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まるで「パートナー」と一緒に買い物をしているみたい!次世代のECサイトに挑戦中。
はじめまして、Link AI広報担当のりんかです!
今回は、「ECサイトでのAI活用事例」をテーマに、みなさんのECサイト運営やビジネスにどう活かせるのかを深堀りしていきます。ECサイトにおけるAI活用は、商品レコメンドやチャットボットによる接客など、さまざまな事例がすでに存在しますよね。でも、現状は「ECサイトのなかにチャットボットを設置する」仕組みが主流です。
一方、Link AIが目指しているのは「チャットボットの中にECサイトを組み込む」という逆転の発想です。なぜそんな逆転の発想をするのか? それは、将来的に「ECサイトに買いに来た」という認識よりも、「自分のことをよく知っているAIパートナーが、生活や状況に合わせておすすめを提案してくれる」という自然な購買体験を実現したいから。
この記事では、まずは従来のECサイトでのAI活用事例をおさらいしながら、その課題点やより発展的な取り組みについてまとめます。後半ではLink AIがどのように会話のなかで“買い物が完結”する仕組みを検証しているか、その魅力とメリットを具体的な行動レベルで紹介します。いままさにEC運営でAI活用を検討している方や、新しい購入体験を提供したいと考えている方のヒントになればうれしいです。それでは早速はじめていきましょう!
1. ECサイトにおけるAI活用事例
「AI×EC」は大きく分けて以下のような領域で活用されています。
パーソナライズされた商品レコメンド
ユーザーの閲覧履歴や購入履歴、行動パターンなどを分析し、個々の嗜好に合わせた商品を自動的に提案します。たとえばAmazonやNetflixのおすすめ商品・作品のように「自分がまだ知らないけど、欲しいと思えるもの」に出会えるのが大きな魅力です。オンライン接客とチャットボット
24時間365日、自動で問い合わせや商品選びをアシストしてくれるチャットボット。多言語対応が可能だったり、越境ECでも使いやすかったりとメリットが多く、すでに多数のECサイトで導入が進んでいます。需要予測と在庫管理
過去データをAIで分析して需要を予測することで、適正在庫をキープし、欠品や在庫過多を防ぎます。とくにアパレルなどシーズン変動が大きい分野では効果絶大です。不正検知と防止
クレジットカードの不正利用やアカウント乗っ取りなど、不審な行動パターンをAIがリアルタイムでキャッチ。セキュリティ面での強化につながります。ダイナミックプライシング
競合や市場状況を分析しながら、最適な価格を自動で設定。売上を最大化すると同時に、価格競争力の向上が期待できます。サイト内検索の最適化
ユーザーの検索意図を理解し、関連性が高い検索結果を返す仕組み。商品点数が多いECサイトほど、検索精度の良し悪しが売上に直結します。コンテンツ生成
商品説明文や広告コピーなど、SEOに有利なコンテンツを自動作成するサービスも増えています。運営の手間を大幅に省き、人間はよりクリエイティブな作業に集中できます。カート放棄対策
カートに入れたまま離脱したユーザーに対し、リマインドメールやターゲティング広告を自動で配信。再訪や購入完了へ導く施策として、多くのECで活用されています。ターゲティング広告と顧客セグメンテーション
行動履歴や興味関心を細かく分析し、セグメント別に最適化された広告を出すことで、広告コストを最適化し、成約率を高めます。
いずれもECの運営効率を高め、売上アップに直結しやすいのがAI活用の特徴です。すでに導入が進んでいるECサイトも多く、「次はどこに手を打つべきか?」という段階に来ている事業者さんも少なくありません。ここまでは、ある意味「定番」的なAI×ECの活用例と言えるでしょう。
2. “ECサイトにチャットボットを設置する”から見えてくる課題
それでは現状の「ECサイトにチャットボットを置く」形態に目を向けてみましょう。もちろんメリットは大いにあります。
お客さまがサイトを訪問したとき、素早くおすすめ商品を提示できる
購入や決済の流れをスムーズに誘導できる
ユーザーが知りたい質問に24時間対応し、スタッフコストを削減できる
一方で、課題も存在します。たとえばユーザーの「購買意欲」がどれだけ高い状態でサイトに来ているかにも左右されますし、チャットボットのUXが煩雑だとむしろ離脱を招く可能性もあります。さらに、ユーザーはあくまで「ECサイトに来る」ことが前提となります。つまり「サイトに来た瞬間の体験を良くする」ことにフォーカスしがちですが、そもそも“サイトに来なくても自然に買える”なら、もっと新しい購買体験が作れるのではないでしょうか?
3. Link AIが挑戦中のECの在り方「チャットボットの中にECサイトを設置する」
3-1. なぜECを“チャットボットの中”に入れるのか?
Link AIが検証を進めているのは、まさに「チャットボットの中にECサイトを組み込む」という逆のアプローチです。どういうこと?と思われるかもしれません。ポイントは、「ユーザーが自発的にECサイトを訪れる」のではなく、「ユーザーが普段使っているAIパートナー(チャットボット)との会話の流れで商品を購入できる」ようにすることです。
↓こんな感じ。
こうしたアプローチを取る理由は、今後のAI発展とともに、ユーザーの買い物行動がより自然でシームレスなものになっていくという考えがあるからです。
たとえば、日常会話のなかで「最近疲れが取れなくて困ってるんだよね」と言えば、AIパートナーが「こんなサプリメントどう? 試しに買ってみる?」と提案してくれる。
提案された商品が気になったら、そのまま会話画面でチェックアウトまで進めてしまう。
いわば「ECサイトに来る」という行為そのものが不要になり、“会話”という自然な文脈で購入が完結するのです。
ここで動画を見せる
このイメージをわかりやすくまとめたプロトタイプ動画を、私たちの実験プロジェクトのなかで制作しているんですよ。まだまだ開発中とはいえ、かなり直感的に「未来のEC体験ってこうなるのかも!」と感じていただけるはずです。
3-2. どんなメリットがあるのか?
継続的なコミュニケーションによる信頼感
AIパートナーとの会話が日常的に続いていれば、そのユーザーの嗜好やライフスタイルを深く理解できます。したがって、より的確な商品提案や購買サポートができるようになります。“わざわざサイトに行く”ハードルを下げる
従来は「ECサイトを訪問する」という行為そのものが必要でした。しかしチャットボット内ECなら、そのハードルを一気に低くできます。「買おうと思っていたけど後回しにしちゃった…」というカート放置も減らせるのでは?と期待しています。顧客データの蓄積と分析がよりスムーズ
チャットのやり取りはテキストデータで残るため、ユーザーが何を求めているのかを深堀りしやすいのもポイントです。それを活かしてより精度の高いレコメンドを実装できるようになります。自然言語での検索・購入体験
サイト内検索ではキーワード入力が主流ですが、チャットなら「こんな用途で使いたいんだけど…」と曖昧な要望でも会話を続けながら最適な商品に辿りつけます。これにより、ユーザーが本当に欲しい商品を見つけやすくなると考えています。
5. これからのECは“ユーザーの人生”に寄り添う存在へ
AIの進化によって、EC体験はこれまでの「店舗体験のオンライン版」という枠を超えようとしています。カレンダー管理やToDo管理と連動したり、ユーザーが料理を作ろうと思ったタイミングで最適なレシピと食材を提案してくれたり――想像できる可能性は無限大です。
Link AIとしては、ECサイト単体の機能拡張だけでなく、**“ユーザーのパーソナルパートナーが、必要なものを適切なタイミングで提案してくれる”**という未来像を目指しています。AIがユーザーのプロフィールや健康状態、スケジュールなどを総合的に判断し、「あなたの今日の体調を考えると、この食品やサプリメントが良さそう。買っておく?」といった対話が当たり前になるかもしれません。
6. 明日から実践したくなるアクション&まとめ
ここまでお読みいただきありがとうございます! 最後に、明日から「AI×EC」の取り組みをもう一歩進めるために、実践できそうなアクションをおさらいします。
自社商品データのメンテナンス
まずはAIが扱いやすい形式に整えましょう。商品情報やカテゴリ、在庫などをAPI化しておくと、チャットボットとの連動がスムーズになります。チャットボットの導線設計
既存サイトにチャットウィンドウを設置するだけでなく、LINE公式アカウントやSNSと連携して会話によるサポートを試してみてください。小さく始めてみることで課題や改善点が見えてきます。会話データを継続的に分析
ユーザーの行動や問い合わせパターンを細かくチェックして、どのタイミングでおすすめ商品を出すのが最適か検証してみましょう。“チャットボットの中にECを入れてみる”実験
まだまだ新しい試みなので、すぐに大規模展開するのは難しいかもしれませんが、一部商品だけでも「チャットだけで決済まで完結」する仕組みを作ってみると、ユーザーの反応は大きく変わるかもしれません。
EC運営におけるAI活用は、いまや多くの事例がありますが、そのぶんありきたりになりつつある部分も否めません。だからこそ、**「チャットボット内EC」**という新しい視点を取り入れてみるのはいかがでしょうか?
Link AIでは、AIエージェントやAIアバター、AIシステムを活用したさまざまな実証実験やプロジェクトを進めています。「もっと詳しく聞いてみたい!」「こんな実装できる?」といったお問い合わせは、ぜひ以下からお気軽にご連絡ください。一緒に未来のEC体験を作っていきましょう!
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