組織・チームに必要な人材をタイプ別に分類してみました!
必要な人材のタイプとは
新しく組織を組成したり、プロジェクトとしてチームを動かす時には、その状況に応じて様々なタイプの人材が必要となります。
そこで、ビジネスの現場でどういった人材が必要になるのかについて考えてみたいと思います。
野球チームで例えるならば、監督・コーチ・選手・スタッフなど諸々の人が関わることになります。実際の試合にあたっては、選手の能力をフル稼働させるよう様々な情報を駆使し対戦チームに対抗したゲームプランを練りあげるのでしょう。
実際の試合に出る選手にしても、走・攻・守・智のスキルやこれまでの成績や実績、相手チームとの相性、さらに現在の調子や期待感、勝負強さなどの要素を勘案してメンバーを選びラインナップを組み立てるのかと思います。また試合の展開を考慮して、ここぞの時に備えてピンチヒッターや抑えの投手を揃えたり、控えの選手を置いておくことも重要になります。
かつてよく歌った「燃えよドラゴンズ!’82」の歌詞であれば、「1番田尾が塁に出て、二番平野が送りバント、3番モッカがタイムリー、4番矢沢がホームラン~」といった具合に、確かな役割と繋がりのパターンがそこにはありました。
でも今は様々な情報を基にしたデータ分析なども重視されることで、最強バッターをどこに置けばよいか、打線をどう組み立てれば得点力が最大になるのかなど、これまでのよくあるステレオタイプの打順にならない時代になっているかもしれません。そういったことを考えることは非常に面白く、そのためにも手持ちの戦力として様々な局面で活躍が期待できる強力なメンバーを揃えておきたいという気持ちは誰もが変わらず持っているのものだと思います。(これはまさにゲームプランとしして)
仮説としての人材タイプ
さて、ここでは組織やチームに必要な人材にはどのような「タイプ」が存在するのかを整理してみたいと思います。
結論として、プロジェクトチームの編成を考えたり、新しい人材の採用や確保を考える際のベースとなるものを想定し、以下の「7つのタイプ」に分類してみました。
「リーダー」タイプ
目標に向かいチームを引っ張っていく
夢やビジョンを語りビジネスの方向性を示すことが得意
考え方や人間性から周りの信頼を集めることができる
「参謀」タイプ
リーダーに伴走し知恵を授け支えることでチームを推していく
状況を的確に分析し知恵を絞り提言することが得意
影の実力者としてラスボス的な役割を担うことも多い
「エース」タイプ
チームの中心人物として常に力を発揮する
現場で先頭に立って果敢に戦うことが得意
戦闘力が極めて高く常に頼りになる(勝利には必須)
「一匹狼」タイプ
得意な領域で独自の力を発揮する
集団に交わるよりも独力でチャレンジすることが得意
エースの対抗馬として虎視眈々と次の座を狙うことも
「縁の下の力持ち」タイプ
自分に与えられた役割を地道に全うする
こつこつと実直に業務を継続することが得意
チーム力の基礎となる欠かせない人材でもある
「サポーター」タイプ
チームを献身的にサポートして神輿を担ぐ
チームに寄り添い盛り上げることが得意
チームへの貢献に価値を感じムードメーカーなどチームの活性化に有益
「マネージャ」タイプ
計画を立案しその実現をコントロールする
情報把握し統制・交渉・調整することが得意
サブリーダー(補佐)としての役割を担うことも多い
まとめ
結果として、チームを組成するメンバーを大きく7つのタイプに分けてみましたが、それぞれが担う役割や能力などの特性を考慮し、次の3つの軸を設け、それぞれのタイプを位置づけています。
① 行動様式・思考としての「戦略重視/実行重視」
② 行動原理・価値としての「個人尊重/チーム尊重」
③ 対人関係性志向としての「Push型主導/Pull型主導」
①、②は思考及び行動様式としてどちらを重視されるか、どちらのやり方を尊重する(好む)かという軸になります。
③は対人への方向性が主にどちらを向いているかという軸であり、Push型が自身からの発信を主とし、Pull型が他者から情報を引き出すことを旨とすることになります。
今回の分類は、「6領域」+中心にいてバランスを保つものを加えた「7つのタイプ」で整理しました。
現状のチームにおける人材のバランス(ミスマッチはないかなど)を確認し改善したり、新しい人材をスカウト・採用する際の参考になれば幸いです。
それぞれ自分がどういうタイプなのかの自己認識はお持ちかとは思いますが、プロジェクトなどの活動する現場においては、いろんな役割を任せられることもあります。必ずしも適材適所にならないことも多々あるかと推察されます。そんな時にも、舞台における配役の如く、自身に課せられた「役」を如何に演じ、どのように使命を全うするのか、そのためにどのような振る舞いをすべきであるかについて考える必要があります。
様々な人間が集結するチームとして何が欠けているのか、どこを強化すれば今後うまく進められるかといった検討の折にも、チームがどのようなタイプの人材で構成されているのかについて可視化してみると面白いでしょう。それが今後の体制の見直しやチーム力の強化を図るためにも有効になるのではないかと思慮されます。
なお、このようなタイプ分けをする際には、基本的には2軸での分布(マップ)で整理すると、メンバーのポジショニングが明確になりチームの特性がより明確に可視化することができるのですが、今回は敢えて3軸でチャレンジしてみました。勿論、必要とされるメンバーに限っても、この枠には収まらない人材のタイプもいるでしょうし、違う軸で評価されるべき側面もあると思います。その点でまだまだアレンジの余地があるとは思いますし、これをチームの活性化や育成プランにどう活用していけるのかについては、今後のテーマとしたいと思います。