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キガス

いま、高校の教科書では「希ガス」を「貴ガス」と表記するらしい。知らなかった。あのヘリウムとかネオンとかアルゴンとかの希ガスだ、18属の希ガスだ。しつこい。

「希」はまれの意味で希ガスはかつて抽出が難しかったことに由来していた。稀ガスという表記もあったくらいだ。でも今はそうではないので別の字に変わったのだろうか。それは良いとして代わりに使われる字がなぜ貴なのだろう?どこが貴いのだ?と疑問に思って調べてみた。

まず、そもそもは英語での呼び方が変わっていたらしい。昔は rare gas だったのが今は noble gas と呼ぶそうだ。そりゃ希が貴にもなるだろう。noble に合わせて貴の字を当てているところまで納得した。訳語ならしょうがない。

あとは「だったらなぜ英語では noble なんだろう?」という疑問を残すのみだ。こちらについては「貴金属(noble metal)に対応して反応性が低いことに由来」していると Wikipedia に書いてあった。なんだか「虫歯の原因になりにくい」みたいな消極的な性質だ。

英語は読み自体が変わってしまったが、和訳は字の変更だけで読み方は「キガス」のままなのが面白い。


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