言葉の囚人

こんにちは、井上です。

昨日とりあげたカンディードですが、
もう少し話していきます。

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で、この本の第二回のタイトルが
(模擬講義という形式なので、”章”では
なく”回”となっている)

・カンディードは言葉の囚人?

となっているが、これは非常に
面白いと思うんですよね。

これに関して、直接「言葉の囚人」
という言葉こそ出てきませんが、でも
関係ありそうな部分を抜き出しておきました。

興味があれば、読んでください!

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世界や社会のさまざまな事象にかんする
言葉たちは、社会内の権力関係の結果として、
一定のやりかたで組織化されます。

それをここでは、言説=ディスコース(フランス語では
ディスクール discours)と呼ぶことにしましょう。

あるひとつの社会=言語共同体のなかには、戦争について、
平和について、スポーツについて、健康について、男女関係
についてなどなど、あらゆる事象について、

組織された支配的な言説が存在します。

個人はそのような言説のただなかで生まれ、
育つのだと言っても過言ではありません。

ですから、人間が多少とも自律し
(ということは、自分自身の頭で考えようと
意欲することです)、

自由であろうとすることは、そのような支配的
な言説を意識化・対象化し、距離を取ること、
すなわち自分自身の言葉を見出すことを意味するはずです。
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『カンディード』とは、あるひとつの世界秩序の
なかに置かれている人間の意識の、

当の世界秩序を正当化し存立せしめている言語的な
体制に対する無自覚的な服従からの自由を描くこと
によって、

まさに世界秩序の転換=近代世界の誕生を告知する
作品である、と。
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で、これってすごい本質的な話だし、
さらに言えば外国語を学ぶ理由にも
なると思うんですよね。

どういうこと? 800字に達したので、
また明日話します。


では!

井上大輔

高度な外国語力を身につけたい人、テストで結果を出したい人に向けて役立つ情報をつぶやき中。TOEIC980点。早稲田英文→早稲田仏文修士→上智外国語学部修士→上智大学博士課程在学中。英語・仏語・西語・伊語の参考書&翻訳書も出版。著書一覧→http://amzn.to/jzUDtr