映画鑑賞記録202102

2月度月報。

初見の作品は太字、劇場で観たものについては★印を付す。

ローズマリーの赤ちゃん
ビヨンド
ゾンゲリア
コンスタンティン
ハイ・ライズ
樹海村
ダニエル

ゴーストランドの惨劇
この茫漠たる荒野で
カウボーイ&エイリアン

陰陽師
陰陽師Ⅱ
サマー・オブ・84
ガメラ2★
華麗なるギャッツビー
羊たちの沈黙
ハンニバル
レッド・ドラゴン

今月は少なめ。

念願の『ビヨンド』のDVDを入手したので繰り返し観ていた他、『事件現場から セシルホテル失踪事件』などNetflixのドキュメンタリーをdigったり、U-NEXTの無料体験期間が終わる前にドラマ版の『ハンニバル』を走ったり、あとは(読んだものについても記録しようと思っていたのを今思い出したが)積んでいた小説を崩したりした月だった。とりあえず今は平成怪奇小説傑作集や高村薫の『神の火』『冷血』などを読んでいる。

各種配信サービスで視聴した作品については、数はあまり観られなかったが良作揃いだったと思う。『ゴーストランドの惨劇』は例の嶋田久作似のホラー作家が登場するくだりで大笑いしてしまって何とも言えない感覚に陥ったものの、「よくもここまで…」という最悪の物語に精神を削られ楽しい体験だった。

Netflixオリジナルの『この茫漠たる荒野で』は硬派かつ静謐な西部劇で好みの雰囲気だったし、ストレートな西部劇のフォーマットに現代的な問題を織り込む手つきが真摯で良い。『カウボーイ&エイリアン』も、やや間抜けなタイトルに反してかなり真面目なつくりだったのが好印象。

そして何より『ローズマリーの赤ちゃん』が良かった。色んなところでオールタイムベストに挙げられているのも納得の邪悪な映画で、ヘレディタリーの着想元のひとつというのは聞き齧っていたが思ったより似ていて驚いた(暗がりから出てくる全裸中年もいるし…)。

劇場で観た映画については『樹海村』『ダニエル』『ガメラ2』の3本。

『樹海村』は『犬鳴村』に続く村シリーズ第二弾で、清水監督の作家性が炸裂していて前作より好き。前作はあくまでJホラーの枠組みの中で色々小技を効かせていたイメージだけど、今回は完全に開き直って幻想/怪奇っぽい絵作りをしつつ現代的な恐怖演出も詰め込む…という贅沢な作り。主人公であるオカルト趣味の少女の造形も絶妙で、Youtuberの心霊スポット凸配信や怪談朗読Vtuberを見てたりオカルトファンのzoom飲みに参加してたりするイマドキの(軽めな)ホラーオタクかと思いきや部屋の本棚に国書刊行会のどデカい怪談本(たぶんこれ)が並んでたりもするので、解像度が高いなあ…と思った。

『ダニエル』は前知識入れずに観に行ったら想像と真逆の(扱ってるテーマと国内版ポスターからもっとウェットで耽美なのをイメージしていた)、ファイト・クラブにオカルトとトリップとクローネンバーグ風の異形描写を詰め込んでSpectreVisionの狂った色彩でコーティングしたハイテンションなホラー映画だった。地獄(?)の描写もキマってるし、クライマックスに子供時代のチャンバラ遊びを再演するのも格好いい。シュワルツェネッガーJr.氏の演技を始めて見たが、ちょっと佇まいが凄すぎたな…

『ガメラ2』については平成ガメラで断トツで好きな作品で、数年ぶりに観たけどやっぱり抜群に面白かった。レギオンのビジュアルの格好良さは勿論、ガメラの活躍と人類(自衛隊)の奮闘、外連味とリアリティのバランスが丁度良くて楽しい。群体生物を見て福音書の一節を誦じる自衛官とか、何なんだよと思いつつやっぱりアガる。また、今回がドルビーシネマ初体験だったが凄く良かった。映像美については何とも言えないが(96年の作品のリマスターなので)、音響の凄まじさと、あとスクリーンの圧倒的な暗さがとにかく没入感を高めてくれる。上映開始前の紹介映像(「今見ているこの色は、実は黒ではありません…」)にも痺れたし、追加料金以上の価値はあるなと思った。また行きたいな。

今月はそんな感じ。直近で劇場に観に行きたいものは幾つか(『DAU. ナターシャ』とか『ビバリウム』とか、あとエヴァとか…)あるが、ここ最近休日は魚釣りやクトゥルフ神話TRPGにかまけているので、3月も本数は少なめになりそうな予感がある。

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