米田 優峻「楽しんで学ぶために」
今から九年前のことです。私は部活の先輩から日本情報オリンピックという大会を教えていただきました。当時中学一年生だった私は、これが人生にどう影響を及ぼすか全く予想していませんでした。しかし今振り返ると、これがなければ東京大学の情報科学科に進学することもなく、本を出版することも無く、もしかしたらただ堕落した生活を送っていたのかもしれないと言い切れるほど、人生の決定的な転換点になりました。そこで本稿では、日本情報オリンピックがどう私を変えたか、そして楽しんで学んでいく上で大切なことについて記したいと思います。
まずは中学生時代の話から始めましょう。二〇一五年の四月、私は中学に入学し、単純な興味からパソコン研究部に入部しました。パソコン研究部では毎年文化祭に自作ゲームを展示しているのですが、私は最初このゲーム作成に惹かれ、入部することを決めました。
私は入部直後から先輩にプログラミング言語C++の書き方を手厚く教えていただき、五月には条件分岐や繰り返し処理を含む簡単なプログラムを書けるようになりました。六月には先輩の助けを借りながらゲーム作成に挑戦し、一学期の終わりには簡単なゲームを自力で完成させることができるようになりました。
―『學鐙』2024年夏号 特集「私の原点、転換点」より―
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