100周年なのに知らない会社大集合!①あのエチケットブラシを発明した「日本シール」②冷蔵倉庫で100周年「五十嵐冷蔵」③送電線を建てる会社「ETS」電線工事に密着!2.8cmの電線にまたがり作業する「ラインマン」のお仕事とは!?
今回のがっちりマンデー!!は…
100周年なのに知らない会社!
会社が創立100周年ということは、
1922年、つまり大正11年にできた会社が
今日まで生き残っているということ。
と、なるとその顔ぶれは、
江崎グリコや東急、旭化成や小学館など、
名だたる超有名企業ばかり!
と思いきや、
なぜか、創立100周年ではあるけれど、
全然名前を聞いた事がない…
何をやっているのかわからない、
という企業がちらほらある。
でも、長く続いているという事は、
きっと儲かっているはず!
今回、そんな知られざる100周年企業をお祝いしつつ、徹底取材!
すると、ありました!
100年儲かって生き抜く秘訣が!
生活に欠かせない
送電線工事の会社が100周年!
高さ10mでのミラクルテクニックが!
ほこりをスイスイ取れちゃう
エチケットブラシの会社も100周年!
長生き企業の儲かる知恵に、
思わずあっぱれです!
※以下、11月13日放送の書き起こしです。
あのエチケットブラシを発明した会社「日本シール」ゴミがごっそり取れちゃう秘密は…ワシ爪の生地!?
100周年なのに知らない会社!
まず、やってきたのは、大阪市住之江区にある…
「日本シール」という会社。
うーん、なんだか聞いたことのない社名ですが…
迎えてくださったのは、日本シールの小野裕司社長。
小野社長:よろしくお願いします。
スタッフ:いつから社長になられたんですか?
小野社長:今年の6月からです。新米でして。
100周年イヤーに社長就任とは、責任重大ですね。
早速ですが、こちらの日本シールさんは何の会社なんですか?
小野社長:これを作ってます。エチケットブラシ。昭和30年代に開発した我々の登録商標でございます。
見たことあります!
この会社、洋服についたゴミなどを、なでるだけで綺麗にとってくれる…
その名も「エチケットブラシ」を作ってる会社。
このブラシ、1959年の発売開始以来、累計販売本数はなんと7000万本!というからスゴい!
スタッフ:年商は?
小野社長:15億円くらい。少しがっちり!
小野社長によると、エチケットブラシの要は…
この生地の部分。
スタッフ:この生地はなんという生地なんですか?
小野社長:モケットと呼ばれる生地でございます。
そう、エチケットブラシに使われているこの生地は、「モケット」という毛先の立った生地。
しかも、毛先が同じ方向に斜めに傾いているので、
こっちの向きにブラシをかけるとゴミが取れ…
逆向きにすると、ゴミをリリースって便利!
う〜ん、確かにすごいけどこれだけで100年…?と、思いきや…
実は「日本シール」さんにはもう1つ、大事な儲かり柱があるらしい。
それが…
小野社長:こういうものを作ってます。掃除機部品です。
これまた見たことあります!掃除機の先端についていて、髪の毛やホコリを絡めとる掃除機ブラシ!
掃除機ブラシは毛が真っ直ぐ立っていて、回転することでゴミを叩き出し、掃除機で吸うんだとか。
「日本シール」の売上げは、掃除機ブラシなどの家電部品が実に6割を占めてる!というから、スゴい!
しかし、「日本シール」のモケットは、どうしてそんなにゴミをかき出し、ひきつけるのでしょうか?
その秘密を探るべく…
日本シールのモケット工場へ。
この大きな織機を使って、ガシャガシャとモケットが織られていきます。
そして!ここからがエチケットブラシを作るのに、大事な工程なんだそうですが…
岡会長:会長の岡です、よろしくお願いします。
肝になる部分は岡茂会長が、とのこと。
では、なぜゴミが綺麗に取れるのか、教えてください!
岡会長:パイル糸を倒伏させる技術。これがミソです。
スタッフ:倒伏ってなんですか…?
岡会長:パイル生地を倒して、ゴミを取れやすくする。生地を倒すことを倒伏と言います。
会長によると、真っ直ぐ立っている生地を…
少し寝かせることでゴミが取れるらしい。しかし…
岡会長:(他社製品では)パイルがべたっと寝てる。
スタッフ:それじゃだめなんですか?
岡会長:生地の中のゴミとかモケットの中のほこりとかをかき出すということはできない。
岡会長:当社の倒伏は、ワシ爪のように途中から曲がってる。こうすることによって洋服にあるゴミをかき出して、綺麗にホコリ・ゴミを取ってくれる。
となると、この毛先の「曲げ方」に最大の技が隠されているはず。
会長、どのように曲げているのか、ちょこっとだけ教えてもらえません?
岡会長:それは答えられません。
えっ!答えられない?
と言いつつも、機械部分にモザイクをかけるならOK。とのことで、見せていただけることに。
岡会長:熱を徐々にかけていくんです。熱をかけていくつものロールを通って、圧力をかけて寝かせていく。熱のかけ方と圧力のかけ方、これが非常に重要な技術になるんです。
会長によると、この機械には熱を帯びた鉄板が付いていて、その下を生地が通ることでちょうどいい圧力がかかり、糸の毛先が曲がる。
この鉄板を何枚か用意することで、徐々に毛先が曲がって、ゴミが取りやすい絶妙なカーブを描くんです。この機械は自社で作っているというから、「日本シール」しかできない!ということは…
「日本シール」は、モケットで…がっちり!
冷蔵倉庫で100周年「五十嵐冷蔵」倉庫管理の番人「倉番」の緻密テクニックとは!?
100周年なのに知らない会社!
続いては、東京の首都高を走ってると見かける…
この「50」のマーク。どうやらこの建物の会社が100周年らしいですが…一体なんの会社なのでしょうか??
スタッフ:おはようございます。
山岸さん:おはようございます。五十嵐冷蔵の山岸誠司と申します。
なるほど!あの「50」は、五十嵐の「ごじゅう」だったんですね!
では山岸さん、五十嵐冷蔵のお仕事、冷蔵ということは…
山岸さん:これを着て中に入っていただけますか?
何やら、厚手の上着を羽織って…山岸さんについていくと…
頑丈そうな扉の中には、何やらたくさんの段ボールが。
山岸さん:ここが当社の冷蔵倉庫です。
そう、「五十嵐冷蔵」は1922年4月に設立し、今年100周年を迎えた冷蔵倉庫の会社。その年商は…213億円!
こちらの倉庫では、お肉やじゃがいも、うなぎなど、国内の産地や外国から輸入した食品を冷やして保管していますが、
「五十嵐冷蔵」は、こうした冷蔵倉庫を東京・神奈川・埼玉に11ヵ所もってるんです。まさに、関東の冷蔵庫!
しかも、五十嵐冷蔵の倉庫があるのは…
川崎市東扇島。
大田区平和島。
本社に至っては、芝浦埠頭のすぐ隣!と、東京港に入ってきた荷物を冷やすのには、とっても便利な場所に、ドーンとあるんです!ということで…
様々な食品メーカーが、冷蔵倉庫専門の「五十嵐冷蔵」に保管を任せているんです。
そんな「五十嵐冷蔵」は近年の冷凍食品ブームもあり、冷蔵倉庫はかなりパンパンで、どこに何を置くかのやりくりがとにかく大変らしい!
そのやりくりに、100年続くこの会社ならではのヒミツがある、ということで、山岸さんについていってみると…
山岸さん:小津さん!倉番(くらばん)の小津です。
スタッフ:倉番?
小津さん:各階の倉の倉庫番。
そう、この五十嵐冷蔵の建物はフロアごとに倉庫が分かれていて、
それぞれの倉庫に「倉番(くらばん)」と呼ばれる番人が、荷物の出し入れ、どこに何をいれるかを、全て管理してるんです。
そして、何が難しいのかというと…
小津さん:前日に翌日の入庫予定を見て、どのくらいのスペースが必要か考えて、それに合わせて荷繰りというんですけど、荷物をよせて整理して、スペースを作って、すぐ出るものは手前に入れるとか、賞味期限順に入れるとか考えて、工夫してやってます。
そう!限られたスペースにたくさんの荷物を詰め込むと、奥のほうが出せなくなったり、何度も出し入れが必要になったりと大変!そこで大事になってくるのが、倉番の「計算」。
小津さん:こちらに倉の見取り図あるんですけれども。
小津さん:この四角がパレット1枚分のスペースです。例えば翌日の入庫予定で明細をもらうんですけど、パレット枚数が何枚なのか、何マススペースを使うのかっていうのを計算して、必要スペースを空けて翌日に備えると。
何が入ってきて、何が出ていくのか。先の先を読みながら、なるべく少ない手数で倉庫内の荷物を動かすのが、腕の見せ所!
小津さん:仮に明日の入庫予定で、6マス使う入庫があるとします。
小津さん:ただ、まとまって6マス空いている場所がない。仮に3マスしか空いていないところがあったら、
小津さん:隣の3マスをどこか3マス空いているところに移動して、
小津さん:6マスの入庫をここに入れると。
スタッフ:これ、あれですね、ブロックが落ちてくるやつに似てませんか?
小津さん:テトリス!ハマってました!
スタッフ:本当にハマってました?
小津さん:ほんとにハマってました!MAXで落ちる速度で、ある程度永遠にやってましたね。
こうした、倉番さんのスゴ技が「五十嵐冷蔵」を長年支えてきたというワケですね!
「五十嵐冷蔵」は、冷凍倉庫で…がっちり!
送電線を建てる会社「ETS」送電線工事に密着!2.8cmの電線にまたがり作業する「ラインマン」の仕事とは!?
続いてやってきたのは…
岩手県北上市の林の中。こんなところに100年続く会社が…?
お出迎えいただいたのは「ETSホールディングス」という会社の加藤社長。
ETS…という社名、失礼ながら聞いたことないんですけど…。
あの、どんなお仕事をされてるんですか?
加藤社長:現場はここから車で30分くらい。
社長いわく、会社の本社は東京らしいのですが、儲かりビジネスの現場はここからさらに山の中に入ったところにあるという。とりあえず、ついて行くことに。
しかし、どんどんどんどん、山の中へ。
スタッフ:社長!これあと何分くらい?
加藤社長:あと20分くらいかかります。
雨もどんどんきつくなるし…社長!ホントにこの先になんかあるんですか!?
加藤社長:あ、見えてきましたね、お疲れ様でした。
何やら急にひらけた場所に到着。そこには、大きな鉄塔が。すると…
スタッフのみなさんがどんどん鉄塔に登り始めました!
社長、一体、何が始まるんですか?
加藤社長:電線の張り替え工事を行っております。
スタッフ:ということは…ETSさんは…
加藤社長:我々は鉄塔の工事をしている会社になります。
そう、「ETSホールディングス」は、1922年2月の創業から今年で100周年!送電線を張ったり点検して直したりする会社。
全国あちこちにある、あの大きな鉄塔の建設とか送電線の工事は、電力会社から依頼を受けて、ETSのような専門会社がやってるらしい。
加藤社長、年商はおいくらなんですか?
加藤社長:70億円です。
結構儲かってますね。社長によると、このような山中の送電線の作業は、鉄塔までの道も険しく特に大変だとのことですが…今日はさらに雨も降ってる。東北支社長の千葉仁さん、雨でも作業をやるんですか?
千葉支社長:本当はやりたくないけど。この工事は32日間しか電気を止めていないので、その間に電気を送れるようにしなきゃならない。
送電線を張り替えるとなると当然、電気が止まる。この間は、他の電線ルートを迂回しながら電気を通すので、なるべく工事期間は短く集中してやる必要が。
今回の工事は、岩手県と宮城県を結ぶ「栗駒線」の送電線の張り替え。このルートの全長は85km、間に建つ鉄塔は実に320基。今日はそのうち、鉄塔3つ分の張り替え作業をするという。そして、高さ10mの場所で電線の張り替えを担当するのが…
加藤社長:ラインマンと呼ばれる作業員になります。
鉄塔を楽々と昇っていったこの人たちが、「ラインマン」と呼ばれる電線作業のプロ!でも、こんなに高い場所の電線を一体どのように張り替えるのでしょうか?
千葉支社長:古い電線の一番端に新しい電線をつけて、古い電線を引っ張ることで新しい電線が張られる。
うーん、端をくっつけて引っ張るだけ、って、聞くだけだと簡単なように思えますが…よくみると…何人かのラインマンさんが…
ハシゴに足をかけて何やら作業をしてますね。
ラインマンさんに取り付けたカメラを見てみると…
足場も結構細い。と、思ったら…
あれ!?ハシゴから足を離して、1本の電線にぶら下がって作業し始めました!
直径2.8cmの電線にまたがるって、それだけでも大変そうですが、あの状態でどんな作業をするんでしょうか?
千葉支社長:「がいし」から外して、あっちの方、反対側とワイヤーで繋いで1本の線にする。
千葉さんによると、鉄塔に電線を直接つなぐと高圧電流が漏れるので…
間に「がいし」という、電気を流さないパーツをはさむんですが、
この「がいし」の先端までは、先にぶら下がっていくしかない!
しかも、ここからこの部分の新しい線を繋いでいくのがまた大変!
千葉支社長:こっち側から電線を入れて、真ん中の鋼線にこれを刺すんですね、そしたら、ハンマーでパーンパーンと叩いて電線を広げるんですね。
鉄の筒に電線を通し、電線の束の真ん中に杭をさすと、電線が広がってグッと固定される。これで電線と電線を繋いでるんですが、この筒は強度がないといけないので、かなり重たい!
あの不安定な電線の上でやるのは、かなりの難易度!
この鉄塔部分の作業を始めて3時間後、ミッション完了。
と、お休みするヒマもなく、この日、残り2基の鉄塔の張り替えを済ませるというからスゴい!ETSのラインマンさん、お疲れさまです!
「ETSホールディングス」は、送電事業で…がっちり!
(▼)『がっちりマンデー!!』『がっちりスクール!!』情報はコチラ
<各種公式SNS>
Twitter @gacchiri_m
Facebook @gacchiri
LINE ID gacchiri_monday
LINE QRコード
#儲かる #がっちりマンデー #がっちりスクール #エチケットブラシ #日本シール #五十嵐冷蔵 #ETSホールディングス