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夢現
久しぶりに徹夜、いわゆる夜勤(病院の夜番ローテーションみたいなもの)を2日連続で実施。
体力こと免疫力には自信があるが、眠気を伴う疲労には抗しがたい。
2日目の明けた昼と夜は合計14時間、爆睡した。
普段だと明晰夢のように「これは夢だ」とどこかで気付くが14時間眠ると夢なのか現実なのかまさに色が反転してどちらが現か分からなくなる。
この感覚は大学受験でやはり徹夜して疲れ果てて日中に睡眠を摂ったときに味わった記憶がある。デジャブではなくそれこそ現だろう。
逆に山に入るとかつて見た記憶と夢で復元された風景がミックスされたものと類似する風景に出くわして吃驚することもある。
それこそ夢なのか現実なのかその境界線が曖昧となっていく。
夢が現に近づくのは当たり前だが、現もまた夢に近づく。
東京23区に小さな滝がある。北区名主の滝公園である。ここの男滝の夏における涼みは夢に何度も現れる。
記憶の中に空間や時間は形成されておりそれは再現が可能である。
記憶の中で作り上げたシンボルがそれが夢であれ、現実であれ合致したときそれはまごうことなき「風雅」と言えよう。
それには現の自然の中にも脳内の自然の中にも旅が必要である。
11月この一カ月はそういった旅にたびたび出れた。
それは本業だとか今なすべきことが充実してできてこその 現実と睡眠時の余暇として最高の過ごし方であろう。 以上
※名主の滝公園とは
江戸時代に王子村の名主、畑野孫八が屋敷内に滝を開き、茶を栽培して避暑のために一般に開放したのが始まりで、名前の「名主」はそこに由来する。明治中期には貿易商垣内徳三郎の所有となり、栃木の塩原の風景を模して庭石を入れ、ヤマモミジなどを植栽、渓流をつくり一般に供した。1938年(昭和13年)には株式会社精養軒が買収して食堂やプール(名主水泳場)などを営業していたが、戦災で焼失。その後は荒れ果てていたが、東京都が土地の買収と橋や東屋などの修理を進め、1960年(昭和35年)に都の有料公園として開園した。1975年(昭和50年)には北区に移管された園内は回遊式の庭園となっており、男滝(おだき)、女滝(めだき)、独鈷の滝(どっこのたき)、湧玉の滝(ゆうぎょくのたき)の4つの滝が復元されている。これらの滝は地下水をポンプで汲み上げて水を流しており、滝から流れた水は小川となって園内を巡り大小の池に注いでいる。一時、園内に人工飼育し放流されたヘイケボタルが自生していることが確認されていた。