なぜ傾聴をするのか?その前提となる考え方
前回のnoteで傾聴の効果についてお伝えしました。しかし、傾聴じゃなくていいんじゃないの?もっと直接的な関わり方でも効果があるんじゃないの?という疑問もあるかと思います。その疑問に答えるため、傾聴の前提となる考え方についてお伝えします。
前回のnoteはこちら
他人は変えられない
近しい人に行動を改めてほしい、気付いてほしい、成長してほしい、そんな時に簡単に思いつく関わり方と言えば、説教やアドバイスなどではないでしょうか。確かに、指示・命令・説教・体罰など、このような関わり方で行動が変わる人は多くいらっしゃると思いますが、その中で、本当に改心して楽しく過ごせている人は、あまりいないのではないでしょうか?怒られないように、罰を受けないように、その場をしのぐために行動している人がほとんどで、怒る人がいなくなったら元に戻るのでは?それって本当に変わったって言えるでしょうか?
説得やアドバイスなど、その人のことを想って関わったとしても、本人がめんどくさがったり、自分の得にならないと感じれば、行動を変えることはほとんどないでしょう。それどころか「誰も自分のことを解かってくれない」「自分はダメな人間だ」と反発したり自信を無くしてしまうかもしれません。
現に心理学で、人には「心理的リアクタンス(反発心)」があると言われています。自分の考えや行動については自分に決定権がある状態を好んでいて、何らかの行動や態度を変えるように説得されたりすると、全く逆の行動や考え方をしてしまうことがあるようです。
心許し合える信頼関係が無い限り、説得やアドバイスで他人が行動や考えを改めることは無いと思っておいた方が良さそうです。
人間は自己成長力を持っている
それでも、あなたの周りに変わってほしい、成長してほし人がいると思います。でも、他人は変えられない。じゃあどうすればいいかというと、その人のことを信じればいいんです。
「胡散臭いから信用できねぇわ」と僕のことは疑ってもらっていいけど、その人のことは信じてあげてください!(笑)
人間は自分の力で成長したり、自分の可能性を自律的に実現していこうとする志向性を持っています。ただ、自分で自分自身の本来の姿を見ることは難しく、自分が抱えている問題や才能・素質といったプラスの面も見失いがち。それでも、自分のことを最もよく知っているのは自分自身で、問題を直接解決したり成長したりできるのも、やはり、自分自身なんです。
その人が自分の力で成長できること、問題を解決できることを信じて関わることが、一番大きな効果をもたらしてくれると思います。
信じているからこそ傾聴をする
傾聴をすることで相手の自己理解を促し、自己成長するための手助けになります。
あなたの大事な人、信頼している人にこそ傾聴をすることをおすすめします。もしかすると、今まで気付かなかったその人の才能と出会えたり、より深く信頼関係が築かれるかもしれませんよ。
僕は人の可能性、成長力を信じているからこそ、傾聴をみんなに知ってほしと思っています。まずは身近な人から傾聴を試して、効果を実感するといいかもしれませんね。