【14日目 セトリ・演出班】セトリのメモ書き
いらっしゃいませ この記事を見たあなた方へ 入部と部費の免除を保証しましょう
嘘です!
ども。電気通信大学バーチャルライブ研究会(VLL)の副代表兼セトリ・演出班長だったがきーた( Twitter: https://twitter.com/gk_taa ) です。
めちゃくちゃボカロ詳しいですみたいな肩書してますけど実はボカロにどっぷり浸かりだしたのは高1とかで歴はそんなに長くなかったりします
1か月続いた【ほぼ日刊】MIKUECをつくろう!のラストを飾らせていただきます。
まだ読んでない記事がある方は↓のリンクから是非読んでみてくださいね。
そういえば今回のnote企画全体の責任者も私です。質問、ご意見、ご感想等ありましたらお気軽に。ってもう今日で最後か笑。
今日はライブの要素としてかなり大きい部分を占める「セトリ」や「演出」にかかわるお仕事をしている人々のお話です。
そもそもここって「班」で動いてたってよりも毎週の部会の後に時間がある人が集まって雑談とかオタク語りしながらセトリを決めてた、みたいな感じなんですよね。
だから正直「うちの班の特色はこうです!!」みたいなのとかはないので、セトリがどんな流れで決まっていくのか、どんなことを考えながらセトリや演出を考えてるのかってことについて書いていこうとおもいます。
というか当時考えながら書いてたメモをちょこちょこっと編集したようなものですのでぼーっと読んでもらえたらいいかなって感じです。
あと、あくまでも思想強めの班長が勝手に思ってることだってことだけは最初に言っておきますね。
MIKUEC2021のセトリについて
ヴァンパイア~魔法少女幸福論
このパートの目的はとりあえず盛り上げること!ある程度みんなが知ってるかつライブ映えする曲!って感じで選んでます。
ヴァンパイアで一発ドンと盛り上げてそこからちょっと曲調の似た気まぐれメルシィをって感じですね。歌詞的にもヤンデレっぽい雰囲気でつないでいくことができてライブの雰囲気に一気に引き込むことができたんじゃないかなって思ってます。衣装もかわいいに全振りした感じで作ってくれて無事死ねました。
魔法少女幸福論はこの後のタイムトラベルパートの動機付けに、なにかちょっとうまくいってないような雰囲気を出しつつ不穏な感じで終わる感じを出したいがための選曲でした。
「例えば一夜で世界が変わるとかちょっとした魔法が使えたりだとか」ってタイムトラベルへの布石っぽくて好きです。
この3曲、一人の少女の心情を描写してるっていう点で共通していていい感じにまとまってたなと今になって思ってます。
1925~紅一葉
このパートはテーマである「タイムトラベル」を印象付けるような感じになりました。
このパートの最初は1925。この曲そのものの雰囲気がレトロな感じだったのでタイムトラベルパートの最初にぴったりだと思い選曲しました。
「それじゃあ、いくよ!」というミクのセリフから唐突に1925のピッピッという音とともに2021からカウントダウンが始まり、1925になったところで曲が始まるという流れでした。
実はこの演出、2012年に行われた「最後のミクの日感謝祭」の裏表ラバーズで最初のプープーという音を何回か繰り返して客を煽る演出から着想を得ています。(多分カラオケで映像見られるので見てみてください。神演出なので。)
この演出はテーマがタイムトラベルに決まったあたりから考えてたもので、タイムトラベル感を出しつつ次の曲への期待感を高められる演出になったかなと思ってます。
タイムトラベルパート2曲目は千本桜でした。
1925からレトロな雰囲気を引き継いだうえで知名度最高のこの曲を入れてみんなで盛り上がろうぜ!って感じでした。
ちょうど10周年を迎えてアツい時期だったってのもありますね。
ただ正直、千本桜って知名度が高い分それに負けない演出を入れる必要があったりして結構難しかったりするんですよね。聞きなれている分意外性を出すのが大変というか。その点に関しては今年は曲をつないだりすることによっていい感じにカバーできて盛り上げることができたんじゃないかなって思ってます。
千本桜の後に間髪入れずに劣等上等が突っ込んできました。
劣等上等がドンと始まる曲なのでテンポの速い曲からつないだらめっちゃ盛り上がりそうっていう点でこの選曲でした。
ただこの曲、ノリ、曲のつなぎ的には最高、だけどタイムトラベルにあんまり関係ないけど大丈夫か?と班内でかなり検討を重ねたところでもあります。
結果的につなぎ重視で行くことになりましたがいい感じに盛り上げられたので良かったんじゃないかなって思ってます。
超有名な初音ミクの「千本桜」のアウトロを遮って劣等上等。「緑のアイツにばっか構ってんね」だって。かっこよすぎた。
からの大江戸ジュリアナイト。
ここもタイムトラベルっぽさを意識しての選曲です。あと2021年はKAITO15周年の年だったのでKAITO出したいね~って話もしていたのでいいところで出せました。何気MIKUECではKAITO初登場だったりします。
ここまで3曲調パみたいなつなぎで曲が連続で入れ替わっていく感じになりました。
MIKUEC2019のマトリョシカ→いーあるふぁんくらぶで同じようなことをやってかなり好評で今年もやりたかったのでやれてよかったです(こなみ)
ちょっと落ち着いて番凩、紅一葉。この辺は和風バラードであまり公式ライブでは無いような雰囲気にしてみました。MIKUECは12月で秋はちょっとすぎていましたが季節感、時代間、そして誰かを想う歌詞と統一感を出すことができました。
ちなみに紅一葉、ルカの曲っていうイメージが強いかもしれませんが実はこの曲、ルカ版が投稿される1年前にミク版が投稿されているんですよね、なので1番がルカ、2番がミクでラスサビでユニゾンっていう展開にアレンジをして歌ってもらいました。この曲の背景を知っている人からしたら激エモ演出だったんじゃないでしょうか。
ここでタイムトラベルパートは終わり。最初しっかり盛り上げて最後はゆったりしめることで緩急をつけることができたと思っております。
シグネチア~裏表ラバーズ
ここでオリジナルのテーマソング「シグネチア」が登場。実はセトリを決定する段階ではテーマソングの制作はまだ始まってすらいない。でもテーマをまとめる意味でここでテーマソングやりたいっていうのと、前のMCでみんなで踊り覚えて一緒にやりたいってことは決まってたのでこの位置になりました。
テーマソングの次は私の時間。
曲順間違えてるって?そんなことは無いです。なくはないけど。
実はセトリが決まった当初、CITRUSと私の時間は逆の順番でやる予定だったんですよね。
テーマソングでタイムトラベルを意識させ、そこから連想して「時間」、そこからCITRUSで「ミク」と「私」の関係についてまとめるって感じのイメージだったんですが、テーマソングが思ったよりピアノ調の曲で、またこの曲でかなりこの2者の関係について深く述べられている感じがしたので先にCITRUSでまとめたうえで私の時間で先を見据える感じの流れにしました。エモでした。
その後のKINGへのつながりはあんまり考えてなかったですが、初期曲→最新曲でタイムトラベルだ!って言ってくれてる人が多くて確かに!ってなりました。たなぼたでしたね。
KING、裏表ラバーズは知名度高めの曲で盛り上げるっていう目的が大きかったです。GUMI曲はなかなかライブで聞けないですし。
この二曲のつなぎで一気にラストに向けて会場のテンションを高められたと思ってます
セカイはまだ始まってすらいない~タイムマシン
強い曲をガンガンやってクライマックスって感じのパートです。
「ライブはまだまだこれから!まだ始まってすらいないよ!」っていうMCからのこの曲。プロセカのファン層もかなり来てくれるってことを考えての選曲でした。コールができないなかで結構入れるかどうか迷いましたが。。
まぁでもみんなペンラを振って楽しんでくれてた感じだったので良かったです。
次のステラもプロセカからの選曲。プロセカの書きおろし曲ってそのユニットの色がかなり色濃く出ているためにステージ上のミクに歌わせるのってどうなんだろうっていう声が結構上がったりしてたんですよね。
でも実際MIKUECの会場で聞いてみると完全に「MIKUECのミクの歌」になってる感じがしてめちゃくちゃエモかったように思います。(超超個人的な感想です)
自分たちで世界観を作ることで曲の解釈が変わったり、聞こえ方が変わったりするのもファンメイドライブのいいところなんじゃないかなと思っています。
お次は奇跡さえも。そこまでみんながみんな知ってるような曲じゃないとは思うんですが、1! 2! 3!のペンラの振りがだんだんそろっていくのが見ていて楽しかったです笑
この曲もテンポと盛り上がりがいい曲ではあるのですが、それ以上にこの曲の歌詞に込められたメッセージがすごくファンメイドライブに通じるものがあってぴったりだと思ったんですよね。
また、このメッセージなんですけど去年6月に行ったMIKUEC Virtualのセトリ解釈にも通じるところがあってその辺とのつながりも面白いなっていうのがあったりします。
この辺に関しては↓の記事に載ってたりするんですけど今読むとかなりヤバイ文章だし多分読むと共感性羞恥で死ぬので自己責任で。
MIKUEC2021のトリはタイムマシンでした。多分結構な人がテーマのタイムトラベルから連想して予想していたんじゃないですかね。
ちなみにテーマがタイムトラベルに決まってすぐにうちのバーチャルボカロPがこの曲の音源を作り始めてました。まだセトリも決まってないのに笑
ライブの締めとしてしっかり決まった感じがあって非常に良かったですね。今回のライブ全体的にしっとり目で締める感じが多くなりました。タイムマシンに揺られてまた戻ってくるよ~がこの後のアンコールの伏線になってたりします。
ビートシンカー~神のまにまに
アンコール明けの1曲目ということで曲の入りが強くアップテンポな曲を選びました。アンコール前では「今」の話、この曲は「未来」の話とアンコール前後でもちょっとタイムトラベルを意識してたりします。タイムマシンに揺られて戻ってきたんですね。
セトリの中では多分そんなに知ってる人が多くない曲なので未来感が伝わるか結構心配だったんですが映像でしっかりその辺表現してくれていて助かりました。
彗星ハネムーンでテンポを少し落として4つ打ちにリズムを整えて大トリの神のまにまにに入っていきます。
MIKUECは公式ライブとの差別化っていう点では結構気を使っていたりするので大トリは毎回かなり慎重に選んでます。(大トリにぴったりな曲は大体公式ライブで使われちゃってるので。。)
今回はタイムトラベルゾーンを和風な感じで攻めたこともあり、神のまにまにでわちゃわちゃして締めることにしました。
最後にちょっと古風な雰囲気の曲を持ってくることで最後の最後にテーマを再認識してもらうことができたと思ってます。
この曲はミクリンGUMIの3人モーションだったんですが、今までは2人までしかやったことがなかったのでMIKUECでは初めての試みでした。そういった意味でも今年のトリを飾るのにぴったりな曲でした。
セトリを考えるうえで考慮したこと
ここまで長々と語ってしまいましたがセトリを考えるうえで大事にしてたことについてまとめていきます。
1. 曲のまとまり、つながり
曲同士のまとまりやつながりがあるとライブに流れが生まれて雰囲気が作りやすく、また見ている人を引き込みやすなります。上のセトリ解説でもつながりが~とかよく言ってた気がします。
曲調でつないでいくのが基本になるとは思いますがそこに歌詞のつながりがあるとなお良しって感じです。そこのつながりに気づくお客さんは少ないかもしれないですがちゃんと刺さる人には刺さってると信じてます。(というか感想ツイートとか見てると結構な人が気づいてくれてたりしてましたね。すごい。)
2. 曲の知名度
やっぱり知名度はセトリを考えるうえで大事になってきます。
ここで大事になってくるのが「バランスをとること」なんですね。
あんまり知られてないような曲ばっかりだとお客さんは冷めてきちゃうし、かといって有名曲ばかりを入れるわけにはいかない。
マイナーな曲ほど深い層に刺さるのでその辺も大事にする必要があるんですね。
例えばヴァンパイア、気まぐれメルシィで盛り上げてからの魔法少女幸福論みたいな感じ。
バランスを取ってあげることでより多くの人に、より深く楽しんでもらえるライブになるはずです。
3. ファンメイドならではの選曲、意外性
これもかなり重要なポイントです。公式のライブでやるような曲をバンバンやるのもかなり盛り上がると思うしなしではないかなとは思います。でもどうせだったら公式ライブで聞けない曲をやった方がオリジナリティでるし、なにより意外性を持たせてびっくりさせたいってのが大きいですかね。
意外な曲がライブできたときの興奮ってやっぱりファンメイドならではの体験なんですよね。
マジミラとか公式ライブだとある程度セットリストの流れが決まっててどんな曲がどのへんで流れるかが予想出来ちゃったりってことがあります。
セトリにどんな曲が入ってるか、どこで流れるのか、という期待感を毎年持ってもらうためにもこの点大事にする必要があるんじゃないかなと思ってます。
4. テーマに沿った選曲
MIKUEC2019,2020とテーマは存在していたものの、そこまでがっつり寄せた感じのセトリではなかったんですが、今年はテーマの「タイムトラベル」にがっつり寄せたセトリになりました。
正直この点に関してはテーマと逆行するような曲が並んでたりしなければ問題はないと思うんで、どれくらいテーマに寄せるかはその年のセトリ班の匙加減で変わってくるのかな。
5. 自分らのやりたい曲
上に4つも並べといてあれですけど、やっぱりこれが一番。作ってて楽しいほうがいいのは当たり前だし、なんだかんだ好きなものを作るのが一番クオリティ的にも高くなると思うんですよね。
セトリ決めの際にもまず最初にみんなのやりたい曲を一通り聞きだしてそこから拾いながら原型を作っていく感じで進めてきました。
「好き」をもっと 信じるのさ
反省点とこれから
もうそこそこ長くなってきたのでさっとまとめて終わりにします。
1. セトリの大体の構成が固定されていること
2年連続で
ミク曲で盛り上げ→他のボカロ→テーマ→クライマックス→アンコール
って流れで固定されちゃってたのでどうにかしたいなーと思ってたんですが結局この流れになっちゃいました。
あんまり同じような流れでやりすぎると上でも述べた意外性っていう面でちょっと物足りなくなってくるのかなとも思ったりするので来年以降頑張ってほしいなと思うところです。
2. 各制作班との認識のずれ
具体的に言うと曲をつないで流すゾーン辺りで認識に齟齬があってなかなか制作陣に苦しい思いをさせた感じになってしまいました。。。
その辺もう少しコミュニケーションをうまくとって共通認識を持ったうえで制作を進めていくべきだったなと思ってます。この点うまくいけばまたいろいろほかの曲とかも絡めた面白い演出がバンバンできると思います。
まとめ
最後の方はなんか引継ぎ文書みたいになっちゃいましたけどまぁこんな感じでセトリ演出班は活動?してました。
ほんとに技術とか全くいらなくてボカロが好きとかライブが好きってだけで全然楽しめるし制作の力になれる班なのでぜひ気軽に参加してみてほしいです。
終わりだよ
いや嘘だよ♡
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