4月15日 大手銀決算ではGSの強さが目立つ。JPは引当金差し戻しを除くとコンセンサス対比でやや物足りない印象
Goldman Sachs {GS}
-世界最大の投資銀行。投資銀行、マーケッツ業務においては世界最大のプレゼンスを誇る。
-主要セグメントはマーケッツ業務を主とするグローバルマーケッツ(40%)、アセットマネジメント業務(25%)、投資銀行業務(20%)、消費者向け・ウェルスマネジメント業務(15%)。
-21/12期決算発表では、純営業収入 YoY+102%、$17.70bil(予想$12.56bil)コンセンサス上振れ、上限予想$14.28bilを上振れ。
-EPS $18.60(予想$10.22)コンセンサス上振れ、上限予想$12.65を上振れ。
-投資銀行業務 YoY+73%、$3.77bil(予想$2.90bil)コンセンサス上振れ。アドバイザリー、ECM、DCM、融資の全てが上振れ。
-グローバルマーケッツ YoY+47%、$7.58bil(予想$5.31bil)コンセンサス上振れ。2010年以来の高水準を記録。
-株式トレーディング収入 QoQ+55% / YoY+68%、$3.69bil(予想$2.38bil)コンセンサス上振れ。
-株式委託収入 QoQ+44% / YoY+69%、$2.58bil。エクイティファイナンス QoQ+86% / YoY+65%、$1.1bil。
-FICC収入 QoQ+31% / YoY+107%、$3.89bil(予想$3.04bil)コンセンサス上振れ。
-米国および世界経済は2021、2022に回復傾向が続くことを予想。
-米国のGDP成長率は、2021年がYoY+7.2%、2022年がYoY+4.9%と予想。
-グローバルのGDP成長率は2021年がYoY+6.7&、2022年が+4.7&と予想。
JP Morgan Chase {JPM}
-世界最大のユニバーサルバンク。個人向けの銀行業務では米国シェアNo.1、投資銀行サービスではグローバルNo.1。
-21/12期1Q決算発表では、純営業収益 YoY+14%、$33.12bil(予想$30.49bil)コンセンサス上振れ、上限予想$31.76bilは未達。
-EPS (GAAP) $4.50(予想$3.10)コンセンサス上振れ。景気見通し回復に伴う、引当金差し戻し(総額$5.2bil)によるEPS押し上げ効果は約$1.29。
-調整済みEPS $3.31(予想$3.10)コンセンサス上振れ、上限予想$3.73は未達。
-CCB(個人向け銀行業務)収入 YoY-6%、$12.5bil。
-純金利マージン(NIM)1.69%(予想1.79%)コンセンサス下振れ。住宅向けローン収入はYoY+26%、$1.5bil、クレジットカード・自動車ローンはYoY-7%、$5.4bil。
-投資銀行収入 YoY+222%、$2.99bil(予想$2.65bil)コンセンサス上振れ。
-アドバイザリー収入 $680mil(予想$845.8mil)コンセンサス下振れ、株式引受 $1.06bil(予想$745.5mil)コンセンサス上振れ、債券引受 $1.25bil(予想$981.5mil)コンセンサス上振れ。株式・債券引受好調。
-株式トレーディング収入 YoY+47%、$3.29bil(予想$2.31bil)コンセンサス上振れ。
-FICC収入 YoY+15%、$5.76bil(予想$4.97bil)コンセンサス上振れ。
-総貸付残高 $1.011tril(予想$994.86bil)コンセンサス上振れ。
-不良債権残高 $9.71bil(予想$11.04bil)コンセンサス上振れ。
-ダイモンCEOは個人向け銀行業務の状況はコロナ前の水準まで回復しているとコメント。
-3月の旅行支出は2月比でMoM+50%。
-住宅融資のオリジネーション件数もYoY+40%となったが、金利上昇の影響によって2Qは軟化する見込み。
-景気が回復している一方でクレジットカードの処理残高は鈍い状況が続いている。
-バイデン大統領によるインフラ支出、量的緩和の継続を支えに米国経済は引き続き回復することを見込む。
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