年間100日以上も遅刻を繰り返していた僕がパタリと遅刻をしなくなった話


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経験談からの考察、カウンセラーとして学んだことを元に、遅刻について皆さんに伝えたいことがあるので、最後の章だけでも読んでいってください。


遅刻の理由は〝起きれなかった〟ただそれだけ


僕の小学生から中学生時代の話です。確か遅刻を常習化するようになったのは、小学二年生になってからだったと思います。

これといった障害や病気を抱えていたわけでもなく、ごく普通の健康優良児だった僕は、担任の教師から遅刻の理由を訊ねられるたびに「寝坊しました」と答えることしかできなかったのを覚えています。


こういう時、子供が遅刻しないよう母親が焚き付けるなんてことが朝によく見られる光景なのでしょう。

しかし、僕の両親は昔から共働きで忙しく、毎朝僕を起こすのですが、その直後には家を出てしまうため登校するまで見守れず、残された僕は夢の中へ舞い戻る日常。


まぁ、つまり、二度寝をして遅刻をするという習慣ができあがっていました。



起きられない原因は自分でもわかっていた


この遅刻習慣は、中学二年まで治らなかったですが、その間、何もしなかったわけではありません。

自分なりに遅刻は悪いことだと自覚はしており、毎日夜更かしをしていたことと、二度寝をしてしまうことが大きな原因だとわかっていました。


夜早く寝てみたり、寝る前に「明日は二度寝しないぞ!」と気合を入れたり。

もちろん、目覚まし時計もいろいろ試しましたが、たくさんの目覚まし時計を役立たずにしてしまいました。

tips※目覚まし時計で起きる行為は、急激に心拍数を跳ね上げて起こしますので、身体に大きな負担がかかり、これを毎日繰り返せば心臓などの循環器系の疾患、突然死、ストレス増加などの体と心への悪影響を及ぼす恐れがあるそうです。最近では、身体の負担を考慮した目覚まし時計もあります。

結局、自分の力では治すことができず、年間100日以上の遅刻を繰り返し、徐々に自信を無くしながら過ごしていました。


ところが、中学二年の最後に、なぜ今まで治らなかったのかが不思議なくらい、朝起きられるようになる出来事に出会います。

真面目な僕が遅刻せずに登校するための方法は簡単でした。朝、学校に来てやらなければならない特別な役割を与えればよかったのです。


「遅刻魔のくせにどこが真面目やねん?」


そう思う方がほとんどでしょう。でも信じてください!(泣) 遅刻が目立っていただけで成績は上位に入る方、授業態度も良く、担任の教師も「遅刻さえなければ…」と漏らしていたほど真面目な学生だったのです。



きっかけを作ってくれたのは生徒会


中学二年の冬、僕はそんな真面目な生徒らしく、クラスメイトの誘いで生徒会に入ることにしました。


生徒会があった学校にいた方ならご存じだと思いますが、生徒会に入れば役割が与えられます。僕がいた中学校では、朝の挨拶運動係のような日常的なものから、体育祭・文化祭の実行役員のような行事の運営に携わるものなど、様々な役割がありましたが、その中でも特に不人気な役割がありました。


放送係です。

朝や昼休憩の時に流れてくる校内放送を担当する役割を、生徒会で担っていました。

なぜ不人気だったのかというと”目立つ・責任が重い・拘束される”ところが理由だったようです。こういう不人気な役割はくじ引きで担当を選ぶものですが、なぜかその時だけ得票数で選ぶことになり、見事に僕が選出されてしまいました。(泣)

今思えば”これを機に遅刻を治せ”という皆の思惑もあったのだろうと思います。


結果、まんまとその思惑通り、放送係を務めだしたのをきっかけに、僕は遅刻をすることが無くなりました。



違う役割では遅刻は治らなかった?


ここからは僕の考察になります。

この時の出来事は、僕の行動を変えるいくつかの要素が放送係という役割に重なっていたため、その他の役割では習慣を変えることはできなかったと思います。

その要素とは、

少人数で担当する役割だったこと

時間を厳守しなければならない役割だったこと

〇校内放送をするという注目を集める役割だったこと


当時の放送係の担当は、僕を含め二人だけでした。

どちらかが来なければ、一人に役割を押し付けてしまいますし、二人とも来なかったら校内放送はどうなるのか?という一種の怖さ、更に時間厳守ということもあり、必然的に責任感を持つことになります。

そして、もう一つの要素が注目されること。


そう、僕は目立ちたがり屋だったのです!(笑)


心地の良い責任感と注目度によって、僕は放送係の任を楽しんでこなしていました。睡眠よりも大事だったんです!

他にも朝の挨拶運動係のような日常的な朝の役割はありましたが、担当人数も多く、責任も感じにくかっただろうと思います。つまり、遅刻癖に効く一番の特効薬は、個性に合った特別な役割を与えることだと思います。


身近に遅刻ばかりしている人がいて困っているという方は、その人が楽しんでやれそうな朝の特別な役割を任せてみてはいかがでしょうか?



僕が本当に伝えたいこと


僕の経験談を元に長々と書かせていただきましたが、朝起きれなくて悩んでいる方や、遅刻癖を治させたい人がいる方に、本当に伝えたいこと、知っておいてほしいことがあります。


絶対に無理に治そうとしないでください!


人が遅刻を繰り返してしまう原因は、基本的にその人のやる気などの意思によるものではありません。身体的精神的環境的と様々な要因があり、遺伝的な要因もあると言われています。

これを無視して罰則を与えたり、精神的負荷をかけて治そうとしても効果はありませんし、寧ろ悪化する恐れがあります。


”だらしない人”とか”意志の弱い人”などと頭ごなしに判断せずに、一つひとつ原因を探り、ケアや対策をして改善していってください。

とは言え、相当な労力が伴いますし、睡眠障害がある恐れもありますので、カウンセラーや専門医に相談してもいいと思います。


一人で考えるよりも、声をかけ合う勇気を持ち続けていきたですね。

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