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おらが市町村こそNo.1!香川県東かがわ市は「手袋」の国内シェア9割!日本一のキッカケは…駆け落ち!?「スリッパ」No.1の町・山形県河北町には2万円の超高級スリッパが!
今回のがっちりマンデー!!は…
「おらが県」じゃなく、「おらが「市町村」こそ輝くNo.1!
これまでこの番組では、
岐阜県は飛行機の胴体の売上No.1!とか
富山県はお寺の釣鐘でNo.1!など、
一見地味にみえて、パッとしない「おらが県」も、
ある分野では日本一儲けてることを紹介してきました。
しかし今回、県よりもさらに、狭くて地味な
「市町村」単位で、日本一儲けてるところに注目!
すると…
誰も知らない町だけど、
儲かりでは全国No.1!なところを、あちこちで発見!
国内9割以上の「手袋」を作るのは…
香川県の、町中が手袋の町!?
日本一のキッカケは…駆け落ち!?
全国で1番「金網」を作るのは…
ナニワの金網シティ!
儲かる秘密は、巨大マシン!?
あなたの町だって、実はそうかも!?
地味でも全国No.1な市町村の、儲かるヒミツに迫ります!
※以下、3月7日放送の書き起こしです。
山形県河北町は「スリッパ」No.1!2万円の超高級スリッパは2ヵ月待ち!
おらが市町村こそ輝くNo.1、まず最初は…
山形県河北町。あまりきいたことのない町名ですが…
この町、山形県の中でも人口わずか1万7千人という、小さな町。
しかし、あるもの作りに関しては、日本一らしい。河北町の森谷俊雄町長に何を作って一番なのか伺いました。
森谷町長:実はですね…スリッパです!
そう!河北町の全国No.1は、「スリッパ」!国内シェアは…
森谷町長:3割から4割くらいは!
スタッフ:そんなに作ってるんですか!
森谷町長:はい!
なので、小さな町にスリッパの会社が、何と5社!
町の中心部には、巨大な「スリッパ日本一」の看板まで。しかしなぜ、小さな河北町が、こんなスリッパ一色の町になったのでしょうか?
森谷町長によると、実はこの地で生まれた「ある発明品」が関係しているらしい。それが…
森谷町長:これなんです。
出てきたのは、弁当箱のような物体!?これは一体…
森谷町長:実はこれは草履の圧搾機なんです。
草履の「圧搾機」!?そう、まだ全国で草履が作られていた明治時代…
河北町のお役人さんがなんと、草履を作る「圧搾機」を開発します。この機械でギュッとプレスした草履は、「しっかりした形に仕上がる!」と評判になり…
河北町は、日本一の草履の名産地に!そして時代の流れとともに草履の会社が、徐々にスリッパへ移行。スリッパ作りNo.1の町になったんです。
と、いうわけで今も河北町には、儲かりスリッパの会社が何件も!
最初に向かったのは、こちらの「タカナシスリッパ」。代表取締役の高梨正雄社長に話を伺いしました。
高梨社長:いらっしゃいませ。どうぞお好きなものを履いて。
さすがNo.1、お出迎えのスリッパも大量!
スタッフ:儲かってますか?
社長:がっちりっす!!
ずいぶん景気が良さそうですが、工場で働く皆さんも…
従業員さん:忙しいですね。
従業員さん:忙しいです!
何やらこの会社、今とっても忙しいらしい。高梨社長、どんなスリッパを作ってるんですか?
高梨社長:1500円から3000円くらいのスリッパを作っております。
そう、タカナシスリッパで作っているのは、やや高級なスリッパ!そこには、細かいこだわりがあって…
安い外国産は、このカーブが左右一緒!でもタカナシスリッパは、微妙に左右を変えているという。
高梨社長:これ左用なんですけど、この左側が若干、上がってます。このバランスが難しい!
熱した足型に「甲の部分」を合わせて、型にはめ込むのですが…
高梨社長:この加減です。
内側は強めに、外側は緩めに引っ張り…ちょうど良いところで固定します!出来上がりを見てみると…
スタッフ:本当だ!
確かに、「内側」は小さなカーブ「外側」は大きなカーブになっています!そして、河北町にはもう一社、超儲かりスリッパを作ってる会社が…
やってきたのは、大正8年創業という「阿部産業」
工場を覗いてみると、こちらもかなり忙しそう!代表取締役の阿部弘俊社長に一体どんなスリッパを作ったのか、伺いました。
阿部社長:2万円する最高級のスリッパになります。
こちらがめちゃくちゃ売れているスリッパ「KINUHAKI」!
なんと、お値段2万円!でも、ぱっと見、角ばってって…履きにくそうですけど…試しに履かせてもらうと…
スタッフ:すごいめちゃくちゃフィットする!包まれてる感じですね!
阿部社長:そうですね!
この「KINUHAKI」、かなり作り方が独特!ということで、秘密の作業場を見せてもらうことに…。案内されたのは、工場とは別の静かな一室。
こちらはこの道40年の工場長・太田洋子さん。20数名の職人の中で、「KINUHAKI」を作れるのは、太田さんただ1人!
スリッパに使われる生地は袴に使われる「米沢織」の生地。この生地でまずは…「甲の部分」の生地を縫っていくのだが…
ん!?何やら生地をズラしてペンで線を引く太田さん。
その線に沿って、生地をハサミで切っていくのだが…これが「KINUHAKI」の履き心地を生む秘密!
太田さん:立体感っていうか、出来上がった時に、甲の羽がこういう形になるようにカットします。
実は、甲の部分には「裏板」が入っており…
中央部分を持ち上げると、長さの違う布の両端がある角度で揃う。
この状態で縫い合わせると、このような台形の「甲」ができるんです!そして、この甲をソール部分に縫いつけたら…
つま先部分はミシンで縫えないため、手で縫い合わせ…最後はアイロンで独特な形に折り目を付けたら…
2万円の超高級スリッパ「KINUHAKI」の完成!
スタッフ:やっぱり履き心地は変わってくるんですか?
太田さん:全然違うと思います。
この誰もが気持ち良い履き心地の良い形に、たどり着くために100回以上試作したんだとか。
これはますます…
河北町は、スリッパで、がっちり!!
大阪府松原市は「金網」No.1!車で使う極細金網は、1万3千本の糸を手作業で通していた!
続いては…
大阪府松原市。
大阪市と堺市の2大都市に挟まれた、比較的小さな市ですが。正直、大阪の中でも若干知名度が低めのような…
でも、産業振興課の川畑晴菜さんいわく、
全国に誇るNo.1があるんです!それは…?
川畑さん:こちらでございます。金網です。
「金網」って、フェンスとか、お肉を焼くアレですよね?
川畑さん:そうなんです。松原市のNo.1は、「金網」です。
そう、大阪府松原市は、色んな「金網」を作るNo.1金網都市なんです!松原市の街なかを見てみると…
あちらも…
こちらも…「金網」会社の看板があふれているのはもちろん…
町の図書館の、「柱」や「天井」が「金網」になってたりと、至るところに金網が。一体どんな「金網」で儲けているのでしょうか?
まずは、「東田金網」を訪れることに。
代表取締役の東田社長に、何を作って儲けているのか伺いました。
東田社長:急須の中に入っている茶濾しの金網です。
そう!東田金網が作るのは、暮らしに欠かせない、さまざまな金網。しかも、この会社がスゴイのは、お客さんごとの、オーダーメイド金網を作れること!
料亭の「天ぷら用」の金網から「乾燥機」の金網…
「ペット用のカゴ」まで…
形から大きさ、網目の形に至るまで、どんなものでも作れちゃう!社長いわく、こんなことができるのは、松原市だかららしい。
東田社長:金網の歴史のある街なんで、熟練工の方が沢山おられるんで。
実は、松原市には金網会社のまわりに、さまざまな金網を作れる職人さんが集まっています。そうした職人さんが助け合うことで、どんな金網の注文にも対応できるんだとか。東田金網の売上げは、色んなオーダーメイド金網を作って、およそ3億5千万円!
続いてやってきたのは…
「松藤金網」。
こちらは金網の中でも、かなりスケールの大きなものを作っているそうなんですが…
出てきたのは超巨大な編み機!?
実はこれ、金網を作るマシン!
そう、金網づくりは、針金を、糸のように編んでいくんです。
この「編む」という作り方が、松原市が、「金網No.1の市」になったきっかけ。
松原市はそもそも、木綿の産地として有名で、明治頃までは、繊維産業がさかんでした。しかし、繊維産業自体が右肩下がりになり、なにか代わりになるものはないか、ということで松原市の人たちが乗り出したのが、同じ織物のノウハウで作れる「金網」の世界だった、というわけ。
でも、こんな大きな金網、何に使うのかというと…
食品工場などで使う金網ベルトコンベヤー用。最大40mの長さに!そして松原市にはもう一社、とんでもない儲かり金網を作っている所があるらしい。
それがこちらの「マツバラ金網」!
佐藤さん:こんにちは。新人の佐藤です。よろしくお願い致します。
出てきたのは、まさかの新人・営業部の佐藤愛海さん
スタッフ:なんで今回抜擢されたんですか?
佐藤さん:社長の独断です。
では、佐藤さんマツバラ金網で作る金網教えてください!
佐藤さん:弊社で作っている金網はこちらです。
出てきたのは、布のような物体。
スタッフ:なんかシルクみたいですね。
佐藤さん:クシャクシャにもすることができるんです。
スタッフ:すごい、これが金網なんですか?
佐藤さん:そうなんです。
マツバラ金網が作っているのは、「ハイメッシュ」と呼ばれる金網。
髪の毛よりも細い0.035mmのステンレス線で出来ており、金網を拡大すると、こんな感じ!
1cm四方あたりの網目の数は、およそ1万6千個っていうからめちゃくちゃ細かいのですが…実はこの金網、とても大事な金網なんです!
佐藤さん:身近なところで言えば自動車のエンジンだったり、パワーステアリングだったり、オートマチックトランスミッションのろ過にも金網が使われております。
そう!この金網、車のエンジンやトランスミッションには必ずついている、「高温なもの」や「粘度が高いもの」を、ろ過する金網なんです!自動車業界において、マツバラ金網の国内シェアは、およそ50%というからスゴい!しかし、マツバラ金網の井上伸次部長によると、「メッシュ」ならではの、気が遠くなるような作業があるんだとか。
金網を作るには、縦糸を「カザリ」と呼ばれる道具で交互に上下に動かし、その間に横糸を通して織っていくのですが…
井上部長:まずカザリってこれになるんですけど、この穴に線を全部線を一本一本通していくんです。
スタッフ:どうやって通すんですか?
井上部長:手作業ですね全部。
なんと手作業で、0.035mmの線をカザリの穴に通していくという.。
スタッフ:この一枚のやつが何枚くらいあるんですか?
井上部長:約1万3000本ある線を一本一本通しています。これ通すだけで10日くらいかかる作業ですね。
さらに…
井上部長:次は、オサをもう一回通さないといけないんですよね。
スタッフ:まだあるんですか?
そう「カザリ」に通した線を、今度はこちらの「オサ」と呼ばれるほんのわずかな隙間に、通していくのだが1つずつ順番に隙間を通すのがめちゃくちゃ大変!
井上部長:10日から2週間くらいはかかると思います。
スタッフ:嫌にならないですか?
東田社長:今日の晩ご飯何かなとか、そんなこと考えたりしてますね。
まさに、熟練の職人たちの気の遠くなるような仕事が支える松原市は…
金網でがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:あの方々の作業があるから我々は、車を安全に運転できるわけでしょ。あれは大変だな。
森永さん:使われてるのは、オイルのフィルターみたいな形で、必ず金網がが入るんですね。
加藤さん:エンジンってことですよね。これ、電気自動車になったら、いらないんじゃないんですか?
森永さん:電気自動車になると、今度、電磁波防止用金網として、金網使わないといけないんで、仕事は減らないんです。
加藤さん:そうなんだ。
香川県東かがわ市は「手袋」No.1!海外でもバカ売れの手袋のヒミツは「関節」!?
続いては…
香川県東かがわ市。東かがわ市は、徳島県との境にある、人口およそ3万人の海沿いの小さな街。失礼ながらあんまり聞いたことのない市の名前ですが、ここにすごい儲かり日本一があるらしい!東かがわ市の上村一郎市長に話を伺いました。
上村市長:ようこそ!お越しいただきました。
本当にこの市に、儲かり日本一なもの、あるんですか?
上村市長:東かがわ市のNo.1がこの「手袋」なんです。
スタッフ:手袋!
そう!東かがわ市は、「手袋」を日本一作ってるんです!
そのシェアは…
上村市長:国産手袋の9割。9割のシェアを東かがわ市が持っている。ポケットに手を突っ込むなんて言語道断ですね!
なんと日本で作られる手袋のほとんどが、この小さな市で作られているらしい。
スタッフ:手袋の会社ってどれくらいあるんですか?
上村市長:約50社あります。市内に。
何とこの小さな東かがわ市に、手袋の会社だけで50社が密集!
確かに町中の看板も、「手袋の文字」だらけ。
町のゆるキャラは「てぶくろ君」で、ご当地ヒーローは…
てぶくろマン。みんな手袋!
実は「がっちりマンデー!!」で以前取り上げた「つけたままスマホを使える手袋」の会社も、よく見ると…
「東かがわ市」の会社でした。この会社、最近では…
手袋の指先を出せるようにして、売上げが3割アップしているらしい!
そんな手袋の町・東かがわ市で…
最も長い伝統を持つ手袋メーカーを訪ねてみることに。こちらの住宅地の中にあるのが、創業から108年という福田手袋。
代表取締役の福田洋市社長に話を伺いました。
スタッフ:売上ってどれくらいなんですか?
福田社長:大体4億円くらいですかね。
福田手袋が作るのは、婦人用のファッション手袋。年間製造数は40万双!どうやって作っているのか?工場を覗いてみると…
14人の女性スタッフがミシンと格闘中…
福田社長:ほぼ手作業ですね。本当にアナログです。
福田手袋の手袋は全部手作り!なんでも、手袋は機械で自動的に作ることが不可能なんだという。
そもそも手袋は、「表」と「裏」、2枚を重ねて作るのではなく、
こんな風に「手のひら」・「親指」・「まち」と呼ばれる「指の間の部分」、この5つのパーツから立体的に、縫わないといけない。
福田社長:指って厚みがあるわけですから、表と裏だけではこの厚みを出せないので。
この「立体的に」というのが難しいんですが、そこに、手袋作りNo.1の町だからできるスゴ技が!手袋のパーツを、素早く縫い合わせていく職人さん。まず、「手のフィット感」を出すために…
福田社長:縫い代はうちの中では2ミリ。1ミリだと付けてる間に生地が外れてしまう。3ミリですと付けたときに縫い代が当たってよろしくない。
生地の端との幅「縫い代」は、必ず、2ミリぴったりに。
目で見ながら縫えない、ここ、親指の裏側周りも、感覚だけで2ミリに縫い上げるという。
スタッフ:もう慣れちゃいました?
女性従業員さん:難しいですね、手袋は。修行中ですこの歳でも!
そして、東かがわ市で作る手袋の中でも、最も難しいと言われているのが「スポーツ」手袋づくり。
こちらは、スポーツ手袋の中でも、スキーやスノーボード手袋が得意な「スワニー」という会社。スワニーの板野司社長に話を伺いました。
スタッフ:売上ってどれくらいあるんですか?
板野社長:売上は手袋だけで40億円…。まあまあがっちり!ですかね。
実は、スワニーは、アメリカで7年連続売上げトップを記録するなど、海外でも大人気!というのも…
板野社長:指が動かしやすいって言う特徴がありますね。
そう、スワニーの手袋は生地が分厚いのに、指が動かしやすいという。そのヒミツが…
板野社長:片手の表の材料パーツです。
スタッフ:こんなにあるんですか?
板野社長:そうですね。両手合わせて全部で48パーツあります。
先ほどの婦人用の手袋のパーツは5つ、両手で10個でしたが、スキー手袋のパーツの数は48個!なぜこんなにパーツが多くなるのかというと、実はこの手袋、別名…
板野社長:「指に関節があるグローブ」と言いまして。
そう!手袋に「関節」がついているからなんです!
板野社長:ロブスターの背中を見て、それで着想を得て手袋を作ったらしいですね。
では、どうやって関節を作るのでしょうか?
こちらの手裏剣のようなパーツに…
4つそれぞれに指先の部分を、縫い合わせていく。そして、生地をつまんで、ミシンをかけると…
指の「関節」が出来上がり!この時、関節の「遊び」の長さは必ず1cmジャストと決まってるんです!これが1番指を動かしやすい幅なんだとか。この関節がついたスワニーの手袋販売数は、累計30万双と大ヒット!
それにしても社長、なぜ東かがわ市で、こんなに手袋を作っているんですか?
板野社長:ここの地区のお坊さんが大阪に駆け落ちをしまして、その時にですね、奥さんが苦労して手袋の仕事をしたんですね。その方がこちらに帰ってきて、手袋産業が広まったということです。
なんと!東かがわ市の儲かる手袋産業の裏側に、そんな物語があったとは。
東かがわ市は、手袋でがっちり!!
▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:日本の手袋って基本的にフリーサイズで、大中小分かれてないから、みんなに 合うように、うまく縫っていかなければいけないんです。この蓄積があるから、なかなか他が参入できないんだと思います。
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