見出し画像

身近にあふれている!?儲かる「模様」を徹底検証!①暑い夏を涼しくする!?謎の「フラクタル模様」②バスのシートは「ハケメ模様」③日本中の坂道で見かける「О技術が使われていた!

今回のがっちりマンデー!!は…
儲かる「模様」!

みなさんも、普段生活していると、
あちこちで、いろんな「模様」に出会ってますよね?

道を歩けば、道路の路面で模様が違ったり…
天井を見上げれば、場所によって微妙に模様が違ったり…

これだけたくさん模様があるということは、
きっと必ず、儲かる「模様」があるはずだ!!
調べてみたところ…

私たちが知らないうちに、世界は儲かる模様で溢れていた!

今回のがっちりマンデー!!は、儲かる模様!
世の中の模様に隠された、お金のヒミツ大公開!?です!

※以下、7月31日放送の書き起こしです。

市場規模1000億円!暑い夏を涼しくする!?謎の「フラクタル模様」…キーワードは自然!

儲かる「模様」。
まずやってきたのは、東京都稲城市にある…

画像1

「よみうりランド」

お出迎え頂いたのは、「ロスフィー」という会社の保清人さん。その「ロスフィー」の儲かる模様というのが…

画像2

保さん:これが儲かる模様「フラクタル」です。

出てきたのは、何やら変な形の物体。これが「フラクタル」という模様らしいんですが…

スタッフ:売上ってどのくらいあるんですか?
保さん:こちらの模様で、約1億円です。

画像3

この謎の物体がなぜか、東京オリンピックのファンアリーナや…

画像4

羽田空港第2ターミナルなど、

画像5

結構、色んなところで使われて売上げが1億円らしい! いや、というか、そもそも、これは何ですか?

画像6

保さん:「フラクタル」模様を使った日よけになります。

でもこの日よけ、何だか隙間だらけで、結構、お日さまも差し込んじゃいそうですけど、大丈夫ですか? 試しにスタッフが入ってみると…

画像7

スタッフ:お~涼しい!スゴい!
保さん:模様が作ってくれる涼しい空間ですね。

なんだかスゴそうな「フラクタル」模様ですが、保さん、そもそも「フラクタル」とは何なんですか?

保さん:まず、「フラクタル図形」があります。1番単純なフラクタル図形は…

画像8

保さん:大きな三角形に半分くらいの三角形。

画像9

保さん:この三角形のまた半分の三角形…永遠に描いていくことを「フラクタルの法則」と言うんですね。

このように、自分と同じ形をどんどん小さく描いていく「フラクタル」模様。実は、自然界にもいっぱいあって…

画像10

三角形を外側に広げてくと、「雪の結晶」に…

画像11

葉っぱの形なら「シダ植物」に…円すい形なら「カリフラワー」に、といった具合。

画像12

その中で、三角形の「フラクタル模様」の生地をたくさんつなげて日よけにしたのが、こちらの「フラクタル日よけ」というわけ。そして、この「フラクタル」がスゴいんです。

保さん:普通の日よけと比べて、この模様が涼しくしています。

なんと、日差しが差し込む「フラクタル」模様の日よけのほうが、普通の日よけより涼しくなるという保さん。ちょっと信じがたいお話ですが…

画像13

試しに…同じ素材で作った1枚生地の普通の日よけと、隙間だらけの「フラクタル日よけ」で、30分放置して、どれくらい空間の温度が違うのか比較! 撮影を行った7月2日は、気温35度という真夏日!

果たして、日よけの中の温度はどうなるのでしょうか? 放置して30分…

まずは、普通の日よけをチェック!すると、中の温度は…

画像14

29.5度。

続いて「フラクタル日よけ」。中の温度は…

画像15

27.2度。

というわけで、普通の日よけより、なぜか「フラクタル日よけ」の方が
2.3度低いという結果に!でも、たった2度のような気もしますが…

保さん:気温で1度とか2度違うと、体感温度が全然違います。

画像16

でも、気になるのは、日のあたっている「フラクタル日よけ」のほうが、どうして涼しくなるのかということ。保さんによると…

画像17

保さん:普通の日よけの方は、日よけ自体が熱くなってしまっているので、余計な熱といって「輻射熱」というのが放熱されてます。それで、空間の中が、熱くなっているというわけです。

画像18

確かにサーモグラフで見ると、ご覧の通り、普通の日よけは生地が赤くなり熱を持っているのに、

画像19

「フラクタル日よけ」のほうは青。熱を持っていません。というのも…

保さん:小さい三角形が集合したものが「フラクタル」模様なんですけども、この小さいものって、熱が当たっても、すぐ熱が逃げてしまうという性質があるんです。

画像20

そう!「フラクタル」模様の大きな特徴は、見た目よりも、とても面積が小さいということ。その分、熱を持たないから、まわりも涼しい。そして当然、風通しも良いので、より効率的に生地から熱を逃してくれるというわけ。まさに、いいこと尽くめの「フラクタル日よけ」ですが、保さんによると実はこれ、自然界のとある「フラクタルなもの」をマネて作ったそうで…

保さん:実は、「フラクタル日よけ」は木を再現したものなんです。

そう!「フラクタル日よけ」のイメージは「木陰」!今から10年ほど前、いい日よけがないか悩んでいた保さん。ある時「木陰が涼しいのはなぜだろう?」と、考えていたら…

画像21

たまたま訪れた京都大学の酒井教授の講演会で「木陰が涼しいのは、木がフラクタルの形をしているからでは!?」と閃いた! そこで、実際に作ってみたところ…見事、木陰を再現できたというわけなんです!

画像22

保さん:これが1枚の葉っぱだと思っていただきたい。これが集合して、大きな木になっているというイメージです。

画像23

木陰のようないい感じで涼しい「フラクタル日よけ」ですが、ひとつ弱点が…

画像24

そう、隙間だらけで雨が防げない! でも…

保さん:これが、「最大の武器」です!

画像25

実は、一般的な日よけやテントなどは、雨を防げるので「屋根」とみなされ、 法律により都市部などでは 建てられる場所が制限されてしまうんです。でも、「フラクタル日よけ」は、雨を防げないので 「屋根」にあたらず、どこにでも設置できます。特に注文が多いのが…

保さん:屋上です。

実は、屋上は法律で「屋根」が設置できません。でも、暑いから熱中症対策はしたい! そんなニーズに応えているんです。

画像26

屋上だけでも日本中にあるということで…

保さん:日本だけでも市場規模は1000億円。新しい分野ですので、今、競争相手がいない。是非、ライバルをお待ちしております。

「ロスフィー」は、「フラクタル」模様で…がっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:夏の日よけには最適じゃないですか?
森永さん:日本よりも中東とかすごく暑いところの方が、ものすごいニーズがあって。
加藤さん:雨の少ない地域ってことですよね。
森永さん:もう引き合いも来ているみたいですよ。

画像28

進藤さん:他にも、動物園とか水族館とか、お魚の養殖場などにも使われていて、やっぱり自然な日陰が、生き物に対するストレスが少ないそうです。
加藤さん:広がるな、「フラクタル」。すごいわ!

バスのシートは「ハケメ模様」で汚れが消える?そのヒミツは黄金比8:2!

続いてやってきたのは、大阪市中央区にある…

画像27

「住江織物」という会社。出迎えてくれたのは「住江織物」の事業部長、瀬戸貞弘さん。

スタッフ:売上げは、どのくらいなんですか?
瀬戸さん:会社の連結で、800億円です。

では、そんな「住江織物」の儲かる「模様」、教えてください。

画像29

瀬戸さん:こちら、「刷毛目(ハケメ)目」模様です。結構、何気なく普段見られてるかと思います。

この模様…どこかで見たことあるような…?何の模様でしたか?

瀬戸さん:バスの座席シートの模様です。

画像30

そう、「住江織物」が作る儲かる模様は、バスの座席シートの模様なんです!

画像31

確かに言われてみれば、バスの座席はこんな感じや…

画像32

こんな感じなど、どれも同じような模様が多いような…

スタッフ:バスの座席は、なぜこの模様なんですか?
瀬戸さん:ちょっと難しい…

あれれ? 実は瀬戸さん、車両担当ではあるんですが、デザインだけはちょっと専門外ということで…瀬戸さんとは30年来の仲良しコンビ、デザイン担当の島津邦康さんにバトンタッチ。

バスの座席は、なぜあの模様なんですか?

島津さん:汚れが目立ちにくいという特性がございます。色んな方が使うので、汚れに気を使ってデザインするように心がけています。

なるほど。でも、汚れを目立たなくするなら、黒でもいいような気が…

島津さん:黒だと、車内が暗いイメージになりますので、あまり好まれません。赤だと派手すぎる。ですから、ブルーがちょうど良いんです!

というわけで、島津さん曰く全国のバスのうち、実に7割ぐらいがブルー系模様のシートなんだとか!

島津さん:この模様で本当に汚れが目立たないのか、試してみましょうか。

画像33

島津さん:(バスでは)糸くず、ほこり汚れが多く見られます。これを上に、ふりかけたいと思います。
スタッフ:めちゃくちゃ、目立ちそうですね。
島津さん:「ハケメ」模様は目立ちません。100%目立ちません。自信あります。

じゃあ、やっていただきましょう!

画像34

ゴミをつけた模様が完成したようですが…

島津さん:どこに汚れがついてるか、ご確認ください。
スタッフ:これ、付いてるんですか?
島津さん:はい。
スタッフ:汚れ、どこですか?

画像35

島津さん:こちらになります。

画像36

島津さん:これが、糸くずが無い状態。

画像37

島津さん:こちらが、糸くずがある状態です。

画像38

島津さん:この辺りも糸くずがあります。

画像39

島津さん:実際、ここまでほこりが付くかわかりませんが。
スタッフ:今回はオーバーにですね。

画像40

青単色に同じゴミをつけた場合と比べてみると、一目瞭然ですよね。 この目立たなくするための工夫が…

島津さん:コントラストが激しい模様にしております。

画像41

同じ模様でも、コントラストが弱いと汚れが目立つし、派手さがないとゴミの色次第で目立っちゃう! なので、バスの景観を邪魔しないデザインで、コントラストと派手さを表現しないといけないという、「住江織物」さんが割り出したベストの色比率は…

島津さん:ブルーが80%。その他の色が20%くらいにすることによってバランスがとれます。

ブルーと他の色のバランスを、8:2にすること! しかし、この8の青の方がめちゃめちゃ大変らしい!?バスシートの工場に行けばわかる、ということですが…

画像42

島津さん:こちらで、バスシートのベースとなるモケットを製造しております。

画像43

「モケット」とは、縦糸と横糸で作る普通の生地とは違い、強度の強いパイル糸を加えることで、毛先が分厚く摩耗に強い生地。

画像44

島津さん:例えば3mm厚の織物だとしたら、削れていっても、0.1mmまで柄が消えません。

バスの座席は10年の耐久性が求められるので、モケットじゃないと作れないんです。

画像45

縦糸と横糸プラス、フカフカにするためのパイル糸を足さないといけないので、糸の量は通常のおよそ1.5倍!

なので、1つのバスシート模様を作るために、3200本の糸を1つの機械に集めて作ることに!? さらに、「住江織物」さんの糸のこだわりが…

島津さん:毎回、色を作り変えます。1つとして同じ色はありません。

同じ色は2度と使わない! だから青い糸だけでも…

画像46

島津さん:ほんの一部ですけど、今まで作った青の糸です。
スタッフ:毎回作り変えるんですか?
島津さん:全部変えます。エグイです。
スタッフ:なんでそこまでこだわるんですか?
島津さん:糸というのは、織物の根本になりますので。縦糸が瀬戸だとしたら、横糸は私。パイルの部分が、モケットの製造に関わった皆さんの想いです。これが全て1つになって「ハケメ」模様が完成して、皆さんにお届けしています。

そんな想いを込め作られた「住江織物」のバスシートシェアは、なんと40%というからスゴい!

「住江織物」は、「ハケメ」模様で…がっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:すごいね。バスの椅子の模様、なんでこんな模様なのかなって、正直思ってました。これ、海外の観光バスも当然ありますよね。そのニーズはどうですか?

画像47

島津さん:海外の場合、落書き調のデザインっていうのが結構ありますね。
加藤さん:子供の落書きみたいなデザインにして、誰が落書きしても、わからないように。おもしろいですね。

日本中の坂道で見かける「Oリング模様」!実は、日本で3社しかできない技術が使われていた!

続いてはスタッフが気になった…

スタッフ:あれ、模様ですね。

画像48

なぜか日本中の坂道で見かける、この「丸い模様」。言われてみれば確かに、色んな坂道に付いています! これだけあるということは、相当儲かっているに違いない!…ということで、やって来たのは愛知県岡崎市にある…

画像49

「丸和企画」という会社。こちらでホントに坂道に付いている丸い模様を作ってるんですか?「丸和企画」の鈴木智美社長に話を伺いました。

鈴木社長:はい。作ってます。「Oリング」模様ですね。

鈴木社長によると、あの丸い儲かる模様の名前は…

画像50

「Oリング」模様!

スタッフ:売上げは、どのくらいなんですか?
鈴木社長:年間「〇」を12万個ぐらい作ってます。

売上げの表現がやや独特ですが何やら儲かってそう! というのも…

鈴木社長:日本で3社しかやってないので、そのうちの1社です。

画像51

鈴木社長によると、約50年前に「Oリング」模様を日本に持ち込んだ会社が、模様の付け方を「丸和企画」を含む全国たった3社にだけ教えたんだとか! でも、この「Oリング」模様とは、そもそも何なんでしょうか?

鈴木社長:コンクリートの坂道の滑り止めです。

そう!この丸い模様は、コンクリートの坂道を滑りにくくするために付けられてるんです。

画像52

では、この「Oリング」模様があるとないでは、どれくらい違うのでしょうか? 坂道を再現した模型で実験!

画像53

ゴム製の靴に、同じ重さのオモリを入れ…

画像54

角度をつけていくと…

画像55

「Oリング」模様がある坂の方が、滑りにくい! 実はこれは、丸模様のミゾのおかげ!

画像56

実際の坂道でも…「Oリング」の凹みにタイヤが引っかかるから、滑りにくい!

でも、ここで気になるのは、このミゾがどうして真っすぐじゃなく、丸模様なのかというところ。そのヒミツは作り方を見ればわかる!ということで、特別に「Oリング」模様作りを再現してくださるという。

画像57

今回は、坂道ではなく1m四方の箱に模様をつけていきます!

その「Oリング」の大きさは…

画像58

直径144mm。溝の幅は27mmで深さは11mmと細かく決まっているんです!これは1番タイヤが引っかかるサイズなんだそう。と、ここで!

画像59

鈴木社長:コレを使います。

このゴムで出来た型を使い、コンクリートが固まる前に模様を作るのですが… 実はこの「Oリング」模様、形だけでなく、マルとマルの距離も決まっているんです!

画像60

横は300mmで、縦が500mm! どうしてなのかというと…

鈴木社長:軽自動車のタイヤが、全てリングに当たるようになってます。

そう、1番小さな軽トラのタイヤでも、どこから走ってもマルの凹みに当たるように距離が決められているんです。

では、そんな緻密な模様をどうやってコンクリートが固まる前につけるのでしょうか?

作り方を見てみると…

画像61

ん!? 何やら赤い板を出してコンクリートの上に置きました!

画像62

鈴木社長:これは定規です。

画像63

すると、ヘコミのついた「定規」と呼ばれる板と、先程の丸いゴム型を使い、職人さんが手作業でどんどん模様を作っていきます!

これは、実際の坂道でも…

画像64

定規とゴム型を使い、同じようにして模様をつけていくんです。もちろん道の幅が広くなっても、定規のサイズを変えて同じように、職人さんが手作業! というのも…

画像65

坂道は全て形が違うので、機械では出来ないんです。そして数時間後…ゴムの型を外せば…

画像66

「Oリング」模様が完成!

「丸和企画」は、「Oリング」模様で…がっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:実は難しいんですよ。輪っかをハメてるだけじゃんと思われる方も、いらっしゃるかもしれないですけど…

画像67

森永さん:円形のエッジのところにタイヤが引っかかって、滑らなくなるんです。

画像68

森永さん:その角をしっかりさせるためには、水と空気を抜かないといけないんですよ。その技術がなかなか難しいんで、全国で3社しかできないんです。
加藤さん:そういうことなんだ。やっぱり滑り止めには、四角とかじゃなくて、丸が一番いいんですか?

画像69

鈴木社長:そうです。施工した時に(型を)取る作業があります。角があったりすると、コンクリートがくっついてきてしまうんです。
加藤さん:へえー、スゴい!


(▼)『がっちりマンデー!!』『がっちりスクール!!』情報はコチラ
<各種公式SNS>
Twitter@gacchiri_m
Facebook@gacchiri
LINEIDgacchiri_monday
LINEQRコード

QRがっちり

#儲かる #がっちりマンデー#がっちりスクール #フラクタル #ハケメ #バス #Oリング #坂道