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育休を経験して。代わりの教師はいませんでしたが。
育休は取るべき。取りましょう。
私は二度取ったが、残念ながら二回とも代わりの講師等はいなかった。
担任不在となってしまったことは非常に残念でならなかった。
男性が育休を取るというのは当時「珍しい」ことであったから、管理職からは「いいね~」と好印象だったようだ。
しかし、現場としては困惑していただろう。
当然「え~」「困るよ~」という声はなかった。
だが、「大変、大変」という声は聞こえてきた。
人員が一人減った現場は、やはり「大変、大変」だ。
職場では、一人ひとりいろいろな役割が与えられている。
年数が長いほど、より重要な役割を担うのではないだろうか。
私は当時「生徒指導」と「校内研究」のリーダーであった。
夏に育休をとったため、特に校内研究は大忙しだ。
全て、別の同僚に引継ぎ、あとはなんとかしてください、という感じで去った。
なんとかしてください?当然だろ。
そんな気持ちで去った。いや、引継ぎましたからね?
管理職、どうにかしてくれ。
これが当時の心の声。
さらに困ったことに、育休の代替教員はいなかった。
ではどうしたのか。
なんと、「教科専科」の教師が担任を持つことになったのである。
まあ、教科専科が配置されていたのは不幸中の幸いだったのかな。
しかし、その教師は多くのクラスの英語を持っていたのだ。
英語はどうなったか?当然、担任が教えざるを得ない状況となったのである。
お分かりだろうか?
育休を取ることで、実に広範囲に影響が及ぶのだ。
自分の学年くらいだったら、まあしかたないかな、と思えるかもしれない。
しかし、学校全体に影響が及んでしまうことは、非常に残念である。
よく、「罪悪感は持つな」「育休はいいことだ」「権利だ」と言われるものの、やはりこうなってしまうとさすがにテンションは下がる。
だが、育休をとったことで、妻や子どもとゆったり過ごせたあの時間は、より充実したものとなった。
結果的に、現場はどうであれ、自分は幸せな時間を過ごすことができたのだ。
皆さんはどうだろう。平日の夜や土日、つい仕事のことを考えたりしていないだろうか?考えるよね。つい。
しかし、育休に入ると、なんと不思議、完全に仕事を忘れることができるのだ。
最初の数週間はなんだかんだと事務的なことやら引継ぎ忘れで連絡したりするのだが。
1か月も経てば、すっきりと頭の中から仕事がなくなる。
学校のことなど忘れてしまえ。代わりはいる。
代わりはいないけど、職場ではなんとかしているのだ。
だから、罪悪感など持つ必要はない。というか、私は学校のことなどすっかり忘れた!
さらに、復帰後は子どものあれこれを理由に、仕事を休むことへのためらいはなくなった!不思議~!