テラドック アマゾンの遠隔医療事業拡大について
昨晩17日、アマゾン{AMZN}が遠隔医療事業を拡大するとの報道を受け、ライバル企業の株価が下落。(TDOC -4.4%、AMWL -4.5%)
ネット通販大手のアマゾンが医療サービス「アマゾン・ケア」を全米に拡大すると発表した。アマゾンは19年9月から本社を置くワシントン州で従業員とその家族向けにアマゾン・ケアの試験運用を始めていた。コロナ禍で遠隔医療サービスの需要が拡大し、試験運用が好調だったことで全米展開に踏み切った。現在のマーケットでは大きく株価に影響を与えたニュースであるがアマゾンは急成長中の遠隔医療業界における競合企業の一社にすぎず、テラドックの先行者メリットやアマゾンに対する規模の優位性を考慮すると業界の競争環境を大きく変えるものではないと考える。潜在的顧客数 (米国だけで1億9000万人前後) が多いのでアマゾンが参入しようが普及率拡大による成長ストーリーに変化なし。
Teladoc {TDOC}
- 米国最大手の遠隔医療サービスプロバイダー。
- 同社が提供する遠隔医療プラットフォームは24時間7日間いつでも使えるよう整備されており、2020年春時点では175ヵ国で事業を展開。海外では主にスペイン、カナダ、中国、フランスなどが主。
- 遠隔医療の用途は主に緊急性を有しない(Non-Urgent)病状から緊急性を有する癌・心臓病など幅広く対応している。TDOCのサービスで対応できる病状の総数は約450種。
- 契約している顧客は大企業や保険会社が大半であり、その他ではチャネルパートナーやパートナーであるCVSの実店舗を通じた遠隔医療サービス(Direct-to-Consumer)なども提供。DTCでは顧客がCVSの店舗にて遠隔医療サービスを受けることが可能となっており、一回のビジット毎に利用料金が生じるビジネスモデル。
- 業界2番手のAmerican Well(Amwell)と比較した際の事業規模はTDOCが約5倍。
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