フランス語ネイティブの気の使い方 その2:je crois

こんにちは、井上です。この前に続いてフランス人がどんな風に気を使っているかという話をしていきます。今回もまたAPOTHÉLOZという人の論文からの引用です。

具体的には、こんな感じです。

Bonsoir Charles c’est B. euh je crois que j’aurais bien besoin d’un p=tit peu de L. pour euh: prendre un peu un peu plus de confiance pour ces examens en mars (ER, 6.15.)
チャールズこんにちは、Bです。えーと、3月の試験にもう少しだけ自信を持つために、Lが少し必要なんです。

ここのje croisですが、これは自分が考えていることを表現するためでも、à mon avisの意味でもなく、「Lが必要だから貸して欲しい」という「要求を和らげる(atténuer une requête)」ために使われています。日本語でも、相手に要求するのは心苦しいものですが、同じことをフランス語母語話者も感じており、だからこうやってje croisを使うことで要求を弱めていると。

僕らが気がついていないだけで、フランス語母語話者も色々気を使っているし、その気の使い方はある程度レベルが高くならないとわからないと。そこを理解してもいいかなと思います。じゃないと、「フランス人はストレート」みたいな物言いに騙されて、ストレートに表現した結果、向こうにびっくりされる可能性もあるので。


では!

井上大輔

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外国語怨念解消note
高度な外国語力を身につけたい人、テストで結果を出したい人に向けて役立つ情報をつぶやき中。TOEIC980点。早稲田英文→早稲田仏文修士→上智外国語学部修士→上智大学博士課程在学中。英語・仏語・西語・伊語の参考書&翻訳書も出版。著書一覧→http://amzn.to/jzUDtr