チームメンバーの撮影とそのフォトディレクション
こんにちわ!BXデザイナーの古賀です。
普段は自社のSPEEDAに関わるデザインを担当しています。
今回は、私が所属しているユーザベースのSaaSデザイン組織「DESIGN BASE」メンバーのポートレート撮影をしたので、その撮影の様子やフォトディレクションをした話をお伝えしたいと思います。
フォトディレクションって?
特に定義があるわけでは無いと思いますが、全体の絵作りを設計するアートディレクターやデザイナーが、撮影までの段取りや撮影現場の監督を行うことだと思います。カメラを扱う技量はそこまで必要ないものの、カメラマンやスタッフとコミュニケーションをとる上で、最低限ライティングやアングルの見え感、構図などの知識や画像加工のイメージをもっておくと円滑に進みます。また撮影の意図やイメージを強く持ち、撮影する商品やモデルの特徴を把握することが大切だと考えています。
担当した経緯
前職では百貨店や小売など流通業をメインとして広告の仕事をしていました。特に百貨店は毎週プロモーションの立ち上げがあり、毎日のように5つのスタジオで商品の物撮りやモデル撮影など何かしらの撮影が稼働していた時期もありました。自社のカメラマンやスタイリストにお任せして、デザイナーやディレクターが撮影に立ち会わないこともあるのですが、基本的には立ち合ってデザインの全体の意図に合っているか、商品のポイントがちゃんと写っているかなどをチェックします。
そんな経験もあって現在DESIGN BASEのチームブランディングを担当している、くるみさん(@ku610)やいっくん(@tksit)から「チームのポートレート撮影を行うので、一緒にやりましょう!!」とお声を掛けてもらったので私も楽しく参画させてもらうことになりました。
チームブランディング担当の想い
私は普段チームのブランディングに関わってないので、プロジェクトが進む前に一度3人でMTGして、撮影に対しての思いをヒアリングしました。下記はその内容です。今回の撮影のコンセプトのようなものです。
【目的】
DESIGN BASEのWEBサイト内に「TEAM」ページを設け、メンバーの写真とプロフィールを掲載。多くの方々がDESIGN BASEという組織に興味を持ち、所属するメンバーのことを知れるようにするために素敵な写真を撮影する
【方向性】
ユーザベースは経済情報を扱いBtoBのSaaSのデザイン組織になるので、お堅い印象を持つ人もいる一方で、実はそんなことはなくデザインへの熱量が高く、みんな誠実で優しい素敵な人が多いことを伝えたい
自分も聞いてて確かになと思いました。入社前はBtoB領域のSaaSのデザインに対して少し堅いイメージを持ってて、働いている方々もそんな真面目な雰囲気の人が多いのかな?とか。ただ入社してからは全然違かったのでまさに同じ印象を受けました。なのでその誤解を無くすためにもこの撮影で、それぞれの人柄が素直に出た素敵な写真を撮りたいと思って挑みました。
撮影までの準備
参考までに撮影するにあたって下記の準備をしてきました。
1:素材画像で作った雰囲気のラフ
2:スタイリングの方向性
3:小道具の準備リストを確認
4:香盤表(タイムスケジュール)制作
5:カメラマンと撮影内容の共有
6:撮影当日の動きの確認
1:素材画像で作った雰囲気のラフ
サイト内のページに人の写真が3カラムで並ぶ構成なので、多くの人物画像を集めて撮りたいイメージになるように画像加工をし、実際にデザインレイアウトを組みます。全体が並んだときのバランスなどをチェック
2:スタイリングの方向性
個性全開でいきたい気持ちもありがら、服装やヘアメイクには一定の基準みたいなのを一応設けました。普段どういう服装をしているか知らない人もいたのもあって、顔よりも目立つ柄や季節感が強い服装には注意したかったです。また髪やメイクなどで清潔感が変わるのでギリギリまで崩れないように気をつけもらいました。ただルールにはせずに共有した程度です
3:小道具の準備リストを確認
写真のバリエーションが撮影できるように小道具も用意します。椅子やテーブル、髪をなびかせるブロワーなど絵がワンパターンにならないよう工夫することで、いろんな神カット(素敵な写真)の出現率を高めます
4:香盤表(タイムスケジュール)制作
15人いるメンバーの入り時間を書いた表です。当日は時間通り進められているかチェックできるので結構重要
5:カメラマンと撮影内容の共有
ラフや香盤表などの資料をまとめ、コンセプトも共有し、撮りたいイメージをちゃんと伝えます。ここでカメラマンの気持ちも上げることで素敵な写真に近づきます
6:撮影当日の動きの確認
時間内に素敵な写真が撮れるように当日の動きもスタッフ同士で確認。また撮影時間も1人10分(引き3分+寄り3分+自由演技3〜4分)で進めることなども決めました。
カメラマンとの絵作り
もう少し具体的にどんな写真にしたかったのか、カメラマンと共有した話をします。今回の一番のポイントは個々の人柄や個性を自然に出すことだと思いました。ただメンバー全員がプロのモデルさんとかではないので、急にカメラの前に立たされて、緊張しながら指示を出されても全然楽しくないし、自然な表情が出せない懸念がありました。また逆に自然体や笑顔を狙い過ぎてしまうと、例えばちょっとふざけた身内ネタ感のあるような写真にもしたくなかったので、その辺りを気をつけた上で、デザイン組織としてカッコよくて素敵な写真を撮るためにはどうすればいいのかを話し合いました。
またスタジオ作りでも少し雰囲気を出したいと思いました。よくこういった社員紹介では白ホリ(角にR掛かっているスタジオ)で綺麗に撮影されていることが多いのですが、今回は壁と床があるスタジオにしてもらいます。理由としては、写真の背景に色のコントラストが出ていい感じのニュアンスが付くのと、部屋のような雰囲気も出るので固すぎず崩れすぎないアットホームな印象が出せると思いました。ただ全員の写真にそのニュアンスが入るとくどさもあるので、その辺りはトリミングでも間引きます。
当日の撮影現場では
メンバーの本番撮影の数時間前に来て、すでにカメラマンさんが巧みなライティングなどセットを組んでいるので本番同様の仮画像の最終確認をします。
確認した上で今回少し変更を加えた部分がありました。この記事の最初の写真を見ると分かるのですが、ライトが左手前から大きく当てられています。初めはこれがモデル位置の横にき過ぎていて、顔の右側に大きく影が出ていました。写真としてはかっこよかったのですが、右を向いた写真でせっかくいい表情が出ても選抜できなくなるのと、全員の写真が並んだときに左向きの写真が多くなってしまう懸念があったので、もう少し正面よりにライトを配置してもらう我儘を言いました。ライトの指示をするというよりは画像を見ながらもっとこうしたいと伝えています。
それともう一つは人物の全体の輪郭をもう少し緩くしてもらいました。全体をボケさせるというよりは、体が奥に傾いた時に少し右腕あたりにボケ感があるくらい、奥のスタジオの壁と床も結構ボケているように見えています。これはポートレートとしてきっちりとした綺麗な写真を撮るよりも少し緩い雰囲気にしてカジュアルな印象を演出したい思いがありました。
撮影で気をつけたこと
今回に関して言えば、現場の雰囲気が一番大切だった気がします。最初は撮られていて表情や動作が固く気持ちが乗っていない写真だったのが、撮影スタッフたちの盛り上げ方も良くて、モデル自身がいい写真が撮れている感覚や気持ちが上がっていく感覚が現場にはあった気がしました。大体の方が途中でふとスイッチが入りそれからずっといい写真が続く現象があったのが、今回とても印象的でした。
あとは各々が好きな服装や髪型などで来ているので、おそらくポイントである部分やその人の特徴的な部分などをその場でカメラマンに伝え撮ってもらいました。たとえば、髪の結び方が可愛かったりや素敵なアクセサリーを身につけていたり、目に力がある人や笑顔が素敵な人など、その人らしい部分を多めに撮ってもらうと素敵なカットがどんどん増えていきました。細かく都度、服のシワや髪のハネなどは撮影の際に結構注意して見るようにしています。
撮影に関しては以上なのですが、諸々偉そうに書いて見えるかもしれませんが、私が一人で全部をやり遂げたとかそうゆうことではなく、チームメンバーの人たちや撮影スタッフがみんなで協力してやり遂げたからこそ、最終的に各々の素敵な写真が撮れたと思います。
そして、今回ここまで丁寧に撮影してくださったカメラマンさんは、アマナの高橋草元さんという方です。
終わりに
そして無事に素敵な写真が撮影できました!そしてWEBページもついに完成です。このnoteの記事で最終的に出来上がった写真をお見せしたかったですが、そこはぜひ完成したWEBページをご覧ください。
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ご拝読ありがとうございました!
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