知られざる100周年企業を徹底取材!①建物の基礎!コンクリ杭の「ジャパンパイル」!②鍵で600億円!日本で初めて南京錠を作った「アルファ」!③東京駅&日本武道館&六本木ヒルズの空調を作る「高砂熱学工業」!地下に潜む超強力マシンのスゴ技とは?
今回のがっちりマンデー!!は…
「100周年なのに知らない会社」
会社が創立100周年ということは、
1923年、つまり大正12年にできた会社が
今日まで生き残ってるということ。
その顔ぶれは…
炊飯器や電気ポッドなどの「タイガー魔法瓶」、
カレーや調味料でおなじみの「エスビー食品」と
当然名だたる超有名企業ばかり!と思いきや…
なぜかその中には、
100周年なのに、全然名前を聞いたことがない…
正直、何をしてるのか分からない、
という会社も結構ある。
でも、長く続いているという事は、
きっと儲かっているはず!
というわけで、今回、
知られざる100周年企業を徹底取材!
すると、ありました!
100年儲かって生き抜く秘訣が!
巨大な杭を、バンバン打ってる会社が100周年!
意外と知らない、秘密のグルグル工法って?
日本中の巨大ビルを、
まとめてバンバン冷やしてる会社が100周年!
東京駅、日本武道館、六本木ヒルズ…
おうちのエアコンとはひと味もふた味も違う!
超強力マシンのスゴ技とは?
今回は100年分の知恵が詰まった
がっちりヒストリー満載です!
※以下、10月22日放送の書き起こしです。
建物の基礎!コンクリ杭の「ジャパンパイル」!強い杭を作る秘密はグルグル工法?
100周年なのに知らない会社!
やってきたのは、関東のとある建築現場。お出迎え頂いたのは、ジャパンパイル工事部の福井寿大さん。
福井さん:よろしくお願いします。
最初の知られざる100周年企業は「ジャパンパイル」!
確かに聞いたことない。工事部長の福井さん、こちらの会社は何をやってる会社なんですか?
福井さん:杭です。これで建物の基礎を支えます。
そう!「ジャパンパイル」は、コンクリートの杭を打つ会社!
この杭、ビルなどを建てる前にそのビルが倒れないよう、先に地中深くに打ち込む。
みなさんも、工事現場でゴン!ゴン!ゴン!という音を聞いたことありませんか?あれをやっているのが、ここ「ジャパンパイル」なんです。福井さん、そんな「ジャパンパイル」の年商はどれくらいなんですか?
福井さん:866億円です。
「ジャパンパイル」の売上げは近年も右肩上がりで、昨年は過去最高益の866億円!国内のコンクリート杭のシェアは3割というから、スゴい!
この日 伺った現場は、とある会社の物流倉庫を建てるために杭を打つらしいのですが、一体どう打っているのか。ちょっと見せてもらうことに。
福井さん:今からあそこに穴を開けます。
スタッフ:釘みたいに打つのではないんですか?
福井さん:昔はそうだったけど、今は先に穴を開けて、そのままそこに杭を建て込みます。プレボーリング工法です。
そう!昔は杭というと、上からゴン!ゴン!と力を加えて打ち込む打撃工法がほとんどだったのですが、これだととにかく音がうるさい!ということで…
最近では、先に地面に穴をあけてから…
杭を差し込む。
というわけで、ドリルがグルグルと回って地面に入っていきます!
すると横っちょから、泥が出てくる!そして、これをかき出す!
こうして、どんどん穴を掘っていくこと1時間。
今度はそのドリルを抜いていくんですが、ここでちょっとポイントが。
ドリルの反対側に、青いパイプが引っ付いていて…
実はこのパイプから、ドリルの先端に薄めのコンクリートを送り込んでいるんです。
ドリルを抜きながらコンクリを入れる。これによって、穴が崩れるのを防いでいるんです。ここまでできたらいよいよ、杭打ち開始!
ゆっくり、クレーンで杭を差し込んでいきます。まっすぐ慎重に入れていき、全部入った!と思ったら…
あれ、2本目の杭が。もう1本入るらしい。1本目の杭とプレートで繋ぎ、2本目の杭もどんどん穴に入っていきます。そして…
3本目の杭もやってきた!
これも、グイグイと押し込んで…
なんと4本目の杭まで。結局4本の杭が穴の中に入って、杭の長さは37mに!1カ所にかかった時間は、およそ3時間!
この建築現場では、500カ所以上に杭を立てるっていうから大変!
さて、そんな「ジャパンパイル」さんですが、さらにスゴいのがこの杭を自社で作ってるということ。一体どのように作られているのでしょうか?
「ジャパンパイル」の茨城工場へ。
工場長の川端竜一さんに案内していただくと…
向こう側の端が見えないほど広い!
長い工場の中を3分ほど歩いていると…
何やら半円の型のようなものに、網のようなものが入れられています。
川端さん:組立と言いまして、空の型枠に鉄筋カゴを入れている作業になります。
鉄筋カゴとよばれる鉄の骨組みが入った型枠に…
コンクリートをどんどん入れていきます。
全部入ったら、これまた半円状のフタが。ここからが一番大事な工程。一体何が…。すると…
型枠がゆっくり周り始めました!どんどん早くなって…
最終的にはめちゃめちゃ高速に!回ってます!
工場長、これ何をしているんですか?
川端さん:遠心成形です。徐々にスピードをあげて中空円筒状にします。
スタッフ:中空円筒状?
川端さん:いわゆる筒です。
そう、型枠をぐるぐる回すことによって…
遠心力で中のコンクリートが外にくっついて、筒状に成型されるんです。工場長曰く、この工程が筒の強度にとってはすごく重要とのこと。
川端さん:水が少ない方が、強度が出やすいんです。パサパサになり成型しづらい面もありますが、遠心成形をかけることで、パサパサのコンクリートも成型ができるようになります。
そう!コンクリートは水分が少ない方が強いのですが、その分 成型がしづらい!
しかし、ぐるぐるまわすことによって遠心力で圧力が外に押し広げられ、パサパサのコンクリートでも成型できちゃう!だから、強い杭ができるというわけ。
成型が終わった杭は、最大80度の蒸気で10時間蒸して型を外し…
外に出して7日間ねかせたら、やっと杭の完成。この茨城工場では多い時で1日に350本の杭を作っていて、1年間で作る杭の長さの合計は約400km!「ジャパンパイル」全体だと1500km以上で…
東京から那覇くらいまで行けちゃうというからスゴい!ということで…がっちり!ですね!
日本で初めて南京錠を作った「アルファ」!
100周年なのに知らない会社!
続いての知られざる100周年企業があるということで、やってきたのは横浜市にある…
「アルファ」という会社。聞いたことが、あるようなないような…
お出迎え頂いたのは、「アルファ」社長の塚野哲幸社長。早速ですが、何で100周年か教えてください!
塚野社長:これです。有名な南京錠です。
スタッフ:ということは「アルファ」さんは…
塚野社長:鍵の会社です。
そう「アルファ」は、1923年に創業して今年100周年を迎える鍵の会社。
確かに、あちこちでよくみかける「南京錠」のマーク…
よくみると、「アルファ」!
おうちのドアの鍵も、そういえば「アルファ」と書いてありますね!
スタッフ:年商は?
塚野社長:昨年度で628億円です。史上最高の数値まで上がっています。
この「アルファ」、年商はグングンのびて…なんと628億円!40年前の2倍以上というから、スゴいです!でも、なんで「アルファ」は600億も売り上げる鍵会社になれたのでしょうか?
社長いわく、一番のポイントは新しい日本初の鍵にどんどん挑戦して、どんどん作ってきたから!らしい。
例えば、シリンダー錠という鍵を100年前に日本で初めて作ったのも「アルファ」。
あの南京錠も、日本では「アルファ」が初めて作ったんです。他にも…
塚野社長:日本初でいうとコインロッカーになります。創業者がアメリカに視察に行った時に鉄の箱があって。日本のレジャー施設とか駅とかで活用できる、という発想で日本に持ち込みました。
そう!駅などに昔からある、コインを入れて鍵を閉めるコインロッカー。
これを1964年に日本で最初に作ったのも、実は「アルファ」!
そして、そんな鍵の中でも、今「アルファ」が一番儲かってる日本初のものがある!ということで、その鍵のプロ、アルファ取締役の山本昌明さんに伺うと…
山本さん:はい、これです。
出てきたのは、何やら白い棒のようなものと鍵。これって…
山本さん:車のドアについていて、皆さんが乗り込むときに握って開けるとドアが開く。
そう、車の鍵。こちらを日本で初めて作ったのは「アルファ」。
1933年、創業したばかりの日産自動車から、車の鍵の製造依頼が来たのをきっかけに…
それから90年、今でも日産自動車の鍵のほぼ100%は「アルファ」が作ってるんだとか。
そんな車のキーの世界も進化が進んでいるそうで、今の主力はこちら。
山本さん:リモコンキー。押すと開いたり閉まったり!
このリモコンキー、電波を使って鍵を開けているのですが、そのシステムが結構複雑とのこと。すごくざっくりとその仕組みを説明すると…
リモコンキーから、電波でドアに向けて「ある数字」を送信。その数字がドア側の数字と合えば、鍵が開くのですが…これだと、悪い人がいろんな数字をバンバンいれていくと、いつかは開いちゃう。
そこで、この数字を変える仕組みがあるんです!その変えるタイミングは、鍵を開ける時。
鍵が開く瞬間に、リモコンキー側からドア側に「次の数字はこれだよ」と教えてあげる。そうすることで、毎回 鍵を開ける時に、新しい数字でマッチングさせることができるというわけ。
今では、「アルファ」の年商の60%以上を自動車関連が占めてる!というから、ハンパない!
「アルファ」は…いろんな鍵で…がっちり!
東京駅&日本武道館&六本木ヒルズの空調を作る「高砂熱学工業」!地下に潜む超強力マシンで超快適に?
続いてやってきたのは…
東京都・新宿区。
お出迎え頂いたのは、「高砂熱学工業」社長の小島和人さん。
「高砂熱学工業」さんは、一体なにで100周年なんですか?
小島社長:私たちは空調システムの会社です。
そう、「高砂熱学工業」は空調、つまりエアコンの会社。そして…
スタッフ:年商は?
小島社長:昨年度は3388億円。がっちり!です。
でかい!
でも、そんなに儲かってる空調の会社なのに、なぜかお名前を聞いたことがない…社長、どんなエアコンを作ってるんですか!?
小島社長:原理は同じなんですけれども、大きな建物だったり工場だったり、ホテルなど、色んな種類の空調を提供しています。
そう!「高砂熱学工業」が手掛ける空調システムは、とにかくスケールがでかく、ビルをまるまる冷やしたり暖めたり。しかも、やってるところがまたスゴい!
小島社長:東京駅、日本武道館、六本木ヒルズです。
2012年にリニューアルした東京駅や1964年開業の日本武道館、さらには六本木ヒルズまで、超有名な建物ばかり。さらに!
小島社長:東京ドームも施工させていただきました。ドームの中の温度・温湿のコントロールのみならず、空気膜の構造を換気にて支えています。
そう!あの東京ドームの空調も「高砂熱学」!あの屋根がふくらんでいられるのも「高砂」のおかげ!だから、レフトスタンドの柱をよく見てみると…
「高砂熱学」と書いてあります!
でも、ここで気になるのが、なんで大きな建物になるとみんな普通のエアコンじゃなくて「高砂熱学」になるのかということ。
社長いわく、その理由は「高砂」の冷やし方を見ればわかる、とのことで渋谷駅へ。案内して頂いたのは、「高砂熱学工業」の蟻川洋祐さん。
スタッフ:高砂さんが施工したビルがあると伺ってきたんですが。
蟻川さん:はい!あちらです。渋谷スクランブルスクエアも施工させて頂いております。
そう、渋谷スクランブルスクエアの空調も「高砂熱学」がコントロール!
そして、やってきたのは地下6階。ここに「高砂」の空調の心臓部があるらしいのですが、一体何が!?
蟻川さん:この「ターボ冷凍機」で冷たい水を作りまして、それが冷たい風に変わってます。
地下6階の機械室の中にあったのは、「ターボ冷凍機」という名前の巨大な灰色の機械。
普通、おうちなどで使うエアコンは、室内のエアコンと外の室外機をパイプでつなぎ、そのパイプの中にある冷媒で、熱を中から外に、冷たさを外から中に運んでお部屋を冷やす。
ところがこれだと1対1なので、部屋がたくさんあって広いビルだと、外壁がほとんど室外機だらけになる危険も!そこで、高砂さんが考えたのが…
機械室の「ターボ冷凍機」を使って、キンキンに冷たい水をまとめて作り、その水を水道のように各エリアに送り込む作戦。最後はその水に、風をひゅーっと吹きかければ…ひんやりとした風が出てくる!
ぬるくなった水は、またまた冷凍機に戻っていくという仕掛けなんです!
こうして、各エリアに送られた水によってやっと冷えた風が、それぞれの吹き出し口から出てくるというわけ。小島社長、年間の施工件数はどのくらいなんですか?
小島社長:8000件のプロジェクトを担当しています。100億円以上の物件は、年に1件か2件ですね。
いやいやいや、十分です社長!
「高砂熱学工業」は…空調システムで…がっちり!
(▼)『がっちりマンデー!!』『がっちりスクール!!』情報はコチラ
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