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はなちゃん 【大西一郎 ある視点(第27回)】

横浜市鶴見区「ファンタジーサウナ&スパ おふろの国」のリラクゼーションコーナー「ケアケア」店長・大西一郎がカウンターの中から繰り広げる視座の世界。

おふろの国の熱波師、はなちゃんこと宮川はなこが熱波をお休みすることを決めた。

はなちゃんと、今みたいに仲良く話をするようになったのは、ほんのここ半年ほど前からのことだ。何年も前からおふろの国で顔を合わせてはいたけれど、「あ、お疲れ様です。」 とか、ほとんどそんな会話しかした記憶がない。一年ほど前には、「承知しました。」「よろしくお願い致します。」などと、今見るとものすごくよそよそしいダイレクトメッセージのやりとりをしていた形跡が残っている。

私の社交性に問題があるのか、同じ風呂屋に居ても、熱波師さんとはあまり接点ができない。個人的に外で会ったりしないし、みんなどこに住んでいるのかとか、何歳なのかとか、本名は何というのかとか、そういう話は中々しないし、知らない。

ただ、何かきっかけがあれば、この人とは仲良くなれるんじゃないかと、思う人はたくさんいる。はなちゃんもそんなふうに思う人の一人だった。

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