ユニットハウスの未塗布 外装塗布 内装塗布 効果比較
ある工場の屋外作業をされる社員様の更衣室が同じ場所に3棟ありました。未塗布、外装ガイナ塗布(内装は未塗布)、内装ガイナ塗布(外装は未塗布)と区別し、各々の天井の温度をサームグラフィーで計測しています。
このユニットハウスは発泡系断熱材が使用されています。
屋根、天井温度測定後、空調機を作動し、天井温度の変化を測定しています。
各ハウスの屋根の表面温度は、ガイナ未塗布のハウスが64.8℃、63.8℃でありガイナ塗布は49.8℃と14~15℃の低下となります。
空調作動前に、
ガイナ未塗布の天井 50.2℃(屋根表面温度64.8℃)
外装ガイナ塗布の天井温度 39.2℃(屋根表面温度49.8℃)
内装ガイナ塗布の天井温度 43.7℃(屋根表面温度63.8℃)
上記のように、外装ガイナ塗布が未塗布と比較して11度低く、内装塗装も6.3℃低くなっています。
未塗布と内装塗布では屋根材内部に含む熱量はほぼ同じであると考えられます。しかしガイナの薄い塗膜は内装だけに塗布した場合でも内壁表面温度を低下させることができます。
この時の内壁温度の43.7℃は、室温だと考えられます。なぜならガイナ塗膜のかさ密度、熱浸透率、熱拡散率の要因で、ガイナ塗膜は表面の空気温度と平衡することがわかってます。
また屋根にガイナを塗装したハウスの屋根材には一番蓄熱が少ないことも分かります。
この状態から空調機を作動させています。能力はどれも2.2kwのエアコンです。
15分後には外装ガイナ塗装の天井温度は平静時の人の皮膚温に近づいています。体感温度としては涼しいと感じる環境に到達しています。
内装ガイナも順調に表面温度を低下させています。外装塗装との2.5℃の温度差は、外装未塗装による外壁材の蓄熱による影響だと考えられます。
体感温度は内壁平均温度と室温の平均ですから、1時間後、外装ガイナ塗布は寒く感じるだろうと思われます。
同じ理由で内壁塗布は一番快適な環境です。人は自らの放熱と熱吸収が等しい時に快適と感じます。
未塗布はとても暑く、長くは室内にいられない暑さです。
このようにガイナは外壁に塗装しても、内壁の塗装しても効果を発揮します。
遮熱塗料は近赤外線を反射する塗料ですから、太陽のような超高温のものから放射される近赤外線は室内には存在しない場所では使用しても意味がありません。ですから遮熱塗料は屋外用となります。遮熱塗料でも遠赤外線放射をするものがあるようですが、室内仕様がないのはその放射量がわずかだからでしょう。
内装でも性能を発揮ガイナは、内装塗装で生じる作用も外装塗装時に機能しています。ガイナは単に近赤外線を反射するだけの塗料ではありません。