インタビュー撮影での気軽な音声セットアップ
こんにちは、Akiraxeです。自分の動画撮影現場は各自治体のPR動画や企業案件が多く、必ずと言っていいほどインタビュー撮影が発生します。また全国を取材する事も多いので、なるべく移動しやすいようにコンパクトに収納できるシステムを日々考案してきました。
以前、新幹線や飛行機で取材行く際のセットアップを自分のVlogで紹介しています。(概要欄にIndexがあります。)
ストレスの少ないセットアップ
さて本題ですが、みなさんインタビュー撮影時、音声はどのようにされていますか?おそらく多いのがラベリアマイクを胸元に付ける、というものだと思います。(うんちくですが、一般的には「ピンマイク」と呼ばれる事が多いのですが、正確には「ラベリアマイク」と言います。)
ただ自分のこれまでの取材では、取材相手の服装や状況でラベリアマイクを取り付けるのに苦労する場面が多くありました。芸能人や著名人の取材の場合、分刻みの取材もめずらしくなく、相手に気を使いながらマイクを付けるのがストレスになる場合もあります。
そこで現在ではショットガンマイクを相手の頭上から垂れ下げる方式を取っています。これだと取材相手が来る前にセットアップを済ませておけば、相手に近寄って「マイク付けさせてください!」と行かなくてもいいですし、精神的にもとても気軽です。またコロナ禍においては風防の消毒等、かなり気を使ったのも、このスタイルになったキッカケです。
マイクアームのセットアップ
Vlogで紹介している通り、自分はドンキホーテで販売中の縦55cm程度のスーツケース(Mサイズ)にライトスタンドやLEDライトなどすべてを詰めこんで移動しています。(カメラ等、ロケ中に絶対壊れてはいけないものは入れない)
つまり、自分の場合ポイントになるのが、収納高50cm以下です。いろいろ探した結果、値は張ったのですが、現在はNissinスーパーライトスタンドLS-50Cと同メーカーのレフホルダーを利用しています。カーボン製で軽く剛性がある部分と、50cm以下で収まるという部分でこの組み合わせしか見つかりませんでした。
このレフホルダーの左右に本来はレフを引っ掛けるための「ツメ」があり、そこにマイクホルダーと、逆側には100均(Seria)で買ったエクササイズ用のアンクルウェイト(250g×2)をひっかけてバランスを取っています。
マイクのセットアップ
ショットガンマイクは定番のゼンハイザーMKE600を使用。ワンマンビデオグラファーにはちょうどいい長さです。ただXLR接続マイクなので、自分は純正のXLR-ミニプラグ変換を使いRODE Wireless GOの送信機に入力、無線で音声をカメラに飛ばしています。この場合RODE Wireless GO側のプラグインパワーは使えないため、MKE600自体の電源はONで運用します。
音声を無線で飛ばす事に不安を覚える場合は、XLRケーブルの有線接続をオススメしますが、経験上このセットでトラブった経験はまだありません。ただ万が一のトラブルに備えて、XLRケーブル(3m程度)とXLRユニット(LUMIX純正、DMW-XLR1)は持参しています。
もっともWireless GO IIの場合は送信機自体で録音機能もあるので、バックアップ録音しておけば安心です。
RODE Wireless GOで無線化する事で現場での立ち回りもかなりストレスフリーになり、自分が使っているLUMIX S5IIやGH6といったミラーレスでも気軽に収録できます。
MKE600とWireless GOを一体化
MKE600のXLR-ミニプラグをWireless GOの送信機に入力した後、どうやって送信機をアームにマウントするかですが、いままではコードをアームに一巻きして送信機(Wireless GO)のクリップにコードを挟んで固定していました。正直これはあまりスマートとは言えず、コードの破損にもつながりかねないと思っていました。
ところがタイミングよく、写真撮る人鈴木遥介さんが3Dプリンターで自作した、MKE600にクリップ型のワイヤレス送信機をマウントできるグッズを紹介しており..。
速攻でDMさせていただいたところ運良くプロトタイプを送ってくださいました!それが超絶スマートに使えたので、このセットアップではマストアイテムになりました。
なおプロトタイプから改良された製品版は現在、鈴木さんのBOOTHのshopから購入可能です。(広範囲のマイクに対応・マイクに傷が付きにくく)
MKE600をワイヤレスで飛ばす際の注意点
MKE600をワイヤレスマイクで飛ばす方法は相性もあるようで、自分の環境だと、DJI Micで同じ事をした際はノイズが乗ってしまいました。特にDJI Micの送信機側で録画を始めると「プっプっ」みたいな定期的なノイズも乗ってしまい…。
ですので、自分が現在このセットでオススメできるのはRODEのWireless GOのみとなります。このあたりはカメラとの相性も考えられますので、各々検証の上、セットアップしてみてください。
マイク釣りスタイルでの注意点
最後に、このセットアップのデメリットを言うと、
・撮影現場スペースの都合により天釣りアームが設置できない場合がある。
・同時に2人以上の声を収録しなければならない場合は厳しい。
・ライティングの都合で相手にアームやマイクの影が落ちる場合がある。
・レンズ50mm以下の焦点距離では見切れる可能性が高い
・セットアップは少し時間がかかる。
ですので、状況によりラベリアマイクに切り替える事もありますが、概ね9割はこのセットアップで気軽にインタビュー撮影しています。(自分のインタビューではフルフレームで50mmか85mmを使うことが多いのもある)
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。この記事を気に入っていただけましたら、スキしていただけると嬉しいです。