エーワン東京【大西一郎『ある視点』第32回】
私の自宅からおふろの国まで徒歩5分。その道のりの上にさえも、一軒ある。例えば、うちのセラピスト、竹内が大田区から通う道のり、小林が埼玉から通う道のり、私の地元、兵庫県から新幹線に乗ってここまでやって来る道のりの間に、一体何軒あるだろうか。
今やっていることと同じこと、望めば働かせくれるところ。リラクゼーションの店。それなのにここで働く理由。それはもう、「縁」としか言いようがない。
個人的な話をすれば、私が今勤めている「おふろの国」のリラクゼーション「ケアケア」にたどり着くまで、それはそれはいろんな店で働いた。
私は別に、どこに居てももうそこにずっと居てもいいというような気になるのだけれど、人生には流れというものがある。時には、流れに逆らって自ら道を切り拓いていれば、今とはまた違った人生があったのかもしれない。
私は、流されるがままタイプなので、身をまかせてドンブラコと流れていたら、ここに着いた。そうしたら、年齢の問題なのか、新しい流れが起こらなくなった。正確に言えば、おふろの国の中は常時激流で溺れそうではあるけれど、その外へ放流されてはいない。同じところに7年も居るのは初めてのことだ。
おふろの国の「ケアケア」はテナントで、「エーワン東京」という会社が運営している。私はその会社に所属している。会社名に聞き覚えがある方もいらっしゃるかもしれない。エーワン東京は温浴施設ではなく、関連企業として、熱波甲子園に毎回出場している。「エーワン東京は、出場している」とか言って、実際出場しているのは数年間私一人だった。
最近、「おふろcaféハレニワの湯」のリラクゼーション「aura」に、「アウフグースをやりたい。」という理由で入った人がいる。「aura」は「ケアケア」と同じくエーワン東京が運営しているので、その噂は私の耳に入り、そういう人がいるらしいということは知っていた。去年の熱波甲子園の際に、「その人一緒に出てくれないかな?」と会社に聞いてみた。
出てくれた。
今は異動し、「おふろcafe utatane」に所属する、「いなむら」だ。
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