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ハンドメイド物販で人生変わった話
こんにちは、イツキです。
この記事はフリーランス三年生である私が、今しているそれぞれの活動について内容を深堀りしてお話するというものです。
概要的な話は以下の記事にまとまっていますので、まずはこちらを読んでいただくと理解が早いかもしれません。
というわけで、みなさん「モノを売ったこと」ってありますか?
と聞くと「あるよ」と答えられる人も割と多そうですよね。
ただ「自分で作ったモノを売ったこと」ありますか?
と聞くとかなり人数は限られてくると思います。
かく言う私も2年前までそうでした。
何かを作る、何かを売る、それぞれしたことはあるけどもそれを結びつけたことはない。
なぜなら、そのハードルが高いことをみんな知っているからですね。
自分で作ったものを誰かに売ってそれでお金を得るということは、それなりの責任があるしクオリティも高くなくてはいけない。
真面目で頭がいい人ほどそう考えるはず。
しかし、自分で作った固定観念に縛られて挑戦や行動に制限をかけてしまうのはあまりにももったいない。
本記事ではそういった人たちに向けて、挑戦のきっかけになればと思い記事を書いています。
ハンドメイド物販のメリット
副業になる
2024年現在、空前の副業ブームが来ていますよね。
もはやブームというか当たり前というか、本業以外にも収入の柱を持っておくことが常識的な世の中になった気すらしています。
もちろん本業の稼ぎだけで食えるならそれに越したことはありませんが、いつまでも安定して稼げる仕事なんて世の中探してもそうあるものじゃありません。
強いて言うなら地主くらいでしょうか。
ですのでそういったものに縁のない私のような庶民は、なんとか知恵を凝らして副業しなければなりません。
いまや“副業”で調べると様々な種類がありますが、この「ハンドメイド物販」というのはお金を稼ぐこと以外にも、自分の人生において数々のメリットがあります。
ビジネスを始める第一歩になる
かつての私もそうでしたが、サラリーマンしかやったことのない人は自分ひとりの力で稼ぐとはどういうことなのかあまりピンときません。
もちろん概念はわかるけど、具体的に何をしたらいいのか、どうやって始めたらいいのかまったくわからないんですよね。
その点において、ハンドメイド物販というのはモノを作って売るというビジネスの基本中の基本であり、非常にシンプル。
モノやお金の流れがとてもわかりやすく、データとは違い物理的に存在するモノを売るのでお金を得ることの実感がしやすいです。
モノを作って売ることの大変さを知れる
ハンドメイド作品を売ったことはなくても、知っていたり買ったことがある人は多いと思います。
かつての私、いわゆる消費者の立場しか知らない人がハンドメイド作品を見て最初に思うのは「高いな」です。
何が悲しいってこの想像力のなさが、今後の自分の人生における視野の狭さに直結すること。
少しでも自分で作ったモノを売ったことがある人なら、たとえ違うジャンルでもここに手間がかかってそうとか、材料費エグそうだなとかいろいろと見えてくることが増えます。
その上で価格を見るので「高いな」と思うどころか「安いな、どうやって儲けだしてるの」と感じるようになります。
もちろん作り手が結構なお値段をつけている場合もありますが、大半の場合はトントン、もしくは赤字じゃね?くらいで販売している作品が多いです。
なので自分で作って大変さを知り、値段をつけて買ってもらうという経験は生活のあらゆる場面で活き、人生の幅が広がると言えます。
相場を知ることを学べる
先に述べた話に少し通ずる部分もありますが、値段をつけるということはその界隈の相場を知るということにもなります。
だいたい1,000円くらいで売られている中で、5,000円の商品を出してもよっぽどの価値が付与されていなければ見向きもされないでしょう。
この相場を知るという感覚は極めて重要で、日常生活であまり意識しないことだからこそ多くの学びがあります。
スーパーで肉や野菜の値段は毎日チェックしてるから、相場を知るってことはいつもやってるよ。
という人もいるかもしれませんが、それはあくまで消費者側の観点なので見え方がまったく異なるんですよね。
この感覚は販売者になってみない限り、理解が難しいと言えるでしょう。
試行錯誤を繰り返すことを学べる
いざモノを作って売ることをし始めると、そこからは試行錯誤の連続であることを強く実感します。
むしろ試行錯誤しかしてないんじゃないかと思えるほど。
どういった作品なら売れるのか?
写真の撮り方は?
サムネはどうしたらいい?
商品名はキャッチーにする?無難にする?
価格は高すぎても売れない、かと言って安すぎても活動が続けられない。
どんなキーワードを入れておいたら検索に引っかかる?
などなど、商品にまつわるありとあらゆることをとにかく試行錯誤します。
そして正解はありません。
おそらく正解に近いだろうな、ということを自分自身が労力と時間をかけて見つけるしかないんです。
検索してもAIに聞いても教えてくれません。
この段階まで来ると悟るわけです。
「ああ、誰も教えてくれないのはこういうことなんだ」と。
莫大な労力と時間をかけてようやく正解に近い答えにたどり着いた人は、それをやすやすと他人に教えることはしません。
知りたいのなら自分で確かめるか、お金を払うかの二択。
ただお金を払ってもそれが正しいのかを判断する必要があるので、最終的にはやはり自分で確かめるしかないというのが私の結論です。
今の時代は検索やAIでなんでも知れると勘違いしがちですが、早くにこのことに気付けないと表面上のことばかりを知って中身が伴わない頭でっかちになってしまうので要注意です。
ショッピングで見える世界が変わる
私には家族がいて、週末にはショッピングに行くことが多いです。
大抵は自分のものは買わず、家で必要なものや子どもたちのものなのでそういう目的だけだと割と退屈。
ただ私はハンドメイド物販をしているので、街やお店を見ているといろんな刺激をもらえるんですよね。
あの色合いいいな、とかあの造形を自分の作品に落とし込んだら面白そうだなとか。
もちろんやり過ぎると仕事と休暇の境が曖昧になってしまいますが、慣れてくると無意識にそういうことを考えながらショッピングを楽しめる体になってきます。
ハンドメイド物販のデメリット
今まではメリットばかりを語ってきましたが、光があれば影があるということでデメリットについてお話していきます。
初期費用がかかる
何かを新しく始めようと思ったら、かならず最初にコストがかかります。
それはお金だったり学習コストだったりするわけですが、こればかりはもうどうしようもありません。
しかし基本的に初期コストゼロで始められることは運動くらいしかありませんので、ここをネックに思うならそもそも副業、ひいてはあらゆる挑戦をすること自体が無理ということになってしまいますね。
私の場合はキーキャップを作っているのでそれを例に出すとレジンやモールド、UVライトや爪楊枝、ニッパーなどのツールが必要になってきます。
もっと細かく言うと作業台やゴム手袋、ティッシュ、アルコールなども必要に。
もちろんそれらを揃えるにはお金がかかりますが、高くてもせいぜい数千~数万円なのでリスクとしては相当低いんじゃないかと思います。
まったく売れない場合もある
商品ですから当然まったく売れないこともあります。
特に新しく始めたての場合、数ヶ月なんの音沙汰もないなんてザラにあることです。
この感覚は一回でも経験があればそういうものだと知っているので覚悟できるのですが、最初は結構心に来るものがあります。
丹精込めて作っていざ出品して、さぁ売れろ!と思っても誰にも見向きされないわけですからね。
自分のやってきたことは無価値だったんじゃないかとすら思ってしまいます。
そこで折れずに継続できるかがその後の明暗をわけるところで、あとは売れるまで必死に試行錯誤を繰り返すしかないわけです。
その辛い試行錯誤を乗り換えた先に、初めて売れるという快楽が待っており、そして積み上げた経験が自分の財産として残るのです。
人から批判される場合がある
人から批判される、これは外に向かって何かをする人は避けて通れないことです。
私は以前からブログを通じて情報発信してきた経験があるので、多少の免疫はありますが、やはり批判されるとそれなりに傷つくこともあります。
今までサラリーマンで生きてきた人は、その耐性のない人がほとんどだと思いますのでこれが怖いという気持ちはとてもよくわかります。
自分が心を込めて作ったモノを世に出したのに、それが評価されるどころか悪口を言われたら辛いですよね。
これには一応パターン別の対策があります。
まず批判の内容が的外れだったり、ただの罵詈雑言で意味がないものだった場合。
これについてはまったく気にする必要がありません。
学びもなく相手するだけ時間と気力の無駄です。
もう一つ、的確な批判だった場合は素直に受け入れて反省し、自分の作品づくりに反映させればいいのです。
実は意味のある批判をしてくれるというのはとても貴重で、大半の場合は思ったことがあっても面倒なので誰にも何も言わないというのが普通なんですよね。
なので批判されることもある、という覚悟を持って実際に来た場合は成長の機会だと捉えて感謝する、というのが私の結論です。
ハンドメイド物販の始め方
ここまで読んだ方で「よっしゃ、俺も私もハンドメイド物販始めてみるか!」と思った方もいるかもしれません。
それは大変ありがたいことですが、何からすればいいかわからないと思いますので始め方について話していきたいと思います。
何を作るか決める
まずこれを決めないと話が前に進みません。
私の場合は昔からレジンに興味があり、これで何かを作ってみたいとずっと思っていました。
しかしレジンで作るもののイメージとしてはアクセサリー類が多く、アクセサリーにまったく興味がない私は作りたいとは思わなかったんですよね。
そんな人が作ったアクセサリーなんて売れるわけがありませんので。
そういった想いを持ちながら数年経ったとき、運営していたガジェットブログを通じてメカニカルキーボードの存在を知ります。
正確に言うとメカニカルキーボード自体は元から知っていたのですが、ディープな世界で沼ったら最後、という認識だったので手を出さないでいたわけです。
しかし日々キーボードを打って飯を食っている身でもありますので、そろそろそこにもこだわってみてもいいかと感じ、メカニカルキーボードの世界を覗いてみました。
最初の取っ掛かりとはしては簡単に着脱できるキーキャップが魅力的で、実用的なものから凝ったデザインのものまでバラエティに富んでいました。
そしてふと「これなら自分でもレジンで作れるかも」と思ったのがきっかけです。
先述のとおり、もともとレジンで何かを作りたいという欲はずっとくすぶっていたので思い立ってからの行動は早く、すぐにツールを揃えて制作を始め、今に至るという感じです。
もちろん何を作るかはその人次第だとは思いますが、最終的には自分が好きなもの、自分が欲しいものにしたほうがいいと私は感じています。
じゃないとこだわりや最後の詰めなどのクオリティ、長く継続するというモチベーション維持に影響するということを経験で知っているからです。
どこで売るかを決める
作品を売る方法は大きく分けて2種類あります。
まず1つ目はリアル店舗で売る。
自分でお店を持つのもそうですが、どこかのお店のスペースの一角を借りて販売するという方法もあります。
キーボード界隈でいうと遊舎工房さんのレンタルボックスがあります。
もちろん手数料などコストはかかりますが、興味があるお客様に実際に見てもらって買ってもらえるという大きなメリットがあります。
もう1つはオンラインで売る方法です。
この5つが有名どころになるかと思います。
(例として私のショップのURLをリンクとして貼っています)
まずBOOTHですが、最初に挙げているのでわかると思いますがキーキャップはここで一番売れています。
なので販売を始めるなら超おすすめ。
次のminneもBOOTHに次ぐ売れ行きなので、特に理由がない限りここでも出品したほうが良いでしょう。
続いてのBASEはポータルサイトではなくネットショップサービスなので、集客は自分でしなければなりません。
カスタマイズ性は高いものの、この集客がすごく難しいので自分が他のメディアを持っていたりインフルエンサーでもない限り、ここから売れるというのはかなり難しいと考えたほうがいいです。
4つ目のCreemaは界隈ではすごく有名なサービスですが、私が活動を始めた2023年4月時点では匿名配送に対応していなかったため、現在も使っていません。
もしかしたら今は状況が変わっているかもしれませんので、詳しく知りたい方は調べてみてください。
最後のメルカリShops、名前のとおりフリマサービス最大手メルカリのネットショップサービスですが、びっくりするほど売れません笑。
なので個人的には放置気味だったりします。
作品を作る
何を作るか、どこで売るかを決めたらいよいよ作品を作り始めましょう。
もうこれに関しては何も言うことはありません。
愚直に、誠実に、丹精込めて、誰かのもとに届くことを願って必死に作ります。
販売を開始する
作品の完成!
ようやく販売を開始できる!
と焦る気持ちはわかりますが、まだまだやることはあります。
写真撮影、文章作成、価格設定etc…
他の人の販売情報を参考に組み立てて、自分の作品がより魅力的に映るように頑張ります。
販売を開始するというのはゴールではありません。
ここから試行錯誤の日々が始めるというスタートラインにようやく立てたのです。
ハンドメイド物販を1年半以上やってきて思うこと
私がハンドメイド物販を始めたのが2023年4月からなので、現時点で1年8ヶ月ほどが経過しました。
まだまだ年月としては短い方ですが、この期間の中でいろいろと感じることがありましたので、最後はそれを共有して終わりたいと思います。
プロには勝てない
どんなジャンル、どんな界隈にもプロはいます。
そしてその人たちには追いつけません。
もちろん追いつこうと努力することは否定しません。
しかしかなりハードな茨の道になることは覚悟しなければなりません。
作品を作れば作るほど、この明確な差というのを感じることになります。
プロがすごい、というのを認めた上でそれで腐ることなく自分自身がどうやって戦っていくかを考えればいいのです。
自分が取り組んでいるジャンルの中のどこに需要があるのか。
試行錯誤を繰り返していれば、必ずその光の筋が見えるようになります。
いいねに一喜一憂しない
ネットショップサービスを使う場合、作品に「いいね」がつくことがあります。
特に始めたころはこの反応がとても嬉しかったりします。
しかし、そのうちあることに気づきます。
いいねがついても売れない…。
これは消費者視点で考えればすぐにわかることですが、本当に買おうと思っているかといいねをしたかどうかはまったく別ということです。
いいねはむしろブックマーク程度で、あとで一覧を見返したときの目印でしかありません。
これ、頭ではわかっていても実際にその状況になると理解できなくなって、なんでいいねたくさん付くのに売れない!?と憤ったりします。
冷静になりましょう。
お金よりも学びや経験を得られる喜び
先ほど私は1年8ヶ月ほどやってきたと述べましたが、肝心なのは稼げたのかということ。
正直言うと稼げていません。
初期コストや材料費、その他経費を回収できるぐらいは売れていますが、じゃあこれで飯が食えるかといえばまったく無理です。
ただ、メリットの項でも述べましたがお金稼ぎ以上に私の人生の経験値として得られたものは非常に多く、挑戦してみて本当に良かったと強く実感しています。
子どものお小遣い稼ぎにも使える
私には小学三年生の娘がいるのですが、お小遣い稼ぎの一環としてこのハンドメイド物販をやらせています。
もちろん学生のうちは勉学が最優先ですが、こうやって自分の力でお金を稼ぐことを経験させるというのは大事だと思うんですよね。
私は子どものころそんな機会もなかったため、大人になってしかもようやく最近になって知りましたが、若いうちから知っておくと今後の人生をどう展開していくかを考えたときにきっと有益だと思うのです。
では、また。