日本精工(6471)とTimken(TKR) ベアリング事情

日本精工{6471}
- 自動車生産見通しの下方修正リスクが顕在化しているが、NSK(日本精工)は産業用途(インダストリアル)ベアリング、精密製品の販売増によってネガティブな影響をオフセットすることが可能と考える。
- ルネサス那珂工場で発生した火災に伴う影響は現時点では不明と経営陣は述べている。22/3期1Q(4-6月期)の自動車部品事業の売上を押し下げると予想。
- 車載半導体不足による悪影響は2021下半期に回復に向かう見込み。
- 22/3期1Qの業績は自動車向けの弱さを、産業用途ベアリングがオフセットしよう。
- 工作機械受注の回復や顧客側の在庫が低位に留まっていることから、3Q(10-12月期)から精密製品(ボールねじ、リニアモーションガイドなど)の需要が上向いており、この傾向は継続すると考える。
- 中長期的には欧米ベアリングメーカー(SKF、Timken)の利益率にNSKがキャッチアップすることが可能と考えている。
- 会社側はより成長が見込める産業用ベアリングの強化、アフターマーケット比率を高めることに注力すると述べている。戦略の方向性としては正しい印象。
- 日系メーカーのアフターマーケット比率が低いのは、日本国内で中古自動車市場の規模が小さいこと、欧米で補修用ベアリングが調達される際にはコストや物流網の問題から現地メーカーから調達する傾向が強いことが背景。
- ベアリングメーカー各社の株価パフォーマンスを比較すると、EV・風力向けなど成長分野でのエキスポージャーが高い企業評価をされている印象。
- SKF (SKFB.SS) は燃料自動車(ICE)向けベアリングのシェアがSchaeffer (SHA.GY)と比較して低かった一方、EV向けで大きく躍進したことでOEMメーカー向けのシェアを伸ばしている模様(Tesla向けのシェアはほぼ100%)。
- Timken(TKR)も再生エネルギーが売上高に占める割合が足元では12%にまで拡大している。

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