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【デュエプレ】シーザーループについて

はじめに

こんにちは、墓石Nです。
このたび、裏デッキビルド杯でジョニー賞#1をいただきましたので、記事を執筆することにしました。

※ジョニー賞:参加者が「なんかすごいデッキだぞ」と投票した数が多い人に送られる賞


裏デッキビルド杯について

裏デッキビルド杯は、トスカーナさん主催のカジュアルデッキ大会です。
実戦では決まりにくいけど華麗なコンボデッキや、配布カードのみでデッキを組んだり、シークレットカードを入れまくったり、カレーを食べたり(?)と多彩なデッキが集結します。
大会とは銘打ってるけど実際は対戦会みたいなものなので、気軽に参加できます!是非!
雰囲気やデッキなどはミケガモさんの配信を見ると良いでしょう。

コンボ概要

ループデッキなので、まずはループの根幹から紹介します。
0(前提):墓地に《魔龍バベルギヌス》(以後「バベル」と表記)、《煉獄と魔弾の印》または《インフェルノ・サイン》(以後「サイン」と表記)《魔光蟲ヴィルジニア卿》(以後《ヴィルジニア》と表記)がそれぞれ1枚ずつ/バトルゾーンに進化元が1枚以上ある《暗黒皇グレイテスト・シーザー》(以後「シーザー」と表記)がある状態
1:《シーザー》で攻撃、メテオバーン1で《サイン》を発動、《バベル》を蘇生、《サイン》はデッキの一番下に戻る
2:《バベル》の効果で攻撃中の《シーザー》を破壊し、《ヴィルジニア》を蘇生
2:《ヴィルジニア》の効果で2:で墓地に行った《シーザー》を蘇生、この時進化元は①《バベル》②《ヴィルジニア》にすること(重要)。
3:再びバトルゾーンに出た《シーザー》の効果で《サイン》を墓地に置く(《サイン》以外の6コスト以上の呪文が入っていないものとする)
4:《シーザー》で攻撃、メテオバーン1で《バベル》を墓地に置き、《サイン》を唱え…
というところで初期盤面に戻るので、《シーザー》の攻撃をキャンセルしながら無限に《シーザー》を出し入れできます。
これではただの遅延行為ですが、《シーザー》は「合計コストが10以下になるように呪文を選んで発動」という効果なので、この無限ループに於いては「墓地にあるコスト4以下の火、闇、またはナイトの呪文を無限に唱えることができる」という効果に変貌します。
今回は《超次元キル・ホール》と《プライマル・スクリーム》を使い回すことにしました。


デッキリスト


※超次元ゾーンが1枚変わってますが気にしないでください。

構築論

語る必要ある?
ループデッキのため、探索を外さないことが大前提。そのため、
・《シーザー》で確実に《サイン》を落とすため、《サイン》以外のコスト6以上の呪文を入れることができない
・《サイン》の探索を外さないために、《インフェルノ・サイン》ではコスト7以下のクリーチャー、《煉獄と魔弾の印》では火または闇のクリーチャーを3枚以上入れられない、うち《バベル》と《ヴィルジニア》に2枠とられているので1種類しか採用できない
・《シーザー》の探索を外さないために火、闇またはナイトの呪文は3種類までしか入れることができない
というガチガチの制約の下デッキを作る必要があります。
墓地肥やしが重要なのに闇の呪文を増やせないので、水の力を借りることにしました。
手札でかさばるコンボパーツも落とせるのでいい感じです。

採用カード解説

効果の詳細は各自調べてください。
また、後述のプレイングの項目と被る部分もあります。

《エマージェンシー・タイフーン》

初動兼手札に来たコンボパーツの処理用。
7マナ時に《エマタイ》から《ブラッディ・シャドウ》をG・ゼロで出し、残りの5マナで《ヴィルジニア》を出すと盤面が空でも始動できます。除去がきついときに。

《魔光騎聖ブラッディ・シャドウ》

G・ゼロで手札からすっ飛んでいくブロッカー。
ナイト種族を持つので《シーザー》の進化元に使います。
デッキがノートリなので牽制にも使えますが、除去されると終わりなので出すタイミングに気を付けましょう。
一応《プライマル・スクリーム》で回収可能ですが、デッキ内のクリーチャーが4種類なのでまれに外すことに注意。

《フェイト・カーペンター》

ここにきてまぁまぁ謎なカードが入っていますが、
・手札を二枚捨てられるので、手札にかさばったコンボパーツを墓地に送りやすい。
・クリーチャーなので、《シーザー》増殖(後述)の生贄になれる。
・煉獄と魔弾の印に引っかからない。
という結構優秀なカードです。
15弾以前は《サイン》が《インフェルノ・サイン》だったため採用できず、かわりに《流砲 ハイドロ・バズーカ》が入っていました。

《ロスト・チャージャー》

《バベル》落とす用。
《プライマル》の効果で墓地に行ってしまい、《シーザー》の探索が失敗する可能性がありますが、これがないと全然勝てなかったので採用。
《バベル》の採用枚数が少ないため、《シーザー》が落ちることを祈ることもできます。

《超次元キル・ホール》

キーカード……ですが、別に何かするわけじゃありません。サイキック出すだけ。
サイキック・クリーチャーを必ず出す必要があるので、盤面を埋めすぎないよう注意。

《ブレイン・タイフーン》

手札交換用。
マナチャージ用の手札が確保できますが、その分コンボパーツが手札に来る確率が上がってしまうので注意。
基本的には同コストでコンボパーツである《プライマル・スクリーム》の優先度が高いです。

《プライマル・スクリーム》

キーカードその2。墓地肥やし+回収が強力。
ループ中、デッキに戻った《キル・ホール》を墓地に置きなおすことができます。
《シャドウ》や《ヴィルジニア》も回収できるので、最優先で唱えたい呪文です。

《魔光蟲ヴィルジニア卿》

キーカードその3。最近は墓地退化GVという美しくない使われ方をしている
《シーザー》を蘇生する以外に特に役割はありません。
が、ごく稀に墓地のクリーチャーを回収することもあります。
《シーザー》増殖(後述)のため、できるだけ多く墓地に用意しておきたいところ。

《暗黒皇グレイテスト・シーザー》

キーカードその4にしてメインカード。
他の項目で語りつくしてるから、書くことがない……
《ヴィルジニア》と同じく多く墓地に置いておきたいカード。
一応、手から進化する場合もあるので、置き場には悩みます。

《煉獄と魔弾の印》

キーカードその5。《バベル》蘇生用。
スピードアタッカー付与は全く意味がありませんが、対象範囲が狭くなったことで《フェイト・カーペンター》を入れることができるようになりました。
ループには1枚で足りるし《ロスチャ》の《シーザー》落としのためにも1枚にしたかったのですが、手札でかさばったりシールドに埋まると詰むので2枚の採用に。
まれに手撃ちすることもあります。

《魔龍バベルギヌス》

キーカードその6。多いな!
基本的には《ヴィルジニア》蘇生用ですが、まれにブロッカーとして《シャドウ》を蘇生することもあります。
こちらもループには1枚でいいのですが、《サイン》と同じく詰み回避のために2枚の採用。
こちらもごくまれに手打ちする場合があるので、余裕があれば1枚保持しておいてもいいかもしれません。

《時空の英雄アンタッチャブル/変幻の覚醒者アンタッチャブル・パワード》

ストームGを呼ぶために必要。3体並べて覚醒、合計21コスト。
《ヴィルジニア》召喚前はコイツを出すと、《シーザー》無限攻撃のための生贄が安全に確保できます。4枚目は出てこないので、採用枚数を減らしました。

《時空の喧嘩屋キル/巨人の覚醒者セツダン》

ビルド杯後に採用。最終盤面が《ジョン》1体、《アンタッチャブル》3体、《シーザー》2体と《バベル》蘇生用のスペースに1体分になるので、出すスペースがありません。バウンスが怖いときに出すか、相手のタップしているクリーチャーがいれば攻撃をキャンセルする必要がないため、最後の1枠に出すことができます。

《時空の探検家ジョン/冒険の覚醒者ジョンジョ・ジョン》

《アンタッチャブル》覚醒用に採用されています。《シーザー》を出し入れするので、覚醒条件は容易に達成できます。
裏側でもサイキックコストが5しかないため、ストームGの下敷きになれないことが非常にきつい……のですが、軽量進化クリーチャーのアタック防止や2回攻撃できることなど、単体スペックの高さに助けられるときもあります。
《ラスト・ストーム》から出す火のクリーチャーとしても使うので2枚採用。

時空の戦猫シンカイヤヌス/時空の戦猫ヤヌスグレンオー

《ラスト・ストーム》から出す用。下準備中に《ヤヌスグレンオー》→《カーペンター》で1枚ドローができますが、実戦で使ったことは一度もありません。

超時空ストームG・XX/超覚醒ラスト・ストームXX NEX

フィニッシャー。攻撃時の効果で《シンカイヤヌス》《ジョンジョ・ジョン》《アンタッチャブル・パワード》の順で出し、《パワード》と《ヤヌスグレンオー》2体のスピードアタッカーを展開しつつワールドブレイクを仕掛ましょう。

立ち回り

回すやついんのか?
百聞は一見に如かず。実際に配信台で成功したシーンがあるので、それを見ると下に記載している動きのほぼすべてがわかります。(時間指定してあるので即対戦に飛べます)


基本

基本はマナカーブに沿ってカードを使うだけです。ループパーツに加え1枚は《プライマル・スクリーム》などがないと何も起こらないので、最速で《シーザー》を出すのはやめたほうがいい場合が多いです。
また、《シーザー》で墓地から撃つ呪文の優先度は《ロスト・チャージャー》≧《キル・ホール》>《プライマル・スクリーム》の順。
《ロスチャ》《キル・ホール》は枚数の少ないほうから。
《プライマル》はデッキに戻った《キル・ホール》を墓地に置きなおすために撃ちましょう。
《シーザー》の効果で撃った呪文はデッキの一番下に行くので、《プライマル》ではデッキが無くなって終わり……ということはなく、ループ中出しなおした《シーザー》の効果でデッキがシャッフルされるため、デッキをぎりぎりまで削らなくても《キル・ホール》を墓地に呼び戻すことができます。これおしゃれポイント
コンボパーツがない場合、《シーザー》が除去されなさそうなら《サイン》《プライマル》だけ連発して墓地肥やしするのもあり。

ラスト・ストーム着地

狙えると強いですがが、結構厳しい。
なぜなら、この構築では《キル・ホール》を4回打つ必要があるから。
デッキが薄いほどデッキに戻った《キル・ホール》を《プライマル・スクリーム》で落とせる確率が上がるので、墓地とデッキの厚さと相談してルート取りを考えたいところ。しかし、この辺は勘でやってるのであまり教えられることがない…..

シーザー増殖/無限攻撃

派手さ的にサブプラン。
手順は簡単で、ループ中の《バベル》の破壊を攻撃中の《シーザー》以外にするだけ。生贄は《キル・ホール》で用意できます。
墓地にある《ヴィルジニア》《シーザー》の枚数だけ《シーザー》が増えます。
3体以上出す場合、《ラスト・ストーム》ルートは諦めたほうが良いでしょう。
場が埋まる上《バベル》の生贄でサイキック・クリーチャーが食われてしまうためです。
《シーザー》を2体並べて、《バベル》の破壊を攻撃後のタップしている《シーザー》に当てれば、アンタップした《シーザー》を用意できます。

フィニッシュ

フィニッシュ手段は上に書いた二つです。
両方とも除去で止まりはしますが、一発では隣の《シーザー》を除去しきれないことも多いはずなので、残った《シーザー》や《アンタッチャブル》で勝負を決めましょう。

採用候補カード

採用を検討していた/過去の試作デッキに入っていたカードの紹介です。

《魔弾 ネオン・ウィンド》

水文明ですがナイト種族を持つ呪文なので《シーザー》で撃つことができます。
デッキが減る枚数も2枚で、手札を2枚捨てられる点が魅力ですが、《プライマル・スクリーム》の性能に追いつけなかったので不採用に。

《流砲 ハイドロ・バズーカ》

《煉獄と魔弾の印》が来る前に入っていたカード。
やっていることは3マナの《エマタイ》であるため弱いですが、3ターン目に《ロスチャ》以外の行動が欲しかったため入れていました。《インフェルノ・サイン》型なら採用を検討できるカードです。

《爆進ガブラ・ハンド》

ループすることで相手の手札とフィールドを狩りつくす恐怖のカード。
デッキ内を《ガブラ・ハンド》のみにすることで手撃ち→《シーザー》で墓地から撃ちデッキ回復、を繰り返すことで、TCGの《絶望と反魂と滅殺の決断》(パーフェクト・ダークネス)を彷彿とさせる動きができます。
ビルド杯でこんなにいやらしいデッキ使ったら出禁になるし、何よりデッキが薄いためトップ除去札で《シーザー》を除去されるとデッキが回復できずそのまま死ぬと実は弱いため不採用に。

《超次元オーフレイム・ホール》/《超次元ディアナ・ホール》

このカードの実装当時は《ストームG》がいなかったので眼中にもありませんでしたが、今考えるとちょっとありなのかも……?
でも出せる範囲や《ラスト・ストーム》との連携を考えると、《キル・ホール》のほうが強いと思います。今後のサイキック次第ですね。

《魔光神》

《魔光神ルドヴィカⅡ世》は呪文を唱えるたびブレイク枚数が増加していくカード。呪文を唱えるたびに効果を発動するクリーチャー群では最もこのデッキと相性がいいと思います。
シーザーループで無限のブレイク数を得ることができますが、それだけな上シーザー無限攻撃の存在に気づき採用理由がなくなりました。
《魔光神レオパルドⅡ世》はナイトをサーチできるため《シーザー》を手札に持ってくることができますが、デッキから直接墓地に落としたほうが早く、また5コストでは少し悠長なため不採用に。
ゴッド・カードであり墓地ではクリーチャーとして参照されないなど、いろいろな強みがあるのでまた声がかかるかもしれません。

《クルセイド・チャージャー》

唯一のADカード。カジュアルデッキなので気にする必要はないですが……
《魔光神》と合わせて採用を検討していましたが、デッキを掘る力が不足したため不採用に。水文明に頼らないデッキが作れるようになった場合は再び採用されるかもしれません。

さいごに

めちゃくちゃ長文になってしまった……
実はループ嫌い寄りだったんですが、自分で研究していくうちにどんどん好きになってしまいました。自分で育てたデッキには愛着がわくものですね。
あと、裏ビルド杯前日にランクマッチで戦えるレベルの(MRCだけど)ループデッキが出てその完成度の高さにひっくり返ってました。

当日はループの成功率低すぎて大恥かくだけになるかと心配でしたが、配信台で奇跡的に成功したしジョニー賞#1という結果も残せたので、非常に良い結果に終わったと思います。

長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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