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白熱討論!団地読み解きLIVE|【イベントレポート】
10月26日に開催した『団地図解』出版記念イベント、おかげさまで大変盛況でした。まずは、吉永恵里さんがおまとめくださった秀逸な実況をこちらからご覧ください。
2017/10/26 「団地図解」出版記念トークin東京 #団地図解 |https://goo.gl/27ZHDg
「団地らしさって何だ」
千里青山台団地と金沢シーサイドタウンという、地形条件(斜面地/埋立地)や設計主体(団地係/建築家)などあらゆる面で対照的な2事例を取り上げたことで、「団地らしさって何だ」という視点がありありと確認できた時間だったかと思います。
大山さんの“「なんかいい」は終わらせない”という投稿(↓)
を受けた石川さんの“「なんかいい」にある手続きの厳密さ”という投稿(↓)
にあるように、石川さんの言う「本物の正義」(=オーセンティシティと言ってよいのか)をもたない団地空間を語るときには、平凡な佇まいに隠された地味な設計の工夫や苦労(そしてある程度の無作為も含め)にこそ愛嬌があることに意識的でないといけないなあと思いました。
団地がもつ愛嬌の普遍性
「団地ってなんかいいよね」には、実はそこに向き合う誠実さがあり、それは「本物の正義」とは別時元でもっと発見的なものである・・・というふうに理解できるかと。でもむしろ、大山さんはじめ多くの参加者の皆さんがそれをすでに共有したうえでトークが進んでいった感じもありました。
東京回は、がちがちに設計思想を読み込んだ本書だからこそ、団地がもつ愛嬌の普遍性を再確認する、みたいな面白さを味わえたイベントだったと思います。
お越しいただいた皆様、ゲストの大山顕さんと石川初さん、著者の吉永健一さんと篠沢健太さん、2時間熱くしゃべりっぱなしの2日間をありがとうございました。
[2017年10月26日 東京・建築会館にて開催]
(岩切)
団地図解――地形・造成・ランドスケープ・住棟・間取りから読み解く設計思考
篠沢健太・吉永健一 著
団地はどれも同じ…だなんて大間違い。地形を生かしたランドスケープ、コミュニティに配慮しつつ変化に富む住棟配置、快適さを求め考案された間取りの数々。目を凝らせば、造成から植木一本まで連続した設計思考が行き届き、長い年月をかけ育まれた豊かな住空間に気づくはず。あなたも知らない団地の読み解き方、教えます。
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