冬の朝は、凜とした空気が身体をリセットしてくれる
昨日、家の除雪機が壊れた。
排出口が動かなくなったので、非常に不便である。
ちょっと見て、モーターが壊れているように感じたが、一抹の疑問もあり、これは自分の手に余ると思い、近くのバイク屋に相談に行った。
その店のおっさんは症状を聞くなり、「モーターじゃないよ。スイッチだ。」と断言した。
モーターの壊れた可能性は、と再度聞くも、「スイッチだ」と言う。
確かに、症状からするとその可能性が高い。が、モーターの可能性はないのか。
おっさんは、「ない」と言う。
少し迷った。
このおっさんの言うことを信じてよいのだろうか。
「どっかに在庫あったよな…」
おっさんはもうスイッチの在庫を探していて、しかも家まで修理に来てくれる雰囲気はない。
1つだけあった在庫は5000円。修理を頼むと10000円は軽く超えると言う。
電気系に自信がないのでちょっと迷ったが、自分で修理することを決め、店にあった除雪機でその方法を確認して、帰った。
もし、壊れたパーツがスイッチでなければ、無駄な出費になる。当然、奥さんが怒るのは目に見えている。
でも、とりあえず今はおっさんを信じるしかない。症状からもう一度推測すると、やはりおっさんが合っている、と思う。
スイッチを新しいパーツに付け替え、エンジンをかけ、スイッチを動かしてみる。
動いた。
おっさんの言うとおりだった。さすが、プロだった。
嬉しくて、-8℃のなか最後まで修理を終わらせた。
家に戻り、奥さんに「直ったよ」と伝えると、「え、ほんと?よかったね。」と言う。
その後、ことの顛末を話すのだが、それには特に興味をもつこともなかった。自分の中ではちょっとしたドラマだったのに、でもそれは伝わらないよなと思った。
奥さんの話ではそのおっさん、どうも最近体調が優れないと聞いたことがあると言っていた。
だから出張に来づらかったのか。
おっさん、ありがとう。助かりました。修理も楽しめたし。
いろんなものって、お金をかければ簡単に誰かが直してくれるんだろうけれど、自分でやるのも悪くない。
朝、ゴミを捨てに行きがてら家の前の林を見ると、昨夜降った雪が木の枝に着いて、綺麗だった。
静かに呼吸をすると、きりっとした空気が肺に入ってくる。そして肺がすっと冷える感覚がある。
なんか、身体がリフレッシュする気がする。
雪は本当に大変で、毎年この季節は身や生命を削って生活しているといつも思うけれど、こんな朝があると救われる。