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京大ローの特徴を全紹介します!
こんばんは、Gakkyです。
先日司法試験の合格発表があり、京大ローがかなりの好成績をおさめたようです。そこからTwitter上で京大ローが少し話題になっています。
京大ローに2年間通い終えて間もない自分が一番タイムリーな情報を持っていると思うので、今回は京大ローの内情について紹介していきたいと思います!
京大ローの合格実績について
まず、京大の今年の合格実績を見てみましょう。Twitter上で合格率をまとめて下さっている方がおり、それを引用させていただきます。
京大全体の合格率は68%で、予備試験とは大きな差があるものの、3位の東大と7%差をつけて2位となっています。
https://twitter.com/cmmstonton/status/1567082972154839041
令和4年司法試験合格率【全体】
— こみんてるん (@cmmstonton) September 6, 2022
予備 395/405 97.5%
京都 119/175 68%
東京 117/192 60.9%
一橋 66/110 60%
慶應 104/181 57.5%
神戸 54/111 48.6%
大阪 51/111 45.9%
早稲田 104/232 44.8%
同志社 25/81 30.9%
中央 50/191 26.2%
全体 1,403/3,082 45.5%
また、既修コース(法学部出身者のコース)の新卒者に絞ると、92.5%の合格率ということで、これはかなりの好成績ですね。京大の既修コースに入れば、司法試験は基本的に安泰と言えるような状態になってきました。
https://twitter.com/cmmstonton/status/1567057522443563013
令和4年司法試験合格率【新卒既習+予備】
— こみんてるん (@cmmstonton) September 6, 2022
予備 395/405 97.5%
京都 98/106 92.5%
一橋 47/57 82.5%
東京 74/91 81.3%
慶應 64/83 77.1%
大阪 30/44 68.2%
神戸 34/53 64.2%
早稲田 58/103 56.3%
中央 25/61 41%
※新卒既習受験者30名以上の法科大学院に限る。
前年度の京大は、全体61.6%、既修新卒者85.1%という形で、やはり良い成績をおさめていると言えます。
レベルの高い生徒が多いのが強み??
京大ローの強みとして、予備試験に積極的な学生が少なく、予備抜けが少ないから学生のレベルが高い、ということが時々言われます。正直このあたりの因果関係はよくわからないのですが、京大の学生のレベルが高いのは事実だと思います。
さて、学生のレベルが高いと一体どんないいことがあるのでしょうか?
ロースクールでは、基本的に事前に予習課題が与えられ、それに対する解答を予習として考えてきた上で、授業ではその課題に対する解説がなされます。
その中で、「授業で言っていることがよくわからなかったけど、質問できるほどに頭の整理ができていないな~」という時がよく起こります。教授に質問する際に「全体的によくわからないんですが、、、」と言うのはさすがに躊躇われるため、その前に友人と議論するということをよくやっていました。
レベルの高い友人と議論をしていると、自分1人で考えているだけでは整理できなかったことが、議論をする中で自然と整理されていくということがあります。議論を通して解決してしまうときもありますが、何が疑問点なのか整理ができ、教授に質問する下地が整います。
そうして、教授に質問すると、大抵の先生は非常にわかりやすく回答をしてくれます。先生によっては、疑問の趣旨を的確にとらえて下さり、根本的な考え方のようなものを非常に詳しく説明して下さる方もいました。
このように、周りの友人のレベルが高いと、予習→授業→友人と議論→教授に質問、というサイクルを通して授業の学習効果が格段に上がります。自分も、京大の一番いいところは、このような学習サイクルを作ることのできるレベルの高い環境にあると思っています。
また、シンプルに全員の勉強への意識が高いため、勉強するのが当たり前になるのも良いところだと思います。ロースクールの2年間は本当に異常なほど勉強しましたが、それができたのは異常に勉強する友人がいたおかげです。
京大ローの授業は割とオーソドックス
京大ローは授業自体は割とオーソドックスなものなのではないかと思われます。
大抵の授業が、他のロースクールでも使用されていると思われる、ケースブックや事例演習教材を基に進んでいくため、内容自体が特別なものとは思えません。
ただ、全体的に授業の分量が多いので、めちゃくちゃきついという点は特徴かもしれません(他のロースクールもきついと思いますが、、)。
そのおかげで、たいていの科目が、授業をこなしていれば司法試験の範囲は7~8割は終了しているという状態になります。したがって、ローの基幹科目を受け終えたら、あとは司法試験の過去問に取り組めばOKという感じになるので、「とりあえずローの授業を頑張る」という楽な戦略をとることができます。
ロースクールの授業を受けつつ、別途司法試験の勉強をしなくてはならないということになると大変なので、これも京大の良いところではないかと思います(ただし、毎回の予習の量が膨大なので、めちゃくちゃしんどいです、、)
京大ローの民訴の授業、予習の量多すぎてマジふざけんなって思ってたけど、司法試験の過去問の論点ほぼ全部カバーしてて今更感謝してる。
— 西垣 賢斗 (@gakki1116) April 5, 2022
というか京大ローの授業は全体的にかなり司法試験に有用だと思う(ただ当時吸収しきる能力はなかった)。
受験前の自分も同じことを言っていますね(笑)
基礎が身についていないと京大ローの授業はしんどい
他方、先ほども述べたように京大の授業は量が膨大で、かつレベルも結構高いので、基礎が身についていないと京大の授業をうまく活用できないと思います。
自分は3回生から飛び級してロースクールに入ったのですが、学部時代に真面目に勉強できていなかったことと相まって、入学当初は大変な目にあいました(笑)
おそらく、既修コースの人はロー入試の段階である程度の勉強をしているため、この点は問題ないと思います。他方、未修コースの人は、たった1年の勉強でいきなりこのレベルの授業をされると、かなりしんどいのではないかと思います。
学生同士のピリピリ感はあまり感じない
僕が授業を受けたときはオンラインだったこともあり、学生間の雰囲気を感じ取る機会はあまり多くなかったのですが、全体的にのんびり?マイペース?(表現が難しい)な人が多いと思います。
そのため、学生間でバチバチの競争をしているという感じではないです。
学生間でバチバチの競争をしているわけではないのですが、先ほど述べたようにみんなガリガリ勉強しているので、やる気は高く維持されると思います。そういった点で、割と勉強に集中できる良い環境だったと思います。
終わりに
思いつくままに京大の特徴を挙げてきましたが、割と良いところがたくさんでてきましたね(笑)
京大ローは教育効果が高く、本当に良い環境なのですが、デメリットとしては①めちゃくちゃキツイ、②基礎がないとうまく活用できない、といった点が挙げられます。①は言葉にすると軽くなってしまいますが、もう二度と同じ経験を繰り返したくないというくらいにはきつかったです。
勉強に取り組むことに対してそれなりの覚悟を持って入学するなら、京大ローは素晴らしい環境だと思います。あと2か月ほどでロースクール入試があると思いますが、是非京大ローも選択肢に入れてもらえればと思います!
それでは今回はこのあたりで。最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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