夫のはなし


なんだかんだで3日目。何とか続いている。
反応があるのは素直に嬉しいもんだなぁ。
ありがたやありがたや。
今日はうちの夫、バズについて書いてみる。

バズの由来。

さてバズである。私の友人にはバズ君と呼ばれている。なぜかという、とてもよく似ているのだ。某夢の国社のおもちゃたちが冒険するあの有名作の宇宙飛行士に。あるいはその主人公のカウボーイとも言われたことがあるらしい。とにかく輪郭は長方形で大きな目はぱっちり二重、身長185cm体重80kgの巨体。遠くからでもすぐ見つかる特徴的な外見をしている。初めて写真を見せた友人が「バズじゃん!!」と言い放った程だ。当時そのことを本人に伝えると、今までにも言われたことがある、と。そして「俺それ言われるのあんまり好きじゃ無い…」と少ししょんぼりしていたのをよく覚えている。何せ初めて見せたしょんぼり顔だったのだ。デカい男がかわいらしくてきゅんとした瞬間だった。

性格はマイペース(少し変わってる)。

バズを紹介する時、私はいつもこう話す。
それが一番しっくり来る。バズの外見上初見のインパクトはそこそこある上に彼は表情があまり変わらない。距離が縮まればくしゃっと笑うことももちろんあるが、普通に普通の真顔は確かに硬い。何か怒ってる?と思われがちだ。だが話し始めると非常に穏やかでおっとりしている。人当たりも良く人見知りは全くしない。すぐ打ち解けるし気も配れる。いい奴なのだ。
しかし出会って7年、結婚して2年目になるが家族となるとより一層分かるものがある。

要するに彼は大きな中学生だ。男性は幾つになっても中身は子ども、なんてよく聞くがそれを体現している。家の中ではズボンはほぼ履かない。寒い時だけ。Tシャツとパンツがデフォ。どこか悪いんじゃないかと思うくらい放屁する。自分で「ああ!」とか言いながらする。意味不明な動きをする。昔あった棒人間の動く絵文字みたいな踊りを踊る。「スッシロー、スッシロー」と歌っている。納豆を1日3パック食べる。パンツ1枚で筋トレをする。
あげればまだもう少し出そうだが、わたしはこれらを要約してマイペース(少し変わってる)と紹介することにしている。
ちょっと怖そうという周りからの第一印象とのズレが、わたししか知らないおもしろポイントである。

器がデカい。

バズはあまり怒らない。わたしが少し小言を言っても「OK分かった」と二つ返事だ(当然返事だけの場合もある)。味付けに失敗しても忘れ物をしても大体は「大丈夫大丈夫」で終わる。

娘を妊娠していた時、温和なバズと怒鳴り合うようなケンカをした。原因はいろいろあったがとにかくすれ違っていた。バズなりの寄り添い方が的外れすぎて全然納得していないわたしに、「これ以上どうしろっていうんだよ!」と言われ思わず「嘘でもいいからごめん分かった気をつけるって言って!女の人は大体それで納得するの!」と叫んだ。それもどうかと思うが本心だった(ちなみにこの一言は友人達から絶大な支持を受けている)。バズは人に謝罪を求めないかわりに自分もあまり謝らないタイプだった。さあどう返してくる、と泣きながらバズを見る。それまでめちゃくちゃ怖い顔でキレていた彼は「きょとーん」としていた。ほんと、綺麗なきょとん顔。「そうなの??」声のトーンまで変わっていた。勢いで言うと100から5くらい。普段のバズだ。彼は怒りの熱が引くのが一瞬なのだ。戦いは一気に終幕した。
バズの寄り添い方は悩みに対する100点の答えを出すことで、わたしが求める共感とは少し違うことを冷静に伝えると分かってくれた。

それ以降わたし達は、話し合う時は答えが欲しいのか共感して欲しいのか先に伝えることにしている。もちろん人間だから感情的になることもあるし、どちらも怒ると喋らないので冷戦はちょこちょこある。暗黙の了解で持ち越しはせず、次の日の朝には握手かハグで仲直りだ。

長くなったが、バズは面白い。
付き合っていた頃と結婚してからは面白味が変わってきたように思う。
エピソードを溜めてまた書いてみよう。
お付き合いいただけるとありがたい。
宇宙の彼方へ、さあいこう。


余談だが、わたし達の結婚式で受付に飾ったのはカウボーイと宇宙飛行士の人形だった。

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