ふたつの輪と青春

こんにちは、渉外局2年のなかりさです!ヨルダンで初めてのスタブロを書いてから早一年。現在はなんとエジプト留学中なのですが、今回は旅と関係のない、私の過去と外実を選んだわけについて語らせていただこうかなーと思います。
 
 先月、一輪車演技の全国大会の応援で高崎に行ってきました。えっ、一輪車?そうです、あの小学生が遊ぶ一輪車です。実はかなり奥深い世界で、フィギュアスケートのように曲に合わせて踊る、れっきとした競技が存在しています。そして私は、幼稚園から高校卒業までその界隈に染まりきっておりました。
鬼のようなスパルタ練習を、週5回、13年以上続けて得た能力は、

・どんなに回っても目が回らない、乗り物酔いしない
・体が柔らかい
・タイヤをつかんだだけで何気圧かだいたいわかる
・死ぬほどきれいなポニーテールとお団子ができる
・つなぎ目がバレないように音楽を編集できる

などなどたくさんあります。全く風邪を引かない超健康体と、渉外局で働ける強靭なメンタルも、一輪車を通して養われました。
 他の記憶が全くないくらいの一輪車漬け生活は、今思えば最高の青春だったと思います。しかし、コロナ以降は大会の延期と中止が延々と繰り返され、日程が変わるたび大会に出れる入試方式を行き来し、度重なるケガも相まって本当に苦しい日々が続きました。そして、高3の1月末に開催された2年半ぶりの全国大会をもって、私は引退を決めました。何度も奮い立たせてきた分完全に燃え尽きてしまって、燃えかすさえも残っていないような感じでした。
 人生の軸だった一輪車を辞めた後は、不健康にアラビア語に没頭しました。自分の全てを失った気がして、新しい何かをつくらなきゃと必死だったんです。でも少しずつ、せっかくだから今までできなかったことをやろう!と思えるようになり、そんな中で外実と出会いました。
 土日祝は必ず練習や大会があった私にとって学校行事は鬼門で、休んだり早退したりすることもしばしばでした。また部活に関しても、選ぶ基準は常に「活動日程が合うか」と「休んでも迷惑をかけないか」の2つで、仲間と一緒に何かを頑張るのはずっと夢でした。だから今こうして、11月末(一輪車シーズンど真ん中)の行事に携わり、同期や先輩、後輩と一緒に活動したり、合宿に参加できたりしているのが、私は本当に嬉しくて、そして心から幸せです!

 本祭中、料理店がずらりと並び、多くのお客さんでにぎわう円形広場は、上から見ると一輪車の車輪によく似ています。自分の青春は、あっちの輪からこっちの輪に変わったんだな、なんて思いながら、時の流れの速さに慄く今日この頃です。

なかりさ(渉外2年)

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