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「たまたま」の受け取り方


昨日はトークイベント にお声がけいただき、初めて紫波町日詰商店街へ。古い建物や商店があって渋くてめちゃいい商店街でした。

 
今回は「YOKOSAWA CAMPUS」にて「はじまりのはじめかた」というテーマをいただいていたので、「自分のオリジナリティを活かして新しいことにチャレンジする方法(自己啓発本みたい)」についてお話させていただきました。


よくトークイベントでお話すると、過去の幾つかの点を線としてすらすら話せるので、あたかも最初から自分の強みを自覚して戦略的に動いて来たように思われますが、そんなことは全然なく、その道中は点しか見えておらず、出会いやきっかけも全て「たまたま」です。遠野に来ることになったのも、『遠野物語』に出会ったのも。


ただ、その「たまたま」を受け取り、そのたまたまに「乗る」判断をするための準備はできるんじゃないかと思っていて。

何かをはじめる時って、もちろん色々悩むことはあると思うのですが、「あ、何か楽しそう」みたいなところから始まって、「やってみよう」になるプロセスだとすると、その時に判断を後押しする"跳び箱のジャンプ台"のような土台・要素があるんじゃないかなと。



その一つは、「自分の"今"を形作ってきた要素を知っているかどうか」かなぁと思います。

自分が好きなこと、嫌いなこと、影響を受けたこと等。それらを要素分解して、自分は何がトリガーとなってテンションが上がったり下がったりするのかを把握しておくこと。


というのも、僕は28〜29歳の頃、これからの人生どういう風に生きていこうかと思い悩んでいました。悶々とながら、ふと自分の過去を振り返ったとき、なんだかんだ一番影響を受けた要素は、「実家(明治創業の富川屋という割烹屋)」だったことに行き着きました。


地方の昔ながらのいいものを発信するってやっぱりいいし、そこが一番重心が乗るかもなと。さっきの話でいうと、跳び箱のジャンプ台が見つかった感じがありました。

さらに遡ると、デザインが好きになったきっかけとして、小学校高学年から高校卒業までよく観ていた「SPACE SHOWER TV」です。この時の大量のインプットがベースとなって、クリエイティビティやかっこよさの基準ができたような気がします。

あとは小学校の高学年の頃は特に、自分が "同年代と違うものを好んで観ている特別感・優越感" みたいなのはあって、「人と違うことをして目立ちたい」みたいなというベースも作られた気がします。


つまり、その後の人生で、たまたま遠野に来て、
●地域ならではの文化に出会った時に「めっちゃ面白いじゃん!」と思えたこと
●それをデザインで発信しよう!と思えたこと
●さらに、それが他の誰でもなく、自分しかできないことだ!と思えたこと(勘違いだとしても)

の準備は、実はずっと前からあったんだと思います。


今、SNS時代で情報量も多いですし、とにかく他人の人生ばかり気になっちゃいます。答えを自分の外に見つけようとしちゃいます。けれど、答えは外にはなく、自分の内にあるんだと思います。



たまたまな出会いを楽しみつつ、そのたまたまを活かせる準備をしておけると、自分のアンテナに引っ掛かり、重心が乗ることを実践できるんじゃないでしょうか。何かの参考になればと思います。

※高校生・大学生向けに作ったものですが、大人でも当てはまるかなぁと思い共有させていただきました


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