3月24日は世界結核デー

子供心に残るシーン(映像)というものがある。一度しか見てないはずなのに、とくに有名な映画や番組というわけでもないのに、なぜかいつまでも覚えているワンシーン。

ぼくにとって、そのひとつが滝廉太郎の生涯を描いたドラマで、彼が血を吐くシーンである。人が血を吐くことがあり得るなんて想像だにしなかったのだろう。今見れば安っぽい映像であるはずだが、当時のぼくには目の前で目撃したかのようにリアルであり、心に鮮明に深く刻まれた。

結核を知ったのはそのときだ。滝廉太郎のように血を吐いて死ぬ、恐ろしい病。坂本龍馬からの一連の流れで幕末にもハマっていたぼくは、ときを同じくして高杉晋作も結核で死んだことを知る。致死率100%。隔離されて死を待つしかない結核。怖すぎる。

そして、大人になった今でも怖すぎる。結核は世界でHIVの次に死者の多い感染症。一年に900万人が発症し、150万人が死亡している。咳やくしゃみなどから空気感染し、世界人口の3分の1が感染しており、1秒に1人単位で感染者が生まれているという。

比較的、途上国で蔓延する病気であり、日本はマシなほうだが、花粉症と一緒に発症するとものすごい勢いで感染するかもしれない。空気感染って、ウイルスとして最強だよなぁ。

世界結核デーとは、WHOが結核根絶への誓いを新たにするために制定した日。コッホが結核菌を発見し演説した日にちなんで3月24日となった。

3月24日は世界結核デー

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