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この遠い道程のため

こんにちは。第101回外語祭実行委員会で会計を務めるかみと申します。僭越ながら委員長・副委員長と共に三役を務めております。あと少しでこの肩書が外れてしまうのがとても寂しいです。
過去2年、平社員としてのスタブロは自分でもよく内容を覚えていないほど些末なことを書いてしまいました。今回は逆に気合が入りすぎて10回ぐらい書き直しています。結局つらつらと自分語りをさせてもらいますが、音楽でも聴きながら最後までお読みいただけると嬉しいです。

2年半前の自分が数あるサークルの中で外実に入ろうと思ったのは、究極的にはインスピレーションでした。高校生の時に外語祭を訪れたことはありましたが、外実の存在は外大合格後に新歓冊子をもらうまで知りませんでした。当時は別のサークルにも入る予定だったので、まあ何となくという感じで外実の門を叩いたのです。でも結局他のサークルには入らず、強い思い入れがあるわけではなかった外実で三役になっているのですから、人生は気まぐれです。

自分が入会時に配属されたのは渉外局でした。資金調達や広告の募集、グッズ作成など、一言でいえば「縁の下の力持ち」的ポジションの局です。実は第三志望だったので当時は若干落ち込みましたが、広報局(第一志望)に入っていたら周りのデザイン技術の高さに自己嫌悪に陥っていたでしょうし、企画局(第二志望)に入っていたらエネルギーに押しつぶされていたでしょう。局ごとのカラーってのはこれ不思議とあるんですね。渉外局は他局に比べてエネルギーでは多少劣るかもしれないけれど(多少です多少)、真面目で、でもどこか一癖ある人の集まりだと思っています。

1年生の時は、上級生の姿を見てただ憧れが増すばかりでした。自分自身が渉外局に貢献できたことは正直これっぽっちも無かったと思います。先輩方は仕事をこなすだけでなく、1年生が楽しめるようなことを色々と考えてくださり、それはそれはお世話になりました。今でももちろんお世話になっています。この年の所感はただ「外語祭って楽しいな。先輩優しいな。」でした。あれれ、いずれ三役になる人の感想とは思えませんが、大丈夫でしょうか。

2年生では主に個人協賛を担当しました。この仕事の経験が自分にとって1つのターニングポイントだったと思います。外語祭が多くの皆様のご支援のもとに成り立っていることを、身をもって実感した日々でした。この感謝の気持ちこそが、外実としての仕事をする上で大きな原動力となりました。外語祭本番が近づくころには、来年は渉外局長になってもっと責任のある仕事をするぞという意気込みさえ持つようになっていました。

そして3年生、留学等で外実を去る同期も多い中、日本に居残った自分は渉外局長になり、新たな渉外局を作り上げるべく努力を重ねていった。。。というのは別の世界線の話で、自分は会計になりました。いったい何があったのでしょう。もしかして誰かと入れ替わったりしたのでしょうか。自分の記憶が正しければ、どうもそうではないみたいです。今会計をやっている自分は、1年前渉外局長をやろうとしていたあの自分です。あの新3年生が初めて集まった日、会計の立候補者が誰もいないことを悟りました。自分が心変わりしていなかったら誰が会計になっていたんだろうというのは今でも気になっていますが、結局自分は立候補しました。そして無事に会計になりました。なってしまいました。

それからの1年、ずっと手探りで進んできた気がします。外実としては3年目ですが、会計としては1年目。あの時こうすればよかった、もっとこんなことができたかもしれない、という後悔も増えました。通帳を見るのも嫌になった時期でさえありました。全体を統括する仕事と言えば響きが良いですが、その中身はひたすら予算表とにらめっこすることだったり、朝早くから銀行に行くことだったり、名簿の重複を取り除くことだったりします。意地悪な言い方をすれば、雑務です。でもその雑務が、皆が素晴らしい外語祭を作り上げていくために絶対に必要なものであるということを知りました。

後悔の分だけ、達成感も増えました。会計の仕事が大変でなかったと言えば嘘にしかなりませんが、それでも瀬戸際で頑張ってこられたのは、この立場で多くの人と関わる中で、皆がどれほど外語祭に強い想いを持っているか実感することができたからです。普段仕事に追われているとつい忘れてしまいがちですが、外実がこれだけ多くの時間を費やすのは紛れもなく、最高の外語祭を作り上げるため、ただそれだけなのです。外実に入った理由も、担当している仕事も、みんなそれぞれ違います。それでも全員が想いを結集できる、魔法のような5日間があります。キャンパスを彩る多種多様な装飾、各々に工夫が凝らされた本部企画、外語祭の魅力を余すことなく伝えてくれるガイドブック、外語祭のルーツでもある伝統の語劇、世界の味を満喫できる料理店、大人気のたふくじらグッズ、個性豊かな発表を楽しめる野外ステージ。どれも、関わっている全ての人々の情熱の結晶です。自分が会計としてやったことの多くは、これらに直接関わるというよりも手助けをするくらいの些細なものだったかもしれないけれど、その手助けができたことこそ、会計としての誇りであり本望です。

そして最後にーちょっといきなりだけど、ここまで委員会を引っ張ってきてくれた委員長、副委員長、本当にありがとう。自分は2人に比べて色々なことへの知識が薄かったけど、副副副副副委員長ぐらいの働きはできたんじゃないかな、そうであれば嬉しいです。周りからどう見えていたかはわからないけど、わりとバランスの取れた三役だったんじゃないかと思います。振り返れば本当に色々なことがあったし、ありすぎた。一つ一つを思い出すと涙が出そうだけど、とりあえずは最後の花火が上がる時、みんなで笑っていましょう。

最後に、と言っておきながら、まだまだ書きたいことは沢山あります。でもそれは自分の心の中にしまっておいて、目の前に迫っている外語祭を素晴らしいものにできるよう、準備をしたいと思います。

もう私たちは、後戻りできないところまで来てしまいました。
振り返れば、これまで歩んできた長い道のりが見えるでしょう。
でもそれは最初からあった道ではなくて、少しずつ少しずつ切り開いてきた道です。
これだけの足跡を重ねて、目的地にはいったい何が待っているのでしょうか。
その先にはどんな道が続いていくのでしょうか。
私たちにもまだわかりません。
皆さんの五感で、是非その答えを探しにきてください。

キャンパスでお会いしましょう。

僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る


かみ(会計)

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