|002|岸本千佳/不動産プランナー/34歳
「働いたら、給料の5%は本代に使え」。大学卒業時に読書家の伯父に言われ、本代だけはケチらずに、気になるものはバンバン買ってきた。とはいえ、社会人1年目はバイト同様の待遇で給料が安く、教えを守れない時もあったのだが、本が買えないと、結構心が貧しくなることを知った。以降、本をバンバン買えるというのは幸せなことで、本が雑然と並んでいる風景で、幸せをかみしめたりする。たとえ積ん読だったとしても。
本棚①
本棚②
本屋に行けば、家にあった気もするけど今すぐ読みたければ買ってしまい、帰ると重複することもしばしば。
本棚①は自分でDIYしたもの。既に入りきっていない本もあり、そろそろ見直したい。
②のTHINKコーナーは、本棚に埋もれないように、直近で読むものを置いている。
最近は、建築ど真ん中の本を買うことはめっきり減り、社会学やビジネス書、Twitterで発言が気になる人のエッセイなど、興味の軸がどんどん変わっていく。建築をもう少し広い視野で考えたいという心の表れか。一方で、建築・都市系で何度も繰り返し読み、大事にしている本も多い(写真THINKコーナー右あたり、『建築はほほえむ』、『都と京』、『第四の消費』など)。
思考の旅に出ると、通常業務には戻れないので、最近は、休みの日曜日に家でだけ、本を読むルールにしている。
●棚主プロフィール
岸本千佳/不動産プランナー/34歳
建築学生の後、設計を早々に諦め、不動産企画・運営の仕事一筋で10年以上。建築を建築分野だけで解決することに限界を感じ、別分野にヒントがあるんじゃないかと、最近興味があるのは社会学。本を2冊出版したり、執筆の仕事も。著書に『不動産プランナー流建築リノベーション』『もし京都が東京だったらマップ』、共著書に『まちづくりの仕事ガイドブック』。
いただいたサポートは、当社の出版活動のために大切に使わせていただきます。