2月29日は「富士急」の日
僕は逗子に住んでいた。
逗子の何がいいかって、富士山が見えること。逗子海岸から江ノ島を探せば、その先に富士山が見える。北斗七星を見つければ、北極星が見えるように。ただし、曇っていて富士山が見えない日もある。きょうは見えるかな、見えるとしても、どれくらいクッキリ見えるかな、それが毎日の楽しみだった。
週の半分は、湘南T-SITEに行くためにバイクで134号線を走っていた。北海道のオロロン街道や新潟の笹川流れをはじめ、全国の道路を走ってきたが、134号線がいちばん好きだ。
逗子を抜けて、材木座、七里が浜、稲村ガ崎、行合橋、片瀬江ノ島、そして、辻堂へ。目の前に富士山を眺めながら海岸線をひた走る。ときに、しらす漁が行われていたり、昆布を干していたり、鎌倉高校の学生たちが駆け下りてきたり、夕日にシャッターを押す老夫婦が見えたり。毎日変わる風景と情景は何度往復しても飽きることがない。
逗子に住んでいた、と過去形で書いたが、つい先日、「辻堂」に引っ越した。湘南という意味では、これからも134号線を走り続ける暮らしは変わらない。今年は住所不定の一年になりそうなので、家賃を徹底的に抑えるためである。いつか、いや、3年後には逗子に戻ってこれたらいいな。
富士急といえば、「日本一の富士山と日の出を映し出す「精進湖」 決意を新たにする元旦の朝」という記事を書いたことがある。ここで言いたかったのは、富士山に魅きつけられ、圧倒され、感動するのは、今を生きる人の中に眠る太古の昔から受け継がれてきた遺伝子が呼応しているせいかもしれないということ。彼らが見てきた景色がそこにあり、生きてきた時間以上の過去が、精進湖に映し出されるのではないかと思うほどだった。
富士急行の企業理念は、「富士を世界に拓く」。ふ(2)じ(2)きゅう(9)の語呂合せで、富士急行が2003年に制定。
2月29日は「富士急」の日
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