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藤原 博史「猫の行動を読む」

藤原 博史(ふじわら・ひろし)――ペットレスキュー 代表
1969年兵庫県生まれ。幼少期から常に昆虫や動物たちと行動を共にし、その存在に魅了され畏敬の念を抱く。1997年に迷子になった動物を捜す「ペットレスキュー」を設立。全国から依頼を受け、猫と犬を中心にあらゆる種類の迷子を発見、保護している。「人とペットが共にたのしく幸せに生きる」ことを願い、様々な試みを行い情報を発信している。

 私は行方不明になってしまったペットをご家族から依頼を受けて捜索するペット専門の探偵社「ペットレスキュー」という会社を一九九七年に設立し、全国から依頼を受け二七年間で約六〇〇〇頭の迷子ペット達を捜してきました。
 開業当時は第一次ペットブームがようやく落ち着きつつあり、番犬やペットから家族の一員であるコンパニオンアニマルへと意識の変化が起こりはじめた頃でした。
 当時は「ペット探偵」なる職業は全くと言っていいほど認知されておらず、新手の詐欺商法? とか変人扱いをうけることがたびたびありました。
 ペットが行方不明になってもそのうち帰ってくるだろう、どこかで生きていくだろうとある意味現在より大らかで牧歌的に捉えられており、迷子のペットに関してはまだ危機感も希薄な時でした。
 野良犬や野良猫達が徘徊していた頃はゴミの管理がきちんとなされておらず、食べ物を漁ったり人から餌を与えてもらい何とか生き延びていくことも可能でした。
 現在、捜索の依頼は大半を猫が占めますが、犬、鳥、小動物の相談も多く稀に脱走した爬虫類や昆虫などの捜し方をアドバイスしたりもしています。

―『學鐙』2024年秋号 特集「“読む”の諸相」より―

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灯歌
小坂井 大輔(歌人)
特集
松岡 正剛(編集工学研究所所長・イシス編集学校校長)★
芝井 敬司(学校法人関西大学 理事長)★
川内 有緒(ノンフィクション作家)★
藤原 博史(ペットレスキュー 代表)★
久保井 朝美(気象キャスター・気象予報士・防災士)★
宇野 彰(LD・Dyslexia センター 理事長)★
管 啓次郎(詩人・明治大学総合芸術系 教授)★
企画連載
伊藤 宗彦(大手前大学経営学部 教授)
和氣 正幸(本屋ライター)
全 卓樹(理論物理学者・随筆家)
髙宮 利行(慶應義塾大学名誉教授)
書評
渡辺 祐真(文筆家・書評家)
水上 文(文筆家 ・文芸批評家)
三宅 香帆(文芸評論家)
新藤 雄介(福島大学 准教授)
大澤 絢子(東北大学 助教)
丸善出版刊行物書評
原 研二(大妻女子大学 名誉教授)
釘宮 明美(白百合女子大学カトリック教育センター 教授)

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