宗教二世取材の未公開部分。

安倍首相殺害事件をきっかけに、自分が宗教二世ということで取材を受けました。

多くを語ったけど、掲載範囲の事情でどうしても部分しか紹介できなかったので、個人的に未公開のところをここに書きたいと思います。

自分は信じてなかったし、１、２年、集まりとかに連れて行かれていたというレベルなので、あまり参考にならないかもしれない。

けど、いろいろヒントになるかもしれないので書きました。

個人的復活についてーーーーーーーーーーーー

とあるきっかけで、友人たちと、とある新興宗教の大イベントに観光感覚で遊びに行きました。

無料で入れてみんなで茶化して、「すごいなー」「面白いなー」とおしゃべりしました。

自分が二世である問題を自分だけで抱えないと楽になります。

仲間と観光をするなどの経験を通して、「トラウマ」という認識から「ネタ」にまで昇華できたことで人生が楽になりました。そんな簡単じゃないのは分かりますが。

今ならTwitterで二世アカウント作ってる人大量にいるので、そこから友達を見つけるのも一つの方法かもしれません。

取材を検討している方についてーーーーーーーーーーーーーーーーー

同時多発テロが起きた時に、爆心地に近い人ほど、自分の気持ちを語らない方がメンタルの復活が早く、爆心地に遠い人ほど気持ちを語った方が回復が早い傾向があったという研究がありました。

精神的なトラウマが大きいほど語らない方がいいみたいです。語りたいと心から思ったら語るようにしてください。

無理して語らなくても、他に語ってくれる人はたくさんいます。

事件についてーーーーーーーーーーーーーーー

まず、「カルト宗教やばいじゃん！」って感想をもった方が多いと思います。

自分の家庭は母親が宗教二世で、家庭崩壊したけれど、母親が宗教にハマったのって、予想でしかないんですが父親の不倫だと決めつけています。

なので、「宗教に入っている奴が悪い！」って終わりにする前に、その宗教に入ったきっかけを作った人というのが他にいるかもしれないことを一度考えて欲しいです。

「家庭内の問題はその家族の中で」っていう価値観が日本には多いみたいだけど、子供一人に背負わせない方がいいと、今回の事件で認識して欲しいです。

今二世で困っている人へーーーーーーーーーーーーー

映画「ジョーカー」のホキアンフェニックスさんも「スタンドバイミー」のリバーフェニックスさんも親が入ってた新興宗教で４歳ぐらいの時に性的虐待を受けてた過去が。

親に人生管理されてキツい人は「運命に逆う」という選択肢を検討して脱出して新しい人生を選んで欲しい。家出とか。暴力で対抗するのもありかもしれない。どこかに逃げてもいいし、世の中には意外と幸せそうなホームレスさんもいます。

宗教とは違う文脈だけど、ファッションブランドのココシャネルさんは１４歳で母親が他界、１５歳で父親が子供を放棄して、孤児院へ。

その後、歌手として頑張ったけどうまくいかず、その後に帽子屋さんからスタート。

そんな彼女は「私は私の人生を作り上げた。なぜなら、私の人生が気に入らなかったからだ」と話している。

シャネルさんは父親に捨てられたパターンだけれど、二世の方は、自分から親を棄てるという選択肢があることを知って欲しい。

毒親を棄てる系の本はいろいろ出ています。

宗教についてーーーーーーーーーーーーー

リスペクトしている美容師さんが「アシスタント時代に先輩から人間扱いされなかったことがあって、自分は美容師である前に人間であろうと思いました。人格を磨くために仏教を学びました」と話していたのがきっかけで、これから宗教を学んでいけたらと思ってます。

人としてレベルアップするヒントはきっとあるのかもしれない。

いろんな国でいろんな人が宗教を信じている。世界の人々を理解するためのヒントがきっとたくさんあるだろう。

もちろん、宗教トラウマをデトックスした人でないとなかなか厳しいと思います。

血縁についてーーーーーーーーーーーーーー

「家族に乾杯」みたいなタイトルのテレビ番組とか、それに限らずですが、「家族＝素晴らしい」という謎の前提がありますが、統計的に見て殺人事件の加害者と被害者の関係は血縁である割合が高いです（昔の記憶）。

なので、そろそろすべての家族は素晴らしい訳じゃないんだと、配慮して欲しい。

飲食店で「家庭料理」とか「おふくろの味」とか書いてあるとムカつく。

親子丼というネーミングもムカつく。食う気無くす。鳥玉丼でいいではないか。

親子丼の肉と卵、絶対に血は繋がってない。

今からでも「鳥玉丼」に名前を変えるべきだ。

ネタみたいだけど、マジでそう思います。

取材の感想ーーーーーーーーーーーーーー

いろいろ質問されて改めてあまり気づいてなかった自分の側面を知ることができました。

なかなか自分のことを自分一人で理解するのは難しいなーと思いました。