0507_R2「高齢者介護施設」エスキス・プランチェック#mz009
こんにちは。あみくみです。
先週の #製図クリニック0507 から、いつもの場所から会場を移し初めての会場からお送りしました。
オンラインの環境など問題なく開催できるか心配でしたが、無事に終了してほっとしています。参加してくださった方ありがとうございました。
今回は、令和2年過去問の高齢者介護施設を取り扱っていきました。
この年の課題では、3つのユニット からなる居住部門と、ユニット1つ分と同程度のボリュームの居宅サービス部門に分かれて出題がなされていました。
課題の特徴としては、基準階タイプの考え方がベースになり、主としてユニットを計画する階の計画によってコアの位置が決まってくるため、 基準階からコアを下階に落とし込み1階のゾーニングと併せて最も適切なコアの位置を探っていく 考え方への理解が問われます。
そういった課題の特徴もあることから、今回のクリニックでは、エスキスの最初の手順から最後の手順に沿って考えていくのではなく、「基準階から下階にどうやってゾーニングやコアの計画を落とし込んでいくか」を考えていきました。
この考え方は、 基準階タイプの課題にだけ通用するものではなく、 上階から下階に向けてコアを落とせる位置を、水平ゾーニングと同時並行的に考えながら進めていく立体ゾーニングの考え方の基礎・基本になります。
「いまいちプランがまとまらない!」という悩みを抱えている受験生の多くは、このゾーニングの水平展開と立体展開を結びつけていく力が圧倒的に足りません。
令和2年「高齢者介護施設」の課題は、ゾーニングの水平展開と立体展開を考えるエスキスの基礎体力をつけるのにうってつけ!ということで、今回のクリニックではこの課題を取り上げました。
それでは課題の中身を整理して行ってみましょう。
課題文の整理
先ほども考えてきたように、令和2年の課題の大きな特徴は3つのユニットからなる居住部門、そして居宅サービス部門を計画していくのですが、特にそれぞれのユニットは、 (高齢者が日常生活を送る)生活の単位として各々独立していますので、1つの大きなゾーンの中に3つのくくりが発生することになります。
最も頭を悩ませるのは、
1)動線の中心となるコアの前から各ユニットや居宅部門への動線展開
2)ユニットや居宅部門の中での動線展開
となることでしょう。
特に高齢者が日常生活を行う施設となるので、日常的に誰がどんな動きをしているかといった 用途的な部分への理解は欠かせません。
加えてタイプとしては基準階タイプの課題になりますから、個室(居住ユニット内)や宿泊室(居宅)などの 配置をできるだけスパン計画に合わせたものとしながら、それぞれのククリに向かうコアからの動線上に玄関やスタッフルームを配する必要があります。
そして、高齢者介護施設には法28条の採光もかかってきますから、当然ながらその点への配慮も重要です。
エスキスのポイントをまるっとまとめると、計画を進めていく上で最も重要でプランの方向性に大きな影響がでるのは下記の2点になります。
ということで今回のクリニックのゴールはこのように設定しています。
今日のゴール
本課題で、平面ゾーニングと立体ゾーニングを結びつけていく力を養っていきましょう。
ゾーン図、機能図
では以下に、ゾーン図と機能図をまとめています。
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