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伊東洋平さんが来んしゃった①

いつか逢いたいアーティストのラスボス的存在だった伊東洋平さんが福岡に来てくださったことで、色んな人への感謝があってすごくすごく嬉しかったんだよ、っていう話。

宮城県は遠い

福岡から東京の行くのも結構大変で。

遠征は、距離的に東京へ行くのがギリギリかなあ~、というところです。
お財布事情の面で考えると、よく今まで遠征というものができてたなあと思う。

独身時代に勤めていた会社の支店が仙台の青葉区にあって2回ほど遊びに行き、松島に連れて行ってもらった記憶があります。どこかの海の近くで食べた焼き立てのホタテがすごく美味しかった。あれは松島だったのかなあ、もう忘れちゃった。
私の父は福島の相馬に疎開して、白松がモナカで少し働いていたことがあるようです。両親がやっていた焼鳥屋のアルバイトのお兄さんたちは、みんな東北出身の方々でした。会社の支店の人たちも焼鳥屋のバイトのお兄さんたちも、みんなあったかくて優しかったなあ。

去年、コロナによる自粛の流れで、配信ライブという文化が身近になりましたが、これがきっかけで東北のアーティストの皆さんの音楽に触れる機会が増えました。
その中でも、伊東洋平さんについてはとても興味があって、去年リリースされたアルバム「Hereditary」の聴き応えにすっかりハマってしまいました。

東北は遠いので、最後に辿り着くアーティストとして、洋平さんを勝手に「ラスボス」的存在にしています。
その洋平さんが、この度仙台から福岡まで来(き)んしゃったけん、たまげたとばい。(いつもはこんな言い方しないよ!)

歌詞がいい

配信ライブやSNSで洋平さんを見ているものの、なんとなくだったから、今までどんな風に活動されてきたかについては、未だ存じ上げず。でも、配信ライブを何度も観てきて、洋平さんの音楽は無くてはならないものになってきました。

配信でファンの声をひとつひとつ受け取って返してくださっている真摯なところや、歌声の力強さ、熱心ですごく真面目そうに見えるけど、ちょいちょいなおもしろいことを言ったりもするところに、あったかさを感じます。
はじめはただ佐藤さんの演奏を聴きたくて配信を観てたけど、「歩み」を何度か聴いていたら、歌詞にグッとくるものがありました。

私はつい佐藤さんの鍵盤の音に集中して音楽を聴く癖がありますが、洋平さんの詩は情景が浮かびやすいし、ほろっときます。何かしながら聴いていても、手が止まっちゃうことが度々あるので、もっと曲を覚えたくなる。

Road to S.S.P!!ボクラノウタ2021

洋平さんは「Road to S.S.P!!ボクラノウタ2021」というトライの真っ最中で、洋平さんが夢としている仙台サンプラザホールでのライブに向けて、全国のゆかりある場所へ足を運んでライブを行われています。

すごく素敵なことだなあと思ったし、ゆかりある場所ということで福岡にも来ていただける(しかも2days!)とわかった時にはびっくりしました!洋平さんとお逢いするのは何年も先だろうなと思っていたのに、こんなに早く叶ってしまうとは。

更に、今回は佐藤さんとバイオリンの鹿嶋静さんがサポート出演と書いてあったので倒れるくらい嬉しかったです。
しずかさんは、8月から9月初旬まで毎週配信ライブを行われていて、週替わりで様々なミュージシャンの方々とコラボをされていました。(イナダミホさんとのコラボ回は神回!おふたりの化学反応がすごく好き~)
毎週聴き応えのある即興ライブを無料で見せてくださったしずかさんに、深く感謝しています。

そのしずかさんの配信に興奮冷めやらぬうちの来福だったので「佐藤さんだけじゃなくて、しずかさんも来てくれるんや・・!私得や!!」となって、数日テンションがおかしなことになっていました。

ふてくされ恥ずかしい

佐藤さん(2020年の佐藤さんについてはこちら)のライブを色々観に行くようになってからは、年に何回も予定が入っていて、いつもなんとなく「あと〇ヶ月後にライブ」という希望があったけど、今年は7月でそれが途絶えていました。
もう年内は何もないだろうと思って、ものすごくふてくされていて。
人生いいことだけで成り立たないのはわかってるけど、コロナも見通しが立たないし、思うように心を満たせないからみんな辛いですよね。

洋平さんのファンがすごかった

私は物事がすんなりいかないタイプなので、時間に余裕がないとダメなんです。注意欠陥があることを意識して色々工夫しているつもりだけど、絶対大丈夫、って自信があってもぜんぜん違うことをしちゃってたりするんで、今回は初めて行くライブだから気持ちがいつもよりソワソワしてて、笑っちゃうくらい早く家を出てたと思います。

会場には、受付開始の40分以上前に着いちゃって。めっちゃ暑いし、「この中に佐藤さんがおるんや~」と思うと、息を吸ってるのか吐いてるのかわからんくなってくるし。ぜんぜん誰も来ないから、どこに立ってていいかもわからず・・ちょうど洋平さんのラジオ番組の時間だったのでイヤホンで聴きながら待ちました。

やっと1名、洋平さんファンと思われる方が到着されて、なんとなくおしゃべりが始まりました。私は、やる気満々で一番乗りで着いてる人に見えてるかもしれない、でも洋平さんの話題にはついていかれない、そしたらファンの方にも申し訳ないかなあと思って、早いうちに「私は佐藤さんがだいすきで・・」とお伝えしておきました。

そしたら、めっちゃ優しいんです。その方は「そうなんですね!達哉さんのピアノ、素敵ですよね~」って言ってくださって、(えー私は下の名前で呼ぶの恥ずかしくてむり~でもうらやましい~呼んでみたい~でも今世はむりや~)っていう気持ちだったけど、バレないように「そやろ」みたいな顔を作っていました。でも、洋平さんのファンの皆さんのほうが、もしかしたら佐藤さんのこと詳しいかもしれないです。ドヤ顔した自分・・

そのうちあちこちから人が集まってきたんですが、皆さん朗らかでいいなあと思いました。私もaikoちゃんのライブではお仲間さんを見つけるとうぇ~い!って平和な空気で盛り上がりますけど、洋平さんのファンの皆さんの和気あいあいとした空気はほっこりして素敵。

そして、すごいなあというか、涙モノの出来事がありました。
整理番号順に受付をして、私は番号が少し遅かったんで、真ん中から後ろあたりの座席に座ることにしたんですけど、外でおしゃべりをしてくださった方が、私のところに来て声をかけてくださったんです。

「達哉さんの目の前の席、まだ空いてるから座って!」

え?と思って前の方をみたら、一番前の端の席が空いていて。
他の方も、初めてきたんでしょう?せっかくだしどうぞどうぞ、と促してくださいました。こんなことってあるんですか。

お言葉に甘えて席を移動すると
「ここなら洋平さんの顔もよく見えるから。洋平さんのかっこいいところも見てってくださいね!」って。なにそれ~~~~(涙)優しさしかない。

ボヤき&ほろり

私は在宅で仕事をしているので、毎日、ほぼ文字のやりとりだけで8時間過ごしています。通勤もないし、子どもたちも大きくなって生活リズムが全員違う。ごはんはちゃんと作るけど、もう一緒に食べることがありません。夫も自分の部屋で勝手に過ごしてる。私は朝から晩まで自室の中。仕事も食事も余暇も同じ場所で、ひとりです。
ちょと前まで、ほぼ毎日庭に出てトマトや大葉を採っていたけど、8月の大雨で庭の畑がやられちゃったんです。それを機に、部屋のカーテンを開けない日が増えてきちゃったかなあ。朝活、楽しかったんだけどなあ。

直接誰かと話すこと自体貴重だから、人に優しくしてもらう機会もないんですよね。

今年は佐藤さんのライブに行く回数が少なくて、行けてもステージからめちゃ遠かったり代理の方が出る公演だったりして、仕方ないけど、どうしても寂しかったです。こんなに落ち込んで馬鹿みたい、って思うほどです。
だから、こんなに目の前で佐藤さんの演奏が聴けることと、皆さんの温かい表情や言葉が嬉しくて、まだ何も始まっていないのに涙が我慢できませんでした。

洋平さんてすごく素晴らしい方なんやろなっていうのが始まる前からわかったし、そういう洋平さんだから、佐藤さんもしずかさんもあんなにいい表情で息を合わせて最高のパフォーマンスでサポートされているんだと思います。配信を観ている時からライブの雰囲気が良くて楽しいなあとは思っていたけど、洋平さんもファンの皆さんもほんとに素敵でいい現場です。

私は一見朗らかだけど、人の顔色が気になったり場所見知りが激しくて、笑って誤魔化してるところがあります。嘘つきって訳ではないけど。
人が集まる場所に行くと「私がここにいてもいいんかな」って勝手に緊張するタイプの私だけど、そういえば、洋平さんのライブでは全くそういう気持ちになっていなかったなあ、って気付きました。
母の葬儀の時ですらここにいていいのかなって思ってたくらいなのに、
洋平さんてすごいな。
つづく。

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