはつらいところの一つだよね。土日も考えてしまう。
 
――あ!休日の話が出ましたね! それについても伺いたかったんです!
 
Oさん:他の部署との大きな違いは、仕事とプライベートの境目があんまりないところじゃないかな。特に悩んでるときは、カバーとかタイトルとか、土日も考えちゃうなあ。
 
Nさん:もちろん切り替え上手な人もいると思うんですけど、ゴールが明確ではない仕事なので、やろうと思えばどこまでも高められる。そうなると、ふと考えてしまったり……。逆に、良いアイディアが降ってきて「ハッ!!」とするのが土曜日ってこともあります。
 
――日常生活を送るときの視線や思考の中にも、編集の魂が宿っているということですね! それって、私はかっこいいことだと思います。そうなれるよう、精進します!
 
 

編集者に必要なものや向いている人って?

 
――編集者に必要なものは何でしょうか? お話を伺っている限り、「伝え方」がキーワードになるのかなと思うのですが。
 
Nさん:社会人的な言い回しとか、編集者っぽい言い回しは入社してから先輩の指導の下で身につけられるから、根本的な考え方として、人への配慮が出来る人がいいかな。著者だけじゃなくてデザイナーさん、組版の方、校正の方、営業の方、それからもちろん読者にも繋げる仕事だからこそ、そういうところが必要になると思います。
 
――他にはどうでしょう?
 
Nさん色んなことに興味を持てる人
 
Oさん:確かに、楽しめることって大事だよね。それから、最初にも言ったけど、世間のウケとか読者の反応を見る仕事だから、普段から友達のことを楽しませようとか笑わせようとしてる人は向いてると思う。笑いでもサプライズでも何でも良いんだけど、相手のリアクションを見るのが好きな人にとっては、それの延長のような仕事になるんじゃないかな。
 

持っていると楽しめるスキル

 
Oさん:向いてるってところでもう一個付け加えると、オシャレな人かな。
 
――ファッション誌ではなく、専門出版社が求める「オシャレ」といいますと?
 
Oさん:専門書って、どちらかというと堅くてカッチリした印象の表紙が多いから、専門書のジャンルの中でちょっとでも新しい雰囲気のものを作れたら、すごく目立つと思う。
 
――風穴を開けられたら、良い意味で「浮く」ということですね。
 
Nさん:食品メーカーだと「どこここ?」って思われたら買ってもらえなかったり、服とかもブランドで選ばれたりするけど、同じ「ものづくり」っていう業界の中でも、本は出版社名で判断されることがあんまりない。「何この出版社? 聞いたことないからやめよう」ってならない分、本そのもので勝負できる。そういうところも魅力だと思う。
 
Oさん:だからチャンスだと思う。センスがある人にとってはそれを存分に発揮できる場所じゃないかな。


いかがでしたでしょうか? インタビューは以上です。
担当ジャンルや、楽しさを感じる瞬間が異なるお二人のおかげで、編集企画という仕事のイメージに奥行きができたのではないでしょうか。
 
前・後編にわたる、ボリュームたっぷりの記事になってしまいましたね。
ここまでお読みくださり、本当にありがとうございました!
 

ここまでお読みくださった皆さんへ

冒頭で申し上げた通り、今回で2022年度の新人ブログは終了です。
皆さまが知りたい情報をお届けできていただろうか、と自分を省みています。
 
特に、6月から行ってきた先輩方へのインタビューは、私自身も知らないことばかりで大変勉強になりました。
皆さまと同じ目線で「それが訊きたかった!」という質問ができていたら幸いです。
 
さて、7月に入りました。学陽書房の新卒採用に応募してくださった就活生の皆さんは、これから面接選考の段階に移ることになります。
インタビューした先輩社員の方々は、皆さん口を揃えて「専門知識は入社してからで大丈夫」「ありのままで選考に来てください」と仰っていました。
  
就職活動は、その「ありのまま」が難しく、そして「ありのまま」で臨んだからこそ、落ちてしまったとき、自分そのものが否定されたような気持ちになったりもします。
でも、不採用通知はあくまで不採用通知に過ぎず、人間性の否定を通知するものではありません。
メール一本、あるいは紙一枚に、自分を否定する強い力を自分自身が与えないよう、私は意識していました。
 
サメは山では生きていけませんし、金魚鉢でトラは飼えません。
たまたま合わなかっただけです。
 
「ふん、私を生かす広大な土地がなかったのね!」
くらいの気持ちで良いと思います。実際私はそう思っていました笑
 
息がしやすい場所を探すには、いつも通りの呼吸をして、が一番だと思います。
「最後の最後に偉そうなことを!」と思わせてしまったなら、申し訳ないです。
 
いつかお会いできたら、ぜひ感想をお聞かせください。
短い間でしたが、お付き合いくださり本当にありがとうございました。