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アラ還リフォーム日記 ひと月8万円のガス電気代を減らしたい!
2023年1月 ガス電気代に驚いた
下のグラフは、2023年の我が家の電気ガス代の合計の推移。これまでも冷え込む1月は5万円台を記録したこともあり「ちょっと高いなぁ」とは思っていたもののさすがに8万を突破すると「なんとかしなくては」と切実に思うようになりました。
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我が家のスペック
ちなみに我が家のスペックは以下の通り
木造3階建て住宅 築20年 4LDK 延べ床面積 約150㎡
暖房
1階:基礎コンクリ土間を温水で暖める土間暖房(ガス使用)
2階:ガス床暖房
3階:エアコン2台窓はアルミサッシ 一部ペアガラス
住み始めて感じたこと
住み始めたのは12月で、エアコン特有の乾いた風がなく、音楽を聴いていても「静かだな~。やはり床暖房はいいな~」と満足していました。当時は親との半同居型2世帯の5人暮らし。親は一日中家にいるため、「一般の5人家族よりも光熱費が高いのは仕方ない」と受け止めていました。
ところが、住み慣れて2~3年たつと気になる点が出てきました。3階の窓の結露が激しいのです。
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また、冬に2階から3階にあがる階段の途中で頭から冷気に突っ込んでいく感覚を感じました。普通なら、暖かい空気は上にたまりますよね。でも3階に行くにつれ寒くなるのです。さらに、2階の吹き抜けのあるスペースでは、上から「す~っ」と降りてくる冷気を背中で感じました。それでも、足下が暖かいからと、そんなには気にはしませんでした。
ところが2022年にウクライナ戦争が勃発して値上がり始めた光熱費が、我が家の家計も直撃します。2023年1月の料金は冒頭で紹介した8万5000円あまり。この時、すでに父親は亡くなり、母親含めて4人暮らしになっていましたが、4人家族の光熱費としては「正直ありえないな」と感じました。
省エネ作戦開始
そこで、2023年冬に省エネ対策をスタートしました。真っ先に取り組んだのは窓の断熱です。断熱効果のある厚めのカーテンに取り替えたほか、一番大きな窓にはハニカム構造のシェードも設置しました。
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吹き抜けには2つの窓があります。明かり取り用の「はめごろしの窓」と「跳ね上げ式のルーバー窓」です。このうち「はめごろしの窓」は、視界に入らないため発泡スチロールの板でふさいでしまいました。ルーバー窓は、焼き肉をするときなどの排気に欠かせないため、AMAZONで売っていたDIYでできるポリカーボネート製の引き違いの窓を内側に取り付けました。
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上:はめごろしの窓を発泡スチロールではめごろし
下:ルーバー窓にプラバンの内窓をDIYで
さらに暖房の運用も見直しました。土間暖房は一度暖めたらシーズンを終えるまで暖め続けたほうが省エネだと言われていました。そこで、2階の床暖房とともに24時間運転をして、全館空調として運用していました。ただ、2階の床暖房はスイッチを入れてから30分くらいで十分温まります。そこで土間暖房はそのままに、2階の床暖房の温度を、夜中の間は下げることにしました。朝起きて寒く感じた場合は一時的なエアコンで対応することにしました。
省エネ効果は3万円減
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その結果が上のグラフ。これでようやく前年比3万減の5万5000円です。それでも4人家族の皆様は「うちは、もっと安いよ」と感じた方がほとんどでしょう。
我が家はみんな料理好きで結構ガスを使いますし、長風呂でよく追い炊きもしています。何より、家の中に個室が少ないため、家全体を暖めなければならないという特徴ももありますが、とにかくガス代が高いですよね。ガス使いすぎ!もう、ガス会社から表彰されたい!!ガス一生使い放題とかの特典付きで♡♡
このガス代を減らす工夫、今シーズンはさらに取り組んでいることがありますが、結果がでしだい報告します!!
もう一つの課題は耐震性
この家にはもう一つ課題があります。3階が揺れるのです。工務店の名誉のために言っておきますが、手抜き工事という訳ではありません。
新築の際には、長方形の敷地に3階建ての家を建てるとあって、しっかりとした構造にしたいと考えました。在来工法ではなく構造計算が出来る工法を採用しました。
2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」のでは、耐震等級が定められています。耐震等級は3つのランクに分かれていて、等級の数字が大きいほど耐震性が高くなります。東京の場合は震度6強~7程度の地震で倒れず、震度5強で壊れない程度の耐震性を等級1と定めています。等級2は等級1の1.25倍、等級3では1.5倍の地震に耐えられる耐震性を示しています。
我が家の場合、「まあ、3はいかなくても2はいくだろうな」と勝手に思っていましたが、竣工したときに建築家から「耐震等級は1となりました」と告げられたのです。設計段階できちんと確認していなかった私も悪いのですが、耐震壁とか床を増やせばもっと強化はできたはずです。あとの祭りでした。
1階や2階にいるときは、震度1くらいの地震だと気づかないこともありますが、3階にいるとはっきりわかります。実際の震度プラス1.5倍の感覚です。
台風が直撃したときなども揺れます。大船に乗った感覚というと少し大げさですが、もっさりと揺れます。“大船に乗った安心感”とは全く違う、いや~な感じです。
2011年の東日本大震災時、我が家のある地域は震度5弱でした。この時は3階にあった本棚の本が床に落ちていました。
それでも好きな我が家
断熱性と耐震性の課題をあげましたが、それでも家自体はとても気に入っています。施工もしっかりしていると思います。要は建てた時にもう少し欲張っておけばよかったのですが、断熱については今ほどその重要性が指摘されていませんでしたし、
一方でこの20年、私が住む地域はたまたま大きな災害がなかっただけです。首都直下地震は「起きるか起きないか」ではなく「いつ起きるか」の問題です。気候変動で東京の夏はますます暑くなっています。でも、冬は冬で寒いです。世界の対立の激化によるエネルギー資源の高騰は、夏の冷房、冬の暖房を必要とする私たちの暮らしを直撃しています。
一方で、改築するにも建材コストの高騰から逃れることはできません。1年にわずか3~4か月の冬の暖房にかかるコストは、長い目で見ると改築費より安いかもしれません。耐震性だって、倒壊して圧死するような建物ではないので「地震が来た時考えるか」という考え方が、ないわけではありません。
アラ還改築日記始めます
我が家のいいところもたくさんあります。床は厚さ3センチのむく板でお風呂上がりに足の裏から伝わる気持ちよさは「木のじゅうたん」と言えます。仕切りの少ない空間は家のどこにいても家族の息づかいが感じられ、ほどよい距離感を保つことができます。料理がしやすい台所や、長方形の敷地を生かした坪庭もこれから植栽を整えていきたいと思っています。
こうした我が家の良さと欠点を知り尽くしたからこそ、もうちょっと手を入れてこれからも安心して暮らせる我が家にしたい。そういう思いが、60歳を間近にした中で強くなってきたのです。
「アラ還改築日記」ぼちぼち書いていきます。よろしければお付き合いください。