能力を伸ばすには?
勢いでもう1つ書いてみることにしました。今回は能力の伸ばし方についてです。
受験で考えると簡単ですが、例えば英語とか数学の力を伸ばすのに、どういった方法をとればいいのか?というような話です。他にも、「音感をつけるには?」とか「筋力をつけるには?」とか「コミュ力をつけるには?」とかどのような場合にも当てはまる話だと思います。
ではいってみましょう!
1.全体の流れ
能力を伸ばす全体の流れとしては、
①どのような能力が求められているのか分析する
②①をもとにそのような能力を伸ばすための方法を考える
③ひたすら実行する
④結果をみて、反省をする
この4段階になります。以下ではそれぞれの解説をしていきます。
2.どのような能力が求められているのか分析する
さっそくですがここが一番の重要ポイントです。今回は話をわかりやすくするために、「センター英語の長文読解の成績を伸ばす」ことを考えてみましょう。
まずみなさん、センターの長文読解を見たときに、量が多い!!と感じたはずです。(そうじゃない人は天才です)そこで、学校の先生も、受験業界の人も、たいていの人が「速読力をつけよう」って言いますね。しかし、ここで重要なのは「速読力とはなにか?」ともう少し踏み込んで考えることです。
英文を早く読解するというのはどういうことでしょうか?みなさん英語の授業でSVOCというのを習ったことがあると思います。私たちは潜在的にこのような文の構造に従って、言語を理解しています。
例えば、以下のような英文は
Life ( on earth )began (in water.)
S Sを修飾 V Vを修飾
→(地球上の)生命は(水の中で)始まった
Sを修飾 S Vを修飾 V
というような形で理解することができます。ここから「英文を理解する」=「英文の文構造を捉えられる」ということだとわかります。(もちろん単語はわかる前提です)と、いうことは「英文を早く読解する」=「英文の文構造を早く捉えられる」ということだと判明しますね!
※ここでは詳しい話は省略しているので、文構造の話はそんなもんか~と思っといてください
このように、まずは伸ばそうとしている能力(今回はセンターの英語長文)を伸ばすために、どのような能力(今回は英語の文構造を早く捉える能力)が求められるのかを具体的に考えていくことが必要です。どんな能力が求められるのかを理解するためには、本を読んだり、塾やスクールに通ったりする必要があるわけですね。
☆まとめ
どのような能力が求められるのかを具体的に分析しよう
3.能力を伸ばすための方法を考える
では、第2段階に移りましょう。ここを読むと、なんでさっきみたいに詳しく分析しないといけないのかがわかるはずです。
またセンター英語の例を使いましょう。先ほど速読力とは「英文の構造を早く捉える」ことだとわかりました。すると、勉強の方法もおのずとわかってきますね。まずは、英文の構造をとる方法を学ばなければなりません。そして次に、大量の英文を文構造を理解しながら読んで、少しずつ文構造を把握するスピードをあげる練習をすることになります。これは計算問題を大量に解いて、計算速度を上げるのと似ていますね。(僕は塾では英語は体力勝負といっています)
逆に、よくある言説のように「センター試験の長文読解を解くためには速読力が必要だ!!」ということしか考えていなかったらどうなるでしょうか? 「とにかく早く読まなきゃ」と思うことになり、適当に目に入った単語を頭の中でつなげながら、なんとなくストーリーを頭の中に展開していくことになります。実際そのような生徒を何人も見てきました。
このような考え方はよく考えると当たり前のことです。腹筋を鍛えたいのにスクワットをする人はいないと思います。しかし、「腹筋を鍛える」ということがどういうことかわかっていないせいで、いざ勉強になると「スクワット」をしてしまう人がいるのですね(この例わかりにくいかな(笑))
☆まとめ
2章での分析ができていれば、方法は自然と判明する。一方それがわかっていないと、誤った努力をしてしまうことになる。
4.ひたすら実行する
まぁこれは説明の必要はないかもですね。「まず英語の構文のとり方を学ぶために、この参考書を1日10ページ進めよう!」みたいな感じで、3で決めた方法に従って努力をします。
まぁそうはいっても努力を続けるのは難しいですが、、しかし、ここまでの2ステップを踏んでいれば、能力が向上することに根拠があるので、割とゲームのレベル上げ感覚で進めることができるはずです。努力を続けるのが難しい人は、塾に通ったり、ジムに通ったりして、環境的な制約をつけるのが有効だと思います。
5.結果を見て、反省する
最後に、これまでのステップを踏んで、結果がでたかを反省します。ここでありがちなのが、「自分の努力量が足りないからダメなんだ、、、」と考えるパターンです。もちろんその可能性はありますが、これは4章「ひたすら実行する」ができなかったというパターンですね。しかし、他にも2章「どのような能力が求められているか分析する」や3章「能力を伸ばすための方法を考える」が間違っている可能性もあります。
日本人の良いとこでも悪いところでもありますが、成功の理由も失敗の理由も努力に原因を求めてしまうのですね。これだといつまでたっても誤った努力をしつづけてしまう可能性があります。
6.まとめ
今回は僕が塾講師をしていることと、受験は多くの人が通っているであろうと考えて、英語を例に話を見てきました。しかしこれは、例えば音感をつけるという場合でも、
①音感とはどのような能力か分析する
②①をもとに方法を考える
③努力する
④①②③の中でまずい部分はないか検討する
という流れで同じようにできます。筋トレも一緒です。コミュ力もコミュニケーション能力とは何かが分析できれば、できるかもしれないですね。
最近僕は、この理論をもとに「地頭がいい」ということがどういう能力か分析できれば、無限に頭をよくすることができるのではないかと考えています。もしまた分析することができればnoteに書いてみようと思います。
ここまで読んでくださった方はありがとうございました。みなさん是非一緒に自らのレベル上げを楽しんでいきましょう!
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