3月22日は「世界水の日」

奈良日日新聞の意見広告にこんなコピーがあった。

きっと空気も、コンビニで売るようになる。

いつか水で戦争がおこると思う。

ばあちゃんは、買った水の方があやしいと言う。

そろそろ、水の偽装がはじまる頃か。

baseの西島智宏さんが書いたコピーだが、ぼくの心にずっと残っている。

きょう、「風の谷のナウシカ」の漫画版を読んだ。はじめて読んだときは、難しくてついていけなかったのだが、二回目となる今回はスルスルと頭に入ってきた。ナウシカたち人間は腐海では生きていけないわけだが、それは腐海こそ清浄な空気に満ちた正常な世界だからだ。放射能に汚染された大地に適応するために作り変えられた人間は、清浄な世界では血を吐いて死んでしまう。王蟲をはじめ腐海の植物は地球を浄化しているので、人間と対立しているわけだ。世界に疑問を持ったナウシカは、世界を滅ぼした元凶でもある巨神兵とともに、その謎に迫っていく。クライマックスでは、ブラックボックスの中から人間をコントロールしようとする体制側に立ち向かう。体制は地球が完全に浄化したころに人間たちを空気に対応できるように元に戻すと言う。しかし、ナウシカは言う。腐海とともに生きる今の自分たち、ひとりひとりこそが人間なのだと。体制が正義らしきものを決めて、その通りに生きるのは間違っていると。

話が大きく逸れてしまったが、ナウシカは未来の話。現代も、環境汚染が進み、核戦争が起き、水を争う世界になれば人類はナウシカの世界に迷い込んでしまうかもしれない。でも、こうして物語にすることで、環境問題が胸に刻まれ、自分ごと化できる。いま、求められているのは、ニュースではなく、物語なのだ。

3月22日は「世界水の日」

1992年の国連総会で決定。国際デーのひとつ。地球的な視点から水の大切さ、貴重さを世界中の人々がともに見詰め直す日。日本では「地球と水を考える日」としている。

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