3月12日は「サイフ」の日

「財布の中身は "年齢×1000円が妥当" という説は本当?」

電車の中吊り広告として、新人の頃に書いたコピーがある。当時はツイッターで話題にしてくれる人もいて、コピーライターの仕事ってこういうことなのかな、と実感できる仕事になった。クライアント名は伏せるが、売らんかな、としているコピーではないのに売上も伸びた。広告を打てば打つほど売上が伸びるので、売上加速装置として、最初は都内だけだったはずが全国で使ってくれた。

毒にも薬にもならないコピーが世の中には多い。その証拠に、「最近、印象に残ったコピーって何かある?」と聞いて、答えられる人はほとんどいない。商品とは関係が遠いような言葉でも、その商品じゃないと言えないことでなくても、話題になりさえすればそれでいいのかな、と言えば、それでいいのではないかと僕は思う。少なくとも、渾身の一杯、とか、お肌にハリツヤ、みたいなものよりは。

コピーのネタ自体は、一般常識として、これまでも言われてきたことだが、知らない人も多かったのだろう。電車の中でこの広告を見て、はて、自分の財布の中にいくらあるだろう?とおもしろがってくれたのだと思う。

こういうコピーをもっと書いていけたらいいなと思う。コピーの仕事のご依頼はぜひ、「志賀章人」で検索して、フェイスブックからでも、ツイッターからでもお問い合わせいただけると嬉しいです。旅、シェア、アニメ、ならコピーライター界でNo.1だと思う。誰よりも知見があるし、誰よりも感情移入できるから。

どんなクライアントでも書けるのがプロのコピーライターという人がいるけど、僕はそうは思わない。なんであの人がそのクライアント担当してるの?というミスマッチは現場には実に多い。毒にも薬にもならないコピーが生まれる原因はそこにある。勉強して理解しても共感が追いついていないと、クライアントが選んでくれたコピーで納得してしまう。それは自信がないからだ。商品やサービス、クライアントの哲学に感情移入できると、このコピーがいいんだ、と、クライアントと同じ土俵で意見を戦わせることができる。それがどれだけ大切なことか。

感情移入できるクライアントしか担当しません、なんて言ってられないのが代理店コピーライターだけど、フリーランスになった僕はそこにこだわっていきたい。そして、強みにしていきたい。

由来は「312」が「さいふ」と読めることから。

3月12日は「サイフ」の日

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