ほぼウルトラシリーズ未見が初代ウルトラマンを完走してみた
先日、シン・ウルトラマンの二回目の鑑賞を終えた。
一回目を見てから興奮冷めやらぬまま、ウルトラQから初代ウルトラマンを見始めて、ようやく昨日全39話を見終えた。
私にとってウルトラマンは、ギリギリまでがんばって~ギリギリまでふんばって~というウルトラマンガイアのOP曲はなぜか歌えるし耳に残っていたが、内容はまったく覚えていない…それが私のウルトラマン原体験の全てである。ほぼシリーズ未見と言っても過言ではないだろう。
シン・ウルトラマンから初代ウルトラマンを見始める人は、それこそ星の数ほどいることだろう。その中の一つの例として、私なりの初代ウルトラマン全39話を完走してみての感想と、個人的オススメ回を紹介したいと思う。ネタバレを含むので、何も知らないまっさらな状態で初代ウルトラマンを楽しみたい!という方は見ないほうがいいかもしれない。
ウルトラマンへの誤解
実際に見てみるまでは、ウルトラマンについていくつか誤解があったように思う。
誤解その①
ウルトラマンが来るまで科特隊はそれほど役に立っていないのでは?
ゴジラや怪獣ものの通例で、人間が用意した兵器や戦力はそれほど怪獣相手には通用しないものだと思い込んでいた。が、それは大きな間違いだった。新兵器や、弱点をつくことで科特隊がウルトラマンなしで怪獣を倒した回もいくつかある。作中にもそういったセリフがあるが、科特隊はウルトラマンに頼りっぱなしではなく、持ちつ持たれつの関係であると言ってもいいだろう。
誤解その②
どうせ毎回なんやかんやあってもスペシウム光線撃って終わるんでしょ
これも今思うとひどい誤解だった。実際にウルトラマンが来てからの戦闘パートを見てみるとわかるのだが、最後にスペシウム光線で〆ている回ももちろんあるのだが、戦法や技のバリエーションの豊富さに驚いた。
シンでも登場した光輪、ウルトラ水流、敵を拘束する技、後半の回になっても、えっそんな技あったの!?という驚きがほぼ毎回あったように思う。
敵を挑発して闘牛士のように戦ったり、稀にコミカルな動きがあったり、(有名なチョップして痛がるシーンなど)
格闘戦も多様な戦い方があって毎回飽きさせない工夫があった。
今思うと、ウルトラマンの戦闘時間が約3分という制約は製作上のやむを得ない事情というのもあったのだろうが、集中して戦いを見るのにはちょうど良い時間設定だったようにも感じる。
私がウルトラマンに急速にハマった理由
毎回オムニバス形式になっていて、しかも各話がそれぞれその題材で
一本映画を作れそうなものを取り扱っているのだ。
(宇宙ステーション爆発の危機、食人植物の浸食、かつて人間だった怪獣が復讐のために再び地球に帰ってくる)
もうこれが面白くならないわけがない。
日常の中に突如怪獣が出現する事態に、科学特捜隊とウルトラマンが介入していく。事態が混迷を極めていても、いつものBGMと共にウルトラマンが来てくれた時の安心感は、水戸黄門が印籠を取り出すシーンのそれに近いかもしれない。
あと大きいのが、まず怪獣や怪現象ありきで物事が進んでいくストーリー構成だろう。近年のニチアサ作品を見ると、ライダーにせよ戦隊にせよ、
登場が一話限りの敵怪人はメインキャラクターを引き立たせるために
存在する舞台装置の一つでしかないのかなあという印象を抱かなくもない。(※あくまで私個人の感想です)
初代ウルトラマンは、怪獣や怪獣が起こす事件がメインで、それにウルトラマンや科特隊のメンバーがどう立ち向かっていくかという構成になっていて、ヒューマンドラマと事象の描写のバランスが私には合っていたように思う。(もちろん各隊員のキャラ付けも見ていくとちゃんとされているのだが、それが物語のメインではないというくらいの意味)
個人的ウルトラマンオススメ回
完全に私の趣味に走ったチョイスで好きな5本を選んでみた。
7話 バラージの青い石
SF色が強いウルトラマン全体の話では珍しく、科学というよりは世界史方面というか、歴史のロマンやミステリーを感じさせるストーリーがよかった。科特隊パリ本部からの出張隊員がゲストで出てきているのもよい。
15話 恐怖の宇宙線
恐怖、とタイトルにあるが実際は割とほのぼのした回である。
最初に出てくる白いガヴァドンがかわいい。動く時のSEもフニャフニャしていて和む。怪獣を殺さないでくれよー!と子供に懇願されるウルトラマンはなかなか珍しいと思う。あと貴重なウルトラマンが日本語でしゃべるシーンもある。(初回と最終回とこれくらい…?)
23話 故郷は地球
大人って汚いぜ…という気分になるビターな終わり方の回。
静かなラストシーンのイデ隊員のセリフが心に残る。
30話 まぼろしの雪山
Twitterをやっている人ならもしかしたら目にしたことがあるかもしれない伝説怪獣ウーの登場回である…が、思った以上に悲しい来歴がある怪獣で、忘れられない回になった。科特隊メンバーのレアなスキーシーンも見どころ。
35話 怪獣墓場
これまでに倒してきた怪獣の供養をしよう!という総集編のような趣もあるギャグ回…(だと思う)しんみりしつつもコミカルなシーンが多く、見ていて楽しい。
最後に、宣伝めいていてアレだが、
初代をはじめとしたウルトラシリーズをお手軽に見るのに、
ウルトラサブスク(ツブラヤイマジネーション)の話をしたい。
https://imagination.m-78.jp/
シン・ウルトラマンのパンフに5月中は無料お試しもあるよ!と書いてあったので気楽に入ってみたが、月額550円でウルトラQを含むほとんど全てのウルトラ作品を見られるのはお得だなと思い、今も継続している。
レンタル屋やアマプラで数話ずつレンタルしたらもっとお金がかかるであろうことを考えたら実質無料まである。(オタク特有の実質無料換算)
興味のある方はおやつ代と思って入ってみるのも一興ではないだろうか。
今は初代を見終えた勢いでそのままウルトラセブンを見ている。
いずれ全話見終わったらまた感想をまとめてみたい。