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他社と比べることで自社の強みや課題を発見!金沢の老舗食品企業が集まり会社見学会&社員座談会を開催
複数の企業が集まり、合同で人事課題の解決に取り組むプログラム「金沢戦略人事の会」。経営戦略に沿った人材戦略の共同実施を目指し、全5回のスケジュールで行った「人事戦略検討MTG」では、2023年度中に実施する「スモールアクション」として「工場見学会&社員座談会」が決定し、前回MTGではその具体的な内容を検討しました。
「工場見学会&社員座談会」は「金沢戦略人事の会」の参加企業でもある老舗和菓子店「森八」の工場見学を通じて、製造に対するこだわりや衛生管理などについて学ぶと同時に、座談会では仕事における困っていることや悩んでいることなどを話し合い、他社と比べることにより自社の強みや課題について理解を深める場とすることがねらい。
当日は金沢の老舗食品企業4社から、入社2年目の若手から工場長まで幅広い年代・役職の10人が参加しました。今回は2024年2月22日に実施したイベントの様子をレポートします。
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①工場見学会 設備の特徴や製造の工夫、独自の取り組みを知る
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まずは工場見学から。「森八」工場長の市川さんに案内してもらいます。
製餡プラントで自家製餡のこだわりについて説明を受けたあと、ようかんや「もなか」の製造ラインを視察。その後、一つひとつ手作業で作り上げる伝統名菓「千歳」を作る上での工夫や、季節商品「桜餅」で導入したばかりの最新の機械を見せてもらいました。
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市川さんから教わったこだわりや工夫は以下の通り。
①機械やラインの設計で心がけているのは、リターンするレイアウトです。一般的には一方通行で起点と終点にそれぞれ作業者が必要ですが、「森八」ではリターンして戻ってくる仕組みにすることで作業を一人で行うことができます。
②男性も女性も働きやすい環境づくりに励んでいます。重い荷物を運びやすくするのもその一環。運搬道具については、必ず車輪付きにすることで工場員の負担を減らしています。
③伝統名菓「千歳」は機械で作ることができないので一つひとつ手作業で包餡しています。以前は座って作っていましたが、立ったり座ったりするのが意外と負担になっていたので、立ちながら作業することにした結果、生産能力が40%増加しました。
④季節商品「桜餅」は毎年人気の商品ですが、もともとは職人が手作業で作
っており、需要に供給が追いつかなかったのが課題でした。一部の工程に機械を導入することで、生産能力がアップしました。
そのほかにも人材不足に対応するため外国人を採用したり、工場内はどうしても湿度が高くなってしまい作業者の負担になるので軽減するための改良を重ねていきたいといった話などを聞きました。
②社員座談会 意見交換し、それぞれが抱える悩みや疑問を共有する
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工場見学のあとは2つのグループに分かれて座談会を行います。チェックインの自己紹介では、それぞれ「今日求めていること」を発表。参加者からは「作業効率化について知りたい」や「技術継承の方法を学びたい」、「他部門との情報共有をどのように行っているか」といった意見が出ました。
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続いて「工場見学シート」に気付きや学び、疑問などを記入し、これに基づいてグループ内でそれぞれの学びをシェアします。みなさん同業者ということもあり、共感して深くうなずいたり意見交換が盛り上がったりしていました。
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参加者からはこんな声が挙がりました。(抜粋)
気付きや学び
・機械のライン化でUターンしていることが効率良いと思いました
・製造ラインごとの通路の区切りがないことに気づいた
・機械の種類が多いことに驚きました
・荷物を台車で運ぶのが良いと思いました
疑問
・従業員の負担軽減についてどのように行っているか
・夏の体調管理をどうしているか
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次にグループごとにトークテーマを選んでざっくばらんに話し合います。「仕事のこだわり・やりがい」や「本当はやりたいけどできていないこと」、「仕事で実は辛いと感じていること」などの話題で盛り上がりました。
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最後に各グループの代表者が感想を発表します。
・みなさんとは違う工場長という人を管理する立場での参加となりましたが、作業者の方々が普段どのようなことを考えて働いているかを知ることができてよかったです。苦しいことなどをすくいあげて、どうやって生かしていくかを考えていきたいです。
・他の従業員の方たちと気持ちを揃えて共に生産していくにあたって、どうしたらいいのか、日頃聞けない他社の方々の意見を聞けてよかったです。
・他社に勤めている人でも、似たような悩みがあるんだなと思えました。よりコミュニケーションを取って作業しようと感じられましたし、常に考え、改善を続けていこうとする意志が大切だと思いました。
・座談会では、思っていた以上にみなさんから率直な意見を聞くことができ、もっと時間が長くてもよかったと思いました。
参加者から「時間が足りなかった」という声が上がるほど座談会は盛り上がり、その場で参加者を対象としたLINEグループを作成。体の負担軽減策や作業改善、社員間のコミュニケーションや意識統一などについて話し足りなかったテーマや疑問を出し合い、後日、それぞれのテーマや疑問についての各企業の取り組みや考えを共有しました。
普段あまり知り合ったり話したりすることのない同業者との座談会ということで、他の参加者の意見に真剣に耳を傾けたり、また自分自身が日々の仕事を考え直すきっかけになったりと、大いに刺激になった今回のイベント。
内容が凝縮したプログラムを終え、最後の記念撮影ではみなさん素敵な笑顔を見せてくれました!
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今回も、最後までお読みいただきありがとうございました。