バイリンガル・エンジニアが足らない ”Sounds like they've got a bit of a communication issue”
某AIセキュリティ企業の1面接(HRスクリーニング)にて、
(私が応募したポジションは、JPAC担当のエンジニアリング・マネージャの枠)
「…コミュニケーションに問題があるみたいよ(Sounds like they’ve got a bit of communication issue)」と、
カリフォルニアのオフィスにいる、hiring担当のクレアは私に言った。
「えっと、どういう意味でしょうか?(What do you mean by that?) 」と私。
「つまり、話しが通じないみたいなの」
ここシドニーで、複数のテック・スタートアップ企業の面接を受けたのだが、驚くべきことに、
全く同じ話を、他の企業の面接でも聞かされることになった。
十年前と比べると、英語の流暢な日本人は確実に増えているはずだ。
それなのに、なぜ、日本人は英語が出来ないと受け止められてしまうのだろう?
おそらく、スピーキングが苦手だから、読み書きが流暢でも、英語でのコミュニケーションが出来ないと思われてしまうのではないだろうか?
確かに、優秀なバイリンガル・エンジニアは、Google、Amazonなどの大手の外資企業に取られてしまい、
日本市場では、知名度の低い従業員数百人程度の、テック・スタートアップ企業には、バイリンガル・エンジニアは回ってこないのだろう。
2020~2010年にかけて、某ビデオコミュニケーション大手企業が日本支社の立ち上げに伴い、多くの人材を募集していた。
ここでも、同様にシンガポールオフィスのHR担当者から、
「日本のエンジニアが何を言っているのか、海外のマネージャが分からなくて困っている…」との話しを聞いた。
有名なZ社ですら、日本の市場に展開するにあたり、日本語と英語の分かるバイリンガルのエンジニアの確保に悩んでいるようだった。
逆の視点からみると、少しでも英語のわかるエンジニアは、日本のジョブ・マーケットではとても貴重な存在だと本当に思う。
日系と外資の両方のIT企業で働いた私の経験では、日本のビジネスパーソンは、日本のクライアントの厳しい要求にソリューションを提供してきた実績がある。
確かに、ダイナミックさには欠けるが、ワークホリックなアメリカ人にも負けない実力を持っている。
だから、英語が得意な方は、外資にどんどんチャレンジし、
苦手な方でも、意欲的に英語力アップに取り組んで頂ければ、良いのではと思う。
あなたの、ポテンシャルを是非、外資系で生かしてはどうだろう?
シドニー外資ウオーカー 転職コンサルタント
関 眞嗣(せき まさつぐ)
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